150+100+30+10-150 = 1220円の暖簾代

直接的なるオシゴトというわけではないのですけど、コンサルタント的にいろいろ考える、そんな日記なものでして、なのにオシゴトカテゴリーに入れておきます。アシカラズ。

lg-top昼を伊勢丹の中にある「レディースアンドジェントルメン」なるお店でとった。

おしゃれな店です。
本館の改装後に登場した伊勢丹のレストランの中では比較的ニューフェイス。
英国の古い館の書斎のような洋書にかこまれた重厚なエリア。
キッチンを取り囲んだカジュアルなブース席。
大きなテーブルを中心としたカフェっぽい雰囲気の客席ホールと、座る場所でその様相を微妙に変える。
造り込まれたお店の雰囲気はなかなかステキで、ファッショナブルな格好をして来たくなる。
座り心地のよい椅子もステキでお茶を飲むにはよいお店。

本館、婦人用のハイファッションフロアとメンズ館のブランドフロアを結ぶ通路の近くにあって、それで「レディースアンドジェントルメン」と名前をつける。その洒落っ気も気がきいていて、オキニイリの場所ではある。

lg-blt…、のだけれど。

ランチメニューの中から「BLT」を選んだのです。
やってきたお皿の上をみて仰天。
食パン1.5枚分しかないのですよ…、二人前を一度に作ってその半分だけを使ったシロモノ。
しかもベーコンもトマトもレタスも最小限で「BLT」じゃなくて「blt」。
すべてが小文字(笑)。
それでもおいしきゃいいんだけれど、味も素っ気もなくてこれほど惨めなランチにそうそうお目にかかれぬいい体験。お行儀悪くも中途半端に残してしまう。
飲み物がつき、1500円(税抜き)でした!

この料理に払える値段をつけて値段を解析します。

150円(サンドイッチ)+100円(フレンチフライ)+30円(ピクルス)+100円(紅茶)=380円。
つまり口に入るものの値ごろ感は400円以下。原価計算をすればおそらく全部で200円ほどしかかかってないに違いない。
無愛想で絶望的なサービスは「ー100円」ほどの価値しか感じぬ。
つまり1500ー380+100=1220円が伊勢丹という場所が持ってるプレミア感だろうと納得します。

おそらくハイファッションを身につけようと思ったら、美味しいものをお腹いっぱい食べることを我慢しなくちゃいけないんだという、おしゃれ心がこういう料理を作るのだろうとその納得をしめくくる。
レストラン街や他のお店は混雑してて、けれどココだけガラガラという、その不人気にホっとしたりする午後の今日。

 

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oiあまりに貧しいサンドイッチに気持ちがしたたか寒くなり、お昼ご飯のやり直し。
とは言え、半端な量でもお腹にすでに少々入ってる。
だから何か軽めのものを…。
そうだ、甘味のお店にくれば小腹満たしに出会えるはずと、それで「追分だんご本舗」にやってくる。

かつて新宿という街の中心だった今の二丁目から三丁目。
この界隈に甲州街道と青梅街道の分岐点があった名残の「追分」という地名にちなんだお店の名前。
旅の途中の団子屋が、そのまま今の甘味処になったんだ…、って思うとステキ。
入り口部分には団子の売店。その端っこには大きな鉢が置かれてて、季節季節でそのあしらいが変えられる。つい先日まで朝顔がうわっていたのに、今日はすすきになっていました。秋模様。

oi-sekihanoi-kisimen売店の奥には茶屋。
とても落ち着く雰囲気で、夏にはかき氷を食べる人たちでにぎわうスペース。
今日は涼しくかき氷目当ての客はまずおらず、シットリ静かでござんした。

赤飯定食というのがあって、それをたのんだ。
小さなお皿にお赤飯。
軽くむすべば小さなおむすびになってくれるであろう分量。
塩と黒ゴマがパラリとかかって、もっちりとした噛みごたえもまたステキ。昔は赤飯が苦手だったんだけど、最近、たまに無性に食べたくなったりするよなお年頃。
豆腐におかかをたっぷりのっけた小鉢に、昆布の佃煮。
甘味処の花形料理のひとつがぜんさい、それからお汁粉。そのあてに昆布の佃煮は是非モノで、それだけにしみじみおいしい。

お汁代わりにきしめんがつく。
焼いたお餅に茹で三つ葉。エビにかまぼこ、うずらの玉子。甘辛に煮た椎茸にタケノコにネギと具材タップリ。
スベスベ、ムチムチしたきしめんは控えめの量で、汁は出汁がしっかりきいてる。小腹をみたすに十分な量。そしてなによりおいしく熱々。お値段1260円という適価にニッコリ。気が済んだ。

 

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コメント

  1. Diana

    サカキさん,
    悲しいぃ~~~~! 悲しすぎるぅ~~~~~!

    だいぶ前でしたが,サントリーホール近くの某航空会社系ホテルのサンドウィッチに,由緒正しい(と思われる小指大の)コルニッションが胴体ぶつ切りの半分しか付いていなかったことを思い出しました。はい,指詰め状態です(笑)。
    なければ,無しで良し。
    中途半端な付け方がそのラウンジの立ち位置が垣間見えました。

    甘味処のお食事系っていいですよね。
    時間を選ばないし,お腹を温めるお雑煮や,麺類。なにより,お赤飯が美味しいっ!
    基本,お赤飯は和菓子屋で買うことに決めてます。

    • サカキシンイチロウ

      Dianaさん
      ピクルスでも半分だとさみしいのに、コルニッションが半分だけとは…。
      コスト管理に必死な航空機業界の癖が染み込んでいるのでしょうか…、かなしいですね。

      お赤飯もおいしかったですが、やはり餅がおいしくてそのとろけ感にもうウットリ。日本人はやっぱり和菓子!と思い知る一日でした。

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