VIEW & DINING THE Sky

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ランチの会食。紀尾井町のニューオータニホテルのスカイを選ぶ。

skysky sky本当は週末にでもと思った会食。けれど週末は予約で一杯。平日ならばということで、今日の日程を選んできます。

ホテルのビルの最上階。
円柱形の特徴的な形のフロアで、フロア全体が回転するのです。ゆっくり、40分ほどでグルリと回る。
東京都心部のほぼ真ん中というロケーション。だから東京の街をいながらにして一望できるという贅沢さ。
ちなみにココ。
映画「人間の証明」で、ジョー山口扮するジョニーヘイワードが、その死に際に「ストーハー」と呼んだ、つまりストローハットでござんした。
戦後日本の豊かの象徴みたいな場所も、しばらくずっと放置されてて、それを数年前に徹底改装。

sky zensai回転フロアの芯の部分。そこは回らぬ構造で、その固定部分に厨房をしつらえた。それも全部で5つの厨房。
寿司の厨房。
天ぷら厨房。
鉄板焼き用の厨房に、洋食厨房、中華料理の厨房と、それぞれ対面式で料理を作って手渡す趣向。
それにくわえてサラダ、前菜のコナーにデザートコーナーが配置されてて、その周りを客席部分がグルリと回る。まるで回り舞台を見ているようで、表の景色も変わるけど、中の景色も刻々変わるというたのしいお店。

ただその回転がゆっくりで、だから目当ての料理にありつこうとその厨房を探していると、自分のテーブルがどっかに行っちゃう。
番号がついているので、それをたよりに探せばいいんだけど、それもわからず遭難しているおじさんたちが結構いるのがオモシロイ。

お店に入ったタイミングでちょうど目の前が西新宿の超高層ビル。これまたタイミングがいいことに前菜関係のキッチンが近づいてきて、バフェがはじまる。
雑穀や豆のサラダをメインにし、キャロットラペや茄子のマリネにカプレーゼ。
お腹の準備を軽やかにする。

sky susi寿司のカウンターで寿司を調達。

ネタは決して多くない。
ひと揃いくださいませんかとお願いすると、長方形の小さな器にちょうど一杯。マグロの赤身にシメサバ、タコ、アオリイカにエビに玉子と、ほどよき量にバリエーション。
外人さんがしめ鯖4つネ、なんて注文していてちょっと微笑ましくなる。
寿司のコトがわかってらっしゃるって思いますもん。

ちなみここの寿司はシャリがおいしいのです。黒酢でキリッと酸味、旨味がひきしまっててネタの旨味を引き立てる。
ちょっとシャリが大きめで、すぐにお腹にたまるのだけどたまるシャリがおいしいのだからしょうがないかと思ったりもする。なやましい(笑)。

sky kaitensky mapoそれにしてもこの位置から見る東京のうつくしいこと。建物のロケーション自体が高台で、超高層ビルとは呼べぬ高さのフロアーで、だからいろんな景色が間近にみえる。
迎賓館の建物や、外苑界隈の豊かな緑。
解体された赤坂プリンスホテルの跡地に、立派なビルが間もなく完成。はるか向こうには虎ノ門から丸の内にかけ何本ものクレーンが高さを競ってる。
街の新陳代謝が旺盛なること…、ちょっとドキドキしたりする。

全方向にグルリ回っていくテーブルに、ときおり強い日差しがさして料理写真がハイコントラストになっていくのもなんだかたのしい。
鉄板焼きの平貝。エビと季節の野菜を揚げてもらった天ぷらあたりは、ほどよき光でキレイにとれる。
ところが中華厨房に並んだ料理。麻婆豆腐やイカや野菜の炒め物をさぁ、食べようと思った途端に、曇った空が急に明るく輝き始めて、雲の間から太陽が出た。眩しいほどで、影がお皿の上にも落ちた。太陽もらった麻婆豆腐が思った以上に辛くって、暑さも手伝い汗をかく。

sky teppansusi鉄板焼きのカウンターでサーロインステーキを焼いてもらってパクリと食べる。
ほどよき加減に焼けた赤肉。
会食相手がなんとお寿司のシャリの上に、ステーキ乗っけて寿司に仕立てて食べはじめるではございませんの。
これは真似ねばと、赤身とイカの寿司をもらって、ネタはそのまま、刺身で味わい、ステーキのっけてパクリと食べる。
寿司屋じゃできない禁じ手近くのオゴチソウ。

ジュワーっと脂が口に広がり、すっきりとしたシャリとまじってサッパリ消える。
いやはやおいしい。思わずおかわりしたくなっちゃうオゴチソウ。
バフェってこうして、自分の食べたいものを作れる魔法のキッチン。想像力と好奇心の分だけ楽しみが増えていくんだと思ったりする。オモシロイ。

sky naposky tantansandパスタや麺を作ってくれるキッチンがあり、そこでまずはナポリタン。
メニューにわざわざ、昔懐かしいナポリタンと説明があり、食べてみたらば確かにこれはなつかしい。
甘い。そして酸っぱくて、ケチャップメインに余計なことをほとんどしない喫茶店味。
具材もピーマン、玉ねぎ、ハムに缶詰マッシュルームという、定番中の定番ばかり。しかも麺は茹で置きを、油で炒めてところどころがガリガリ仕上がる昭和風。
ナポリタンはこれでなくちゃネ…、って思って笑う。

黒担々麺っていうのもあって、お皿にのっけて周りに焼きそば。太めの麺を、ガリッと焼いたソース味。マヨネーズとピーマン使った作り方が、まるでボクが作った焼きそばみたいで親近感にハフッと食べる。
黒担々麺は器に黒ゴマがこびりつき、写真で撮るとパッとしなくていささか下がる。
ところが味はこれが絶品。スープのうまさにゴマの香りに軽い渋みが大人味。
サイドにおいたヒレかつサンド。牛ヒレ肉をレアな状態に仕上げたものにソースをとっぷりまとわせて、カサカサに焼いたトーストブレッドで挟んで仕上げる。なんと贅沢。ウットリします。

sky ddsky iceまだ食べてない料理が半分近くもあるというのに、お腹がほぼほぼいっぱいになる。
もしここに住んだら大変なことになっちゃうに違いない…、ってほっとしながら甘いもの。

デザートコーナーに並んだお菓子をあれこれとってお皿に並べ、テーブルの上のバフェ状態をつくってたのしむ。
アイスクリームも2種類もらう。
一つはイチゴのジェラートで、もう一種類はほうじ茶アイス。
そのほうじ茶が予想以上にほうじ茶で、目から入った情報はコーヒーミルクをイメージし、あくまで洋風味がやってくるものと期待する。
なのに舌にのっけたそれは和風味にて、お茶の味。そのミスマッチに笑いながらもとまらぬたのしさ。2時間半があっという間に過ぎてった。まだまだ話はとめどなく。散歩しながら駅へと向かう…、オゴチソウ。

 

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コメント

  1. 茶碗交番

    ニューオータニ、否 悪の巣窟「オーサト化学本社」。「ボンドさん、私は朝食は葉巻とシャンペンと決めています、如何かな?」に憧れて「007ごっこ」で散々彷徨き廻りましたね、「本館」を。一張羅の「エドワ-ズ」のスーツで(笑)

    • サカキシンイチロウ

      茶碗交番さん。
      「007は二度死ぬ」のロケ現場ですよね。
      当時のニューオータニ本館とは外観がちょっと変わってガラス張りのモダンデザインになっちゃいました。
      でも、この独特の形状は、たしかに悪の巣窟のような横行なイメージがある。
      よい時代の思い出です。

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