チャバタにベーコン。ペペロンチーノにもベーコン
朝、ポールバセット。「今年、はじめてでらっしゃいますか?」ってひと言から始まる朝です。
去年の末に「来年もよろしくお願いします」と言ってもらったスタッフ。
それが「今年もよろしくお願いします」と更新される。
なじみの店の正月は格別ステキ。
いつもはクロワッサンではじめるところ、今日はちょっと変わった物をと、チャバタホットサンド選んでたのむ。
サンドイッチは2種類あって、ツナオリーブ、もう1種類はスモークベーコン&サムソーチーズ。そりゃ、ベーコンに決まっています。お供はあったかいカプチーノ。ホットサンドが出来上がるのに合わせてカプチーノが仕上がって、さてゴキゲンな朝ごはん。
スペイン地方のフォカッチャって言われるチャバタ。色白でフッカリしていて表面に穀物の粉がびっしり張り付き仕上がっている。唇を粉がくすぐる感じがたのしく、挟んだ厚切りベーコンの噛みごたえが際立つおいしさ。
やわらかいけどねばらない。とろけるというよりずっとふかふかのままでベーコンと混じって存在感をなくしてく。
ベーコンを手づかみしている感覚に浸れるところがなかなか独特。そして好き。
軽い渋みのサムソーチーズが味をひきしめ、これって多分、冷えたシャブリにピッタリだろうなぁ…、ってカプチーノのぽってりとした泡でお腹をあっためながらちょっと思った。のんびりす。
お昼は西新宿の住友三角ビルの地下の「あるでん亭」。
近くのセンタービルの中にもお店があって、そこはチェーンの中でいまや一番古い店。
ここは一番の新参者で、オフィスビルの地下ということもあってでしょう。キャャッシュレスの券売機で食券を買う仕組みのお店。
開業当初はそれをよそよそしく感じたけれど、今ではしょうがないかって受け入れられるようになりました。
お店の人は元気で声がけもしっかりできてて、冷たい感じがしないところに救われる。
あるでん亭オリジナルの花びら状の茹で麺機がここでも健在。一人前分の乾麺を花びら部分に収めてそれをじっくり茹でてアルデンテ状に仕上げていく。だから若干時間はかかる。けれどその分、本物のおいしいスパゲティを食べられるのがありがたい。
スパゲティ屋のスパゲティとは違ったレストランのスパゲティを味わうことができるのが好き。
それもかなり上等で本格的なレストランのスパゲティ。
最近ここでいつも食べるのがアーリオオーリオエペペロンチーノ。
アーリオ=ニンニク。
オーリオ=油。
エが&でペペロンチーノが唐辛子。
ニンニクを油で煮込む煮込み方や麺の茹で方、塩加減。
調理の基本が守られているかどうかが如実にわかるスパゲティにて、ここのはいつも感心するほどよくできている。
トッピングのグリルベーコンがまた上出来で、焼いても痩せない。つまり加水をそれほどしていない正直なベーコン。表面にこんがり焦げ色が付くまで焼かれて、脂の香のおいしいことにウットリします。
麺の表面はすべすべなめらか、噛むとむっちり奥歯を沈める最後にコツンとノックするように奥歯を叩く。
そこにしっかり乳化したオリーブオイルがからんでいるのね…、ニンニクの香りや焦げた香ばしさ。塩の旨みにオリーブオイルのコクや風味がまじりあい、赤唐辛子の深い辛みがそれらすべてをひきしめる。
なによりベーコンがおいしくってね。
ナイフが付いてこないからフォークで刺してかぶりつくことになるのだけれど、唇が脂でひんやりする感じまでが肉感的なオゴチソウ。粉チーズをたっぷり使って味変すると、カッチョエペペといえばいいのか、あるいは乾いたカルボナーラといえばいいのか、とにかくおいしいオキニイリ。お腹も気持ちも満ちました。