節分前の雅味近どう。岐阜の焼肉

昼の「雅味近どう」。夜はしっとりとした雰囲気だけど、昼はご婦人方でにぎわうお店。昼のコースを頂戴します。
まず前菜。胡麻豆腐にフルーツトマト。コックリと煮た大豆が3粒あしらわれていて、器は鬼の模様の豆皿。間も無く節分という季節の料理。胡麻豆腐の上には茹でたエビをのせ、彩り、食感を賑やかにする。
お椀は柚子真丈の白味噌仕立て。柚子の香りをつけた海老真丈に揚げた海老芋。サクッと壊れてトロンととろける。甘めの汁と一緒になって気持ちもとろけるオゴチソウ。刺身は真鯛とマグロの赤身。マグロはさっくり、酸味おいしく、熟成させた鯛は旨みが強くてねっとり肉感的な食感。魚の世界は多様だなぁ…、って感心します。

あしらいに、紅芯大根が使われていた。
薄く切って野菜の刺身のように食べるのだけどシャキシャキさわやか。しかも甘くてびっくりします。
サラダなんかで他の野菜と一緒に食べると気付かぬおいしさ。
新発見。

黒豆の饅頭のあんかけがくる。
近どうさんのスペシャリテと言っていいんじゃないのかなぁ…、いつも必ず提供される。
季節季節で饅頭の素材がかわり、食感、風味が変わるけれど芯にするのはいつもカニのほぐし身で、ぽってりとした饅頭が蟹の繊維を際立たす。
あんかけの餡のおいしいことにいつも感心するけれど、今日の餡は特にどっしり濃厚味で軽い酸味のあと口も、良い出汁を使っているんだなぁって思わす見事な出来栄え。

二段重ねの陶器の器がやってくる。中にはぎっしり料理が並ぶ。
一段目には鰤の照り焼き、河豚の竜田揚げ、クワイの素揚げにさつまいもの蜜煮。小茄子の田楽。
もう一段ぬはワカサギの甘露煮、鯛味噌、スッポンのスープで炊いたおからに河豚の煮凝り。だし巻き卵に鯛の押し寿司。
どれも丁寧に作られていて中でもとびきりおいしかったのが河豚の竜田揚げ。細かな粉をまとって揚げられていて、噛めばサクッと前歯をくすぐるように歯切れて、ジュワッとおいしいジュースが飛び出す。ふっくらやわらかであっという間に消えていくのがもったいなくなる冬の美味。
湯葉のあんかけご飯に漬物でお腹いっぱい。杏仁豆腐のいちごパフェ仕立てと抹茶、ほうじ茶の羊羹で〆。納得しました…、オキニイリ。

 

関連ランキング:日本料理 | 柳津駅西笠松駅

 

夜、「柿苑」で焼肉。田んぼの真ん中にある焼肉店で、夜になると周りは真っ暗。ここだけポツンと明るくて、誘蛾灯に虫が集まるがごとく車が集まりいつもにぎやか。
気軽な店です。しかもお値打ち。
どんどん頼んでガンガン焼いてモリモリ食べる焼肉店。
この界隈の焼肉店で一番人気はとんちゃん。
味噌と醤油をベースに作ったタレを揉み込み焼き上げる。
このタレが独特。どっしりとした濃い味で、甘くてしょっぱくしかも軽い酸味があって、焼くとこんがり焦げて仕上がる。
その焦げの香りがなんとも香ばしく、ご飯をねだるオゴチソウ。
とんちゃん自体も新鮮なのでしょう…、豚の内臓独特のクセを感じぬ食べやすさ。牛の内臓に比べて脂がさっぱりしていて、プルプルクニュクニュ、口の隅々が喜ぶおいしさ。

カルビにハラミ、小袋、サガリにソーセージ。豚の三枚肉にタンを焼いてはハフハフ食べる。
生センマイの湯引きもうまい。太い帯状に切り分けていてゴリゴリプルプル、歯応えが良い。焼いた小袋もまたおいしくて、焼いた貝紐のようにクルンと丸まって、噛むとパリパリ、壊れるように最初はふるまう。噛んでるうちにねっとりとろけて軽い粘りを残して消える。実はずっと敬遠していた部位なのだけど、ここで食べてたちまち好きになっちゃった。
ご飯のお供に赤出汁を飲むのが特徴でもあって、七味をたっぷり加えてゴクリ。赤味噌独特の深い旨みと酸味が口をすっきりさせる。唐辛子の粉を使わず漬けたキムチもオキニイリ。
焼肉の匂いと一緒に帰りましょう。

 

関連ランキング:焼肉 | 須賀駅

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。