鼻紋のVimonのハンバーグ

東京駅でランチの時間。「ビモン」という店。
キッチンストリートという八重洲口側にある飲食店の集合施設の一番奥。目立たぬ場所にひっそりあって、なのに案外人気がある。
ステーキとハンバーグの店。決して安くはないけれど、値段を納得させる品質で固定客がついてるんでしょう…、特にランチタイムはかなりにぎやか。
何度か来たけど、何度かふられた。今日はピークを避けてきたので、待たずにスルリと入って座れた。オープンキッチン。肉を焼く鉄板の周りをグルリと囲むカウンター席があってそこ。座り心地の良い椅子と、カウンターの高さと椅子の高さが程よい。
特に今日、もらって座った席の真ん前が料理を仕上げる鉄板で、臨場感を味わいながら料理を待った。腹減った。

ハンバーグをたのんで食べた。オールビーフのハンバーグ。しかもオモシロイのが使用する肉の部位で2種類用意されてるところ。
旨味の強いスネ肉だけを使ったスネバーグ。
歯ごたえがあり、顎にガツンと来る食感がおいしんだという。
もう一種類はモモに脂をくわえてネットリ、歯茎にまとわりつくように仕上げたというトロバーグ。
どちらも食べたコトがあるけど、一緒に食べ比べたことはないから、果たしてどっちがボクの好みかわからない(笑)。
どちらもそれぞれおいしいからいいんだけれど、食べ比べセットのようなものがあったらもっといいのに…、って思ったりする。
JR系の会社の店です。普通の店ならするであろう、サービス精神旺盛な工夫にちょっとかけるところがらしいといえばらしかったりする。しょうがない。

あらかじめ成形していたひき肉を鉄板の上にのせてこんがり、表面を焼く。両面焼けたら軽くフランベ。覆いで蓋して蒸し焼きにする。手際丁寧、贅沢気分にちょっと浸れる。

鋳物のお皿にのっけてくる。
オーブンの中で温めて、料理を作るあいだずっと鉄板の上にある。
だから芯まであったまりそれをジンワリ、時間をかけて放熱していく。
ハンバーグがずっとほどよくあったかいのがアリガタイ。
鋳物のお皿の上には肉だけ。
つけあわせの野菜は一切添えられず、代わりにサラダが供される。
こういう割り切り方は案外、嫌いじゃないかも。
サラダ野菜はパリパリ、見事にクリスピー。
オリーブオイルとお酢、塩胡椒というシンプルな味付けなのも悪くない。

塩味がしっかりついておりますから…、と、そのまま食べてもたしかにおいしい。
塩と肉の脂が一緒になると肉の旨みがグイッと引き立つ。
表面カリッと。自分の脂で揚がったような、ザクザク歯切れて奥歯で潰れる、牛肉食べてるって感じがするのがいい感じ。
牛肉だから若干レアでも食べることができるのだろうけど、そこは大きな会社のすること。しっかり中まで熱が入って芯まで固い。それでもしっかり肉汁を蓄えているのが見事なところ。
それにしても脂が甘い。脂の甘みと塩が混じるとこんなに旨みが膨らむんだ…、ってうっとりしながら食べ進む。ただ食べ続けるとちょっと舌が疲れてきてそこで大根おろしを使う。大根おろしの辛味とみずみずしさが、乾いた食感の肉の表面を潤し甘みを加えてくれる。

ご飯かガーリックトーストがセットで選べる。ご飯は大盛りも選べてほとんどの人はそれをたのんで食べてるけれど、ガーリックトーストをボクは選んだ。カサカサとした粗く焼きあがった生地のパン。甘み少なく、そっけないほど素朴な味のパンをグリドルでこんがりと焼く。
焼くとカサカサ、一層乾いて仕上がるところに、ガーリックバターを乗せて覆いで蓋すると溶けたガーリック味のバターをパンがゴクゴク飲みこみしっとり潤い仕上がっていく。
このパンにハンバーグを乗っけて食べると、これが驚くほどにおいしい。パンがとろけてハンバーグを包み込んでなめらかにする。昔のハンバーグがパンをつなぎにしてやわらかくした。それを口の中でしているような効果で、にんにく風味とバターのコクが口を満たしておいしくさせる。ほどよき量でお腹が満ちた。そろそろ移動といたしましょう。

 

関連ランキング:ステーキ | 東京駅大手町駅日本橋駅

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。