Egg Tokyoでエッグロスコ

池袋で用事があった。池袋で朝…、といえばずっと「ヒロセ」というパン屋さんの喫茶室でホットドッグにスクランブルエッグの朝食セットを食べていた。今日もそれに惹かれたのだけど、来てみたお店があった。
「eggレストラン」というお店。
ニューヨークからやって来たというお店で、1日朝食をたのしむことができるというのが特徴でもある。
それにしてもいい店名です。
朝食といえば卵料理が主役で、不思議なことにアメリカだってイギリスだって日本もそう。
栄養豊富。ストックできて扱いやすい。調理方法でいろんな料理が作れる上に、それそのものが味わい豊かでだから簡単においしい料理になってくれるというのがいいのでありましょう。日本の女子に人気のパンケーキだってフレンチトーストだって卵があってくれればこその料理でもある。

エッグロスコが人気の料理。
食パンをくり抜きできた穴に卵を落としてグリドルで焼く。
最後にチーズをのっけてとろかし出来上がり…、という料理で名前はアメリカの近代画家「マークロスコ」にちなんでのこと。
たしかに彼の描く絵に似て見える。
ニューヨーク近代美術館の所蔵品の中でも、とりわけ好きなのが彼の作品で、でもそれをみてお腹をすかせたことはなし(笑)。新たな経験。
長方形の食パンがほぼ完璧にチェダーチーズで覆われて、ところどころにこげ色がつきまだらになっているのがなんだか食欲誘い、なによりグリドルの脂の香りがとても濃厚。お腹を鳴らさす。

ナイフをすっと入れるとチーズがしたたか抵抗するも、パンはスパッとキレイに切れる。
卵はちょっと固めにね…、ってお願いしたから卵の黄身は流れださずに半熟のままパンと一緒にそこにとどまる。フォークを刺してばくっと食べると、これがなんたるおいしさか。
まずパンがサクサク。デニッシュ生地の食パンだから空気をたっぷり含んでしかもバターがジュワッと溶け出したちまちとろけてなめらか。卵の白身はプルンとすべり、黄身はとろりとこれまたなめらか。そのなめらかに追い打ちかけるようにチーズがとろけて口の中に溢れる。
人の気持ちを甘やかす、おそろしいほどの美味というのがこの世にこうしてあるんだと、しばしタジタジ。そしてニンマリ。オキニイリ。

オレガノ、パセリ、玉ねぎなどと一緒に煮込んだトマトがたっぷり。酸味がしっかりしていて自然な甘みもおいしくて、それがソースのように振る舞い卵やデニッシュをおいしくさせる。
サイドの料理が好みで一つ選べて、ケールのグリルを選んで食べる。軽いガーリックの匂いが食欲誘い、炒めたことで苦味がおだやか。食べやすい。
それからベーコンも追加しました。
厚みがあって脂をたっぷり含んだベーコンを、グリドルの上で重石をのせてガリガリになるまで焼いたアメリカ的なるグリルドベーコン。
これです、これ。ベーコンはこれでなくちゃと指でつまんで持ち上げるとその形のまま上にすすっと上がる凛々しさ。ガリガリかじり、口の中を脂の甘みと風味で汚す。悶絶す。

文句をつければ尽きない店です。
お店がまずは騒々しい。
お店の入り口にはベビーカートがずらりと並び、子ら泣き叫ぶ。
インバウンドの人たちの声は大きく甲高く、すっかり観光地のようになってしまっているから気持ちが落ち着かない。
こういうアメリカ直輸入お洒落なお店の共通点でもある、提供時間がのんびりしてるというのも若干イラつく上に、何故だかサービスだけがキビキビしていて気持ちが急かされるような気がする。

まぁ、しょうがない。
この店が青山や六本木にあったら違う客層なんでしょう。
渋谷だったら行列で気軽に入れぬ店になり、もし丸の内なんかにあったらボクは重宝するだろうなぁ…、って思ったりした。朝のコト。

 

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