銀座東急プラザで弁当、パイとハシゴする

gin銀座に移動して昼どきの今日。
先日オープンしたばかりの「銀座TOKYUプラザ」を覗いてみる。

今日は地下。
そもそもこのビル。とても不思議な構造してて、地上を歩いてビルに近づくと自然と2階に向かうエスカレーターに目線が向いてしまうようになっている。
そのエスカレーターに乗ってしまうと、金満ストアに頭がクラクラしちゃう。
地下に向かう動線は、一目じゃわからぬ隠れた場所。案内板もほとんどなし。
不親切も極まれり…、って感じさえする。

ただ地下鉄の駅改札からは一直線の動線があり、つまり公共の交通機関を使わぬバス族さまは地上から上。地下鉄族は地下へという顧客振替動線かしらと思ったりする。それほど地上と地下の雰囲気がまるで違ってビックリします。ちなみに地下のテナント構成。ちょっと上等程度の雑貨と、食品が集まるフロアで結構好きかも。

gin magewappa中でも地下鉄の駅から一番近い場所にある「サロンギンザサボウ」という店は、生活衣類や雑貨と一緒に、キッチン用品を売る今の流行りのセレクトショップで、奥に食堂。
思わず吸い込まれるように、暖簾をくぐってしまっていたけどなんとこの店の運営が「adam et rope」です!
つまりアパレルのJunの経営。ビックリポン(笑)。

お米のおいしい食べ方を提案している和カフェ的店。ランチメニューは5種類ほどで、「どうしたもんじゃろのぉ」と思案して、「曲げわっぱ弁当」たのむ。

天然木をやさしく曲げて、時間をかけて楕円の板に沿わせて作る。
香りすがすがしくて、手触りやさしい弁当箱に炊き込み御飯をおかずを詰めて提供をする。
実は前からずっと、こういう弁当箱が欲しくてどうにもしょうがなく、けれどメンテナンスのコトを考えるとなかなか決心つかずに我慢していたのです。
だからそれを使う気分はどうなんだろう…、と、それでたのんだ。

しばらく待ちます。ご婦人方がここ数日の出来事を報告しあうに十分程度の時間を待って、目当ての弁当がやってくる。

トレーの上がやさしく見えます。
コロンと蓋した弁当箱の姿がなんともかわいらしくて、木の国日本を実感します。
蓋をとろうと、両手を添える。
持ち上げたらば弁当箱の本体部分が持ち上がる。気密性がそれだけ高いということなのでしょう。
片手を本体、片手を蓋と持ち替えて手を動かすと「ヒューっ」って口笛吹くような音と一緒にゆっくりふたが開く。

gin bentogin potあさりご飯とおかずが数種。
ぎっしりご馳走が詰め込まれてると思ってあけたら、中身が案外スカスカで、これが銀座のオサレなところ…?って思おうとする。
でもやっぱりなんとも貧しくて、この分量で満足できるお腹じゃなくちゃ、Junのお洋服は着れないんだなぁって思って、ふふっと笑う。

ご飯はおいしゅうございました。
ホツホツとした歯ごたえ、歯触り痛快で、あさりの出汁に醤油の風味も味わい深い。
おかずもおいしゅうございました。
粕漬けにした大根や、わさびをのっけた玉子焼き。どれもモリモリご飯が食べられそうな味。
なのにご飯が少なくて、しんみり寂しい。おいしいご飯を食べながら、気持ちがひもじくなるって不思議。ボクが特別大食いだからかもしれないけど、弁当箱とはそれをギッシリ満たしてちょうど一人前と、できているからやっぱりひもじい量じゃないかと思ってかなり、うらめしくなる。

gin karappogin billちなみに鳥の炊き込み御飯かあさりご飯が選べました。
汁もけんちん汁かポトフが選べて、これはおしゃれとポトフを選んだ。
ご飯に合わせたポトフってどんなものだろう?と期待したけど、やってきたのはオニオンスープに焼いたベーコンが浮かんだもので、これをポトフと呼ぶにはかなりの勇気がいるな…、と妙に感心してしまう(笑)。

お茶はおいしいございました。
食後の甘味の抹茶ゼリーの黒蜜がけも、きな粉が風味豊かでそこそこ。
1200円という値段も割高だけど、場所柄を考えるならビックリするようなものでもなくて、けれどなんだか居心地悪い。
ほど良き素材で見目麗しい見た目の洋服作ったけれど、裏地や仕立てが乱雑で着ていてリュクスを感じない。服に例えりゃそんな感じで、なるほど日本の洋服は最近そんな感じなのかもしれないなんて思ったりした。なやましい。

 

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grgr chair気持ちが少々、寂しくなって、それで食後にパイで気持ちを甘くしようと企んだ。

グラニースミス。
青山の骨董通りに一号店がある店で、その支店。
TOKYUプラザの地下一階。
パイの小売りのカウンターの後ろ側にカフェがある。
かなり人気のお店のようで、ウェイティングスペースがたっぷり用意されていた。
うれしいコトに待ち客ゼロで、すんなり入れてちょっとゴキゲン。
ボクの向かい側にショートパンツのアメリカにぃさん二人連れが、うれしそうにパイを食べててすっかり気持ちを持ち直す。
なにより、アメリカ人がニコニコしながらアップルパイを食べる姿ほど、説得力のある光景はないはずでだから気持ちも晴れ晴れしながら、昼の気持ちのリセットたのしく試みる。

gr pieアップルパイの専門店です。
当然ながらアップルパイしかないのですネ。
けれど決してさみしくはない。
それというのも、リンゴの下ごしらえの仕方とか、フィリングの種類を変えつつ10種類ほどの品揃えをしていてたのしく迷えるのです。
今日は、タルトタタンのようなパリ風アップルパイにしようかと、ちょっと迷って結局英国風にする。

浅めに加熱したリンゴ。
だから芯がサクサク歯ぎれて、甘みよりもリンゴ自体の酸味を感じる大人味。
足りぬ甘みをカスタードクリームで補う工夫が、ポッテリとしたなめらか食感も手に入れる。

パイはサクサク、香ばしい。
しかも底の部分も上の部分も極薄で、口の中で壊れて素早く消えていく。だから口に残る食感はリンゴのサクサクとポッテリとしたカスタード。
縁の部分は若干厚みがあるけれど、存在感は最小限でパイの役目は素材をひとつにまとめて形を成させるだけ…、という感じ。

gr applegr teaただ焼けた油と小麦の香りはパイそのもので、やっぱりボクはアップルパイを食べているんだと実感できる。
おもしろいなぁ…、オキニイリ。

お店で食べると、オーブンの中で焼き直してからやってくる。だから一層、パイのパリパリ感が際立って、香りも濃密。
サイドにホイップクリームと、アイスクリームが付いてくるのでそれをソース代わりに味わうシアワセなこと。しかもソースがひとつに選べて、いつ選ぶのはキャラメルソース。
焦げた香りと軽い苦味がパイの甘さをひきしめて、大人味になるのがたのしい。アールグレイをお供にお腹にたのしく蓋をする!

ところで、昔、少女マンガ雑誌の「りぼん」で「美樹とアップルパイ」っていう漫画が連載されていたはず。一体、どんな内容なのかほとんど覚えてないけれど、アップルパイを食べるたび思い出しちゃう、オモシロイ。

 

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