野球はカープ、むすびはむさし!

広島に移動しました。ちょっと仕事の打ち合わせ。広島といえばユニークでおいしいお店が沢山ある街。なのにほとんどホテル缶詰状態で仕事をする夜。なやましい。
晩ご飯だけは好きな店でと、新幹線の駅ビルの中の「むさし」を選ぶ。おむすびとうどんの店で広島の街に何軒もある人気のブランド。さすがに夜には向かい側にあるお好み焼きの店が人気でそちらは行列。こちらはほどよき静かさで、これも地元に根付いているから、熱狂なんか必要ないのさ…、と思ったりする。観光客はほぼボク一人。あぁ、広島だ…、ってしみじみ思う。

厨房の中にはおばちゃん。
ホールでサービスしている人もおばちゃんで、男性スタッフはおそらく店長であろう若い男の人ひとり。
唯一の男性が、一番若いスタッフだっていうのがこういうお店の特徴。
パートのおばちゃんはずっとひとつのお店で働く。
正社員はお店に所属してるのじゃなく、会社の人で、配置転換なんかがあるから、お店のコトはパートさんに聞きなさい…、ってよくある話。

そのおばちゃんが着ている真っ赤なTシャツの背中に白抜きメッセージ。
「みんな大好き、野球はカープ、むすびはむさし」。
カープもむさしも広島にしかない宝物。

カープのホーム球場にもむさしの店はあってそこでしか売られていないオリジナル商品があったりもする。街の人に愛されている理由でもあり、証拠でもあり。お店の入口脇にはお土産専門の売り場があって、ひっきりなしにお客様が来ておむすび買って帰ってく。
メインは「若鶏おむすび弁当」で、それをたのんでお店で食べる。

真っ赤な四角いお皿におむすび、おかずがギッシリ並ぶ。
昔は竹籠に入ってやってきてた。
それはそれで素朴な感じで、むすんだばかりのおむすびが居心地良さげで好きだった。
それから一新。
おそらくコレ。
カープカラーなんでしょう。
それならばよし(笑)。

一番奥におむすび2つ。
海苔をくるんと直巻きにしたおむすびで、ひとつは昆布、一つは梅干し。三角形でずっしり重たい。
鶏の唐揚げが3ピース。味がしっかり入った肉に粉をはたいてこんがり揚げる。
ザックリ歯切れて肉汁ジュワリ。
仕事がなければコレでビールを飲むんだろうなぁ…。
ウィンナさんの素揚げが一本。塩味が強めにきいた茹でた枝豆とどれもがビールをねだるゴチソウ。出張族がこの弁当でビールを飲んで、一眠りしたら東京につく…、ってそんなシアワセプログラムを内包しているようでたのしい。キャベツは口をみずみずしくして、食後のみかんもまたウレシ。
汁の代わりに蕎麦をとります。甘く煮込んだ牛肉をタップリのっけた熱々肉そば。
甘めの汁と昆布に鰹節の出汁がしっかりきいた濃厚スープが旨い。ネギはシャキシャキ、蕎麦はヌルンと喉を潤すオゴチソウ。

それにしてもむすびたてのおむすびのおいしいコト。その一口目は前歯でホロッと崩れてちらかる。みずみずしくてむすんでいるのに炊きたてご飯そのもので、熱々、しかもむすぶ両手に出汁をつけ、そのみずみずしさもそのまま残ってシットリほぐれる。
しばらくするとご飯の水気は蒸発し、海苔がすいこみ締まりはじめる。するとムチュンと歯ごたえのあるおむすび的になっていき、それはそれでおいしいのだけど、あの一口目の格別にウットリしながら、パクパク、パクリ。
キャベツにかける塩まで旨い。鶏の唐揚げを蕎麦の汁にひたして食べるのもまたおいしくて、あっという間にお腹の中に収まっていく。オキニイリ。

 

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