雨の日のライン
水道橋からはじめる朝の、オキニイリの「ライン」であさ。
冷たい雨が降る東京。
背中を丸めて歩くとなんだか、歳をとってしまったような気持ちになる。
だから背筋を伸ばして歩く。
自然、歩幅が大きくなっちゃう。
それで、調子に乗ってズンズン歩いているとスルンとスベってしまう。
注意しながら大胆に。
まるで50半ばのおじさんの、生活処方箋のごとき歩き方(笑)。雨が降って、晴れていても曇っていても、いつも同じく元気のファサード。
同じビルに入居しているプロレス団体の今日は東京ドームで試合らしく、いつも以上に賑々しくて、元気に拍車がかかってる。
みれば看板がかわっていました。
朝食メニューを今まで黒板に文字だけメニューで書いていた。そこにイラスト。知ってる人はムフフと思う。早くお店の中に入って行きたくなるような看板で、いいなと思った。
お店に入って「看板が変わりましたネ」って言ったら、手書き、手作りなんです…、って。
それでなおさらいいなと思う。
建物の中にいても時折ザーザー、激しい雨の音がする。
けれど気持ちが明るくしかもあったかくさえ思えるところが、この店の持ってる空気感かなぁ…。
今日のような日をはじめる場所としては最高。
ちなみに今日。
寒いというのでセーターを着て部屋を出た。
そしたら想像以上に寒くて、セーターの上にジャケット羽織ってやってきた。
寒いというのは嫌いじゃない。
汗をベタベタかかなくて、オシャレもできるから寒いということも天気の個性のひとつと思う。
けれど今朝のような、不意打ちみたいな寒さは苦手。外は寒くとも部屋の中はまだあったかくて、だから体がどっちに向かっていけばいいのかわからなくなる。クシュンと小さなくしゃみがでました…、気をつけよ。
あったかいコーヒーもらって、手のひらそっと温めました。
コーヒーが温かいと以前に、カップが温かい。
温度が温かい以前にやわらかな陶器の色と、スッと底に向かって小さくなっていく、昔ながらの喫茶店的カップの素材に形状が、どこかやさしく温かい。
酸味がちょっとおとなし目。
香り高くて、けれど甘みを強く感じるコーヒーの味。
朝の目覚めにほどよくて、ボクの好みでホっとする。
しばらく飲んで、そこにミルクをポトンと落とす。
ポーションパックじゃなくってピッチャー。それも一杯分にはもったいないほどタップリ入って、それでなんだかウレシクなっちゃう。
冷たいミルクが、カップの中のコーヒーをほどよく冷まして、飲みやすくする。それもウレシイ、目が覚める。
ハムサンドイッチをセットにします。
サンドイッチに茹でた玉子にサラダが付く。
このサラダが面白くって、油をほとんど使っていない。
つまりドレッシングを使わず作ったおひたしみたいな出来栄え。
刻んだキャベツにキュウリに塩を刷り込んで、時間をかけると野菜がどんどん汗をかく。
汗かきながらしんなりしてきて、それを搾って調味料で味を整えただけという、シンプルだけど、食べると体がみずみずしくなる、朝にピッタリなオキニイリ。
それから一個、ゆで玉子。
キレイにスルンと剥こうと思って、けれど一ヶ所、ちょっとだけだけど白身に傷がついちゃった。
それでパクリと2つに割ると、白身だけがそこからちぎれて、黄身がそのまま。
コロンと白身のくぼみの中に残ってしまう。それがなんだか健気でかわいく、愛おしいとすら思いもするけど、結局、お腹の中におさまる。
それにしてもサンドイッチのおいしいコト。
イギリスパンをこんがり焼いて、それで具材を挟んだだけ。
具材も普通の薄切りのハム。
それからキュウリを斜めにスライスしたもの。
パンに比べて具材の量は少なめで、だからバランス崩れているように思えるんだけど、不思議な程にハムやキュウリの存在感を強く感じる。
オモシロイなぁ…。
なぜなんだろう。
マヨネーズをタップリほどこし、それがとてもみずみずしくて、口が一生懸命、そのみずみずしさの元を探して味わうから?
かじったとこから、そのマヨネーズがはみ出て見える。
それがなんともおいしげで、パクパク、一気に食べ上げる。お腹がたのしく満たされる。
こういうカフェが、近所にあって普段づかいできたらステキだなぁ…
って思うのですが、実際には朝からやってるカフェの一件もなく、あるのはマックくらい。
そもそも子連れで朝からカフェなんて、いろんな意味でムリなんですけどね(~_~;)人間できないことほど憧れちゃいますね。
今朝は寒かったので、あったかいカフェオレと薄切りトーストで作ったハムサンド。偶然にもサカキさんのステキなカフェ飯とほぼ一緒で、嬉しくなりました(^_^)
RHEIAさん。
東京都心で生活していると、案外、こういうお店が多くって、朝がたのしくなるんですよね。
ありがたいです。
今日は特別寒くって、明日からはまた穏やかな天気になるみたいですね。
お体こわされませんよう。