鯛だし茶漬けに南高梅

新宿駅の近くでお茶漬け。
駅ビル地下のレストランフロアにある「えん」という店。
最初はこだわりの食材やお惣菜などを販売しているお店のイートインコーナーとしてスタートした。
だしパックとか液体出汁を店で売ってる。
梅干しや佃煮、レトルトパックの煮魚なんかも売っていて、それらを上手に組み合わせれば出汁かけ茶漬けくらいなら簡単に作って提供できるから…、というライトな感じの店だった。
それがいつからかイートインコーナーだけが独立して、本格的な飲食店として店を増やしはじめた。券売機があって、食券買って前払い。料理は厨房から運ばれているという仕組み。

小腹満たしにたまにくる。でも大抵はランチタイムとか朝食時間。夜に来るのはほぼはじめてのコト。流行っているのにビックリしました。それも女性だけじゃなく男性客もちらりほらりと。2人連れのカップルが仲良くカウンターに並んで食事をしていることにも、ちとビックリ。
鯛だし茶漬けをえらんでたのむ。
大きな丼にご飯がはいり、鯛の胡麻和え。きんぴらごぼうに細切り大根と葉っぱの漬物。寄せ豆腐に和風ドレッシングがかけられて、土瓶の中に出汁がたっぷり。トレーの上にぎっしり器と料理がならびひと揃え。
この単価のチェーン店にしては珍しくプラスティックのような化学素材の器がなくて手触りがいい。やさしい感じ。

まず鯛の切り身をねりごま出汁によくからめ胡麻まみれにする。
それを熱々のご飯の上においてしばらくなじませる。
ご飯の熱で鯛の切り身が若干、硬みを帯びてくる。
切り身をひと切れ持ち上げパクリ。
ネットリとした、鯛独特の噛みごたえ。
ご飯と食べるとご飯がパラリほぐれて口に散らかる。散らかりながら鯛の切り身と混じってネットリ。
さすがに瀬戸内地方で食べる活け〆の鯛のブリブリした食感や、煎りたて、擦りたての胡麻で作ったタレのおいしさには比べるべくもないけれど、これはこれにてオゴチソウ。ご飯を半分ほども鯛の胡麻和えをおかずに食べたところで出しをかけ回す。熱々の出汁がかかって胡麻の風味がフワリと鼻をくすぐる。丼の中で料理ができてく…、って感じがたのしい。

熱々の出汁があたって鯛の切り身がチリチリ縮む。縮みながら白身をまして熱が入って固くなる。熱が入ると鯛の切り身はネットリ感からキチキチ奥歯に貼り付き崩れるようになる。鯛独特の香りも際立つ。オゴチソウ。
追加でとった竜田揚げ。サクサクとした衣が砕けて鶏もも肉のムッチリとした食感ひきたて出汁かけ茶漬けをおいしくさせる。
それにしても大きな丼。少量ご飯で作ってもらってので余計器が大きく感じる。だから気軽に器を手に取りサラサラ口に運んで食べるようにできない。木製のさじですくって食べるようになるんだけど、これじゃぁ、雑炊。あるいはスープごはんと言ったほうが居心地がいい。周りを見ても誰一人として器を手にして持ち上げず、背中を丸めてひたすらさじで食べていた。大きな梅干しを最後にパクリ。シャキッと背中を伸ばします。

 

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