銀座でModern Greek THE APOLLO

夏の会食。Modern Greek the APOLLOにくる。
銀座数寄屋橋にある東急プラザの11F。ちょっと贅沢系のレストランが集まるフロアの核店舗。
雨の夜。お盆で人が少ない東京。…、ということもあるのだろうけど、フロアの通路はガラガラで人がほとんどいないゴーストタウンのような様相。にぎわっているのはこの店くらい。
仕切りのない大きな空間。一番奥に大きなキッチン。女性のシェフが元気にテキパキ料理を作る。客席ホールにデザート専用のキッチンがあり周りにぐるりカウンター。空気はカジュアル。木のテーブルにクロスもマットもひかず取り皿。布ナプキン。ナイフ・フォークがひと組とシンプルなテーブルセッティングもまたシンプル。威張りも気取りもなくて会話がはずむしつらえ。ボクは好き。

料理提供がおどろくほどにスピーディーなのがステキなところ。手をかけすぎたり段取り悪くてなかなか料理が出てこない店は、どんなにおいしくてもたのしい食事をするには不適。注文した飲み物がやってきて乾杯し終わると料理が届く。
ココの名物のピタブレッドが小さなピザボックスに入ってやってくるというのが遊び心満点で、ハーブの香りと焼けた小麦の香りが食欲くすぐる一品。お供にみどり豆のディップをたのむ。
豆独特のくすんだ香りと旨味が口に広がって、オリーブオイルの風味もおいしい。レーズンみたいな黒い物体…、なんですか?って聞いたらケイパーをカリカリに揚げたものなんだという。カサカサとした食感と焦げた香りが豆のピュレのなめらかを引き立て旨い。

表面焦がしたチーズをはちみつと一緒に焼き上げた名物料理。
ははちみつが細かく沸騰していて、チーズはとろりやわらか。ところが冷めていくとチーズはかたまる。
固まるとはいえムッチリ弾力残したままで、ちょっと不思議な噛みごたえ。
チーズの塩気とはちみつの甘みが混じり合うようでずっと互いに主張しあって一歩も譲らぬオモシロサ。
スイカのサラダっていうのがあって、オモシロイからたのんでみた。
やってきたのが思った以上にスイカでちょっとビクビクしながら食べてみるとこれがおいしい。たっぷり使ったミントとレモン、フェタチーズ。スイカのみずみずしさはそのままに果物から野菜に見事に変身してる。サクサクとして甘いキュウリのようでビックリします。

そしてメイン。ココではラムショルダーのローストが有名なメインでたしかにおいしい。コースをたのむとほぼ自動的にその料理がメインでやってくるほどで、何度か食べた。だから今日は自分流。
ソーセージのアポロ風っていうのがあって、それをメインにサイドに野菜料理をふたつ。じゃがいものローストと葉っぱ野菜のスティーム。芋のローストはたっぷりの油と一緒にまるで揚がったように仕上がっていて、皮がバリバリ。噛みごたえがとてもたのしい。
一方野菜のスティームは醤油の香りと赤唐辛子の辛味がまるで中国料理。ギリシャ料理の店ではあるけど、その出身はオーストラリア。なるほどそれで太平洋つながりのこういう料理も自然に発想されるんだなぁ…、って感心します。

自家製というソーセージはまさに肉の塊。
ハーブ、スパイスの香りがガツンと鼻から抜けて、肉の脂の風味と一緒に混じり合う。
ギッシリ肉が詰まってて噛みごたえもたくましい。
肉を食べてる…、って実感が湧く顎のゴチソウ。
ソーセージと一緒に煮込まれたひよこ豆。
ホツホツ、口に転がって、奥歯をコツコツ叩いて崩れる。クミンシードの香りおいしく、エキゾチックな気持ちになれる。
取り皿にソーセージ、豆に野菜をキレイに盛って、おしゃべりしながらジックリ時間をかけて味わう。
お店に入ったときにはまだまだ外は明るき火点し頃。メインディッシュがきた頃合いで、日は暮れお店のムードも変わる。たのしく食事を終えてにニッコリ…、夜の散歩をいたしましょう。

 

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