男臭いというマーケットがあった時代

昔の映画を観ていると汗まみれの男の人がよく出てきたものです。
それも脇役でなく主人公として。
三船敏郎、勝新太郎、石原裕次郎に高倉健。
みんな汗をかきます。
そしてみんな「男臭さ」を売り物にした。
そしてそれが女性を含めて多くの人に受け入れられたのが1970年台までの日本だった。

今、男臭さを売り物にする俳優はほぼ絶滅でしょう。
汗を売り物にできるのはEXILE系の人たちかなぁ…、一部で根強い人気があるけれど、彼らの汗はジムで流した汗のよう。
日焼けサロンで焼いた肌にボディークリームを塗ったみたいな光具合がボディビルダーを見ているみたいでちょっと滑稽。
男らしさを演出するため太く眉毛を「整えたり」するのだけれどお面を被ってるみたいに見えたりもする。
彼らが肉体労働者を演じるドラマなんて嘘っぽくって滑稽ですらある。

それに彼らはみんな若い。
20代、30代でどんなに男臭さを出そうとしても役不足感は否めないのね。40からが男盛りと言われた時代ももう過去のことなんでしょう。

映画だけじゃなくて、男自体が女に媚びなくても良かった時代があったんですネ。
その時代、女は男に選ばれる立場だから、男は安心して男らしさを追求できた。
今は男が女に選ばれる時代だから、女の目を意識しないと持てない時代になっちゃったのよねぇ…。
男が安心して男らしくなれるのってもうゲイの世界でしか無いのかも…、って思っちゃう。

男が消費者としても王様だった時代のテレビコマーシャルを見ながら、日本の男の黄金時代の話をしましょう。

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