貞子 (T_T)

映画を観ました。公開されたばかりのホラー映画。「貞子」でござんす。
1998年に公開されたリングシリーズの最新作で、監督は一作目で監督を努めた中田秀夫さん。シリーズとしては14年目のメガフォンだというので期待して来た。

同じ監督の手になるものですから、シリーズとしての連続性はなかなか見事。
だから最初は期待しながら観てたのだけど、結局、残念な内容でした。
映画が終わった途端に、劇場のいたるところから「あーっ」ってかなしいため息が聞こえてきた。
なかには「こりゃ、ダメだったなぁ」って辛辣な意見をいいながら席を立つ人もかなりいて、ムードはガッカリ。
怖くもなんともなかったのネ。

そもそも一作目のアイディアはすごかった。
ビデオを通じて呪いがかかる。
ビデオを見る。
電話がかかって一週間後に死ぬと言われる。
一週間後に貞子がテレビから這い出してきて見た人間を殺すという、この一連のしかけがしっかりしているから、安心して怖がることができたわけです。呪われた人を写真で撮ると顔が歪んでみえるというのもすごいアイディア。死に顔も凄まじくって、その表情を見るだけでもゾッとした。

ところが今や映像が溢れすぎていてコントロールがむつかしい。
動画や画像はわざわざ見るものじゃなくて、自然とそこら中に溢れて見てしまうものになっちゃったし、拡散だってあっという間に可能な環境。
ハリウッド版では飛行機の機内テレビを通じて貞子があっという間に乗客全員殺しちゃう…、って離れ業を演じてしまう。今回はYouTuberを引っ張り出してきたり、母と子の物語に強引に引っ張り込もうとしたり物語作りに一生懸命なんだけど、底が浅くてまるで怖くないのがなんとももったいない。
主演の女の子も、貞子に呼ばれる女の子もみんなすぐに気絶するのね。
はっきりいって気絶したくなるのは観ている方で、映画がはじまる前の予告編で流されていた「チャイルド・プレイ」をこの口直しに絶対見ようと、そればっかりと思って二時間、我慢した。

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