西新宿のビルを眺めて焼肉幸永

日曜の昼。映画を観ようと歌舞伎町に来る。
ついでにランチ。
さまよいました。最初は回転寿司でもと沼津港に行ったんだけどスゴイ行列。沼津港ばかりか天ぷら屋さんもラーメン屋さんも新宿三丁目界隈はお祭り騒ぎのようなニギワイ。
靖国通りを超えるとちょっと人が少なくなって路面店は一杯の店が多いけれど、ビルの上層階の店はさすがに空いていそう。「幸永」っていう焼肉店があってそこを覗いてみる。
もともと大久保にあったホルモン専門の小さな店で、鮮度の高さとタレの旨さで店が増やした。その最新店がこの店でビルの8階。夜はニギヤカだけど昼は流石に静かです。窓に面した一等席をもらって外を眺めると、西新宿のビルが目近に迫ってなんだかおしゃれな景色。

一階のエレベーターホールではこの店が空いてるかどうかはわからなかった。
ただ、看板が置いてあった。そこに「ランチコース」のポスターが貼られていたのが決め手になった。
お得な値段をわざわざアピールしなくちゃいけないのは、ランチはおそらく静かな証。
それにランチコースの内容が魅力的に感じてきた訳。

サラダにキムチ、ナムルがまず来る。
冷たく整えたサンチュの葉っぱ。ニンニクの風味のきいた塩ダレに胡麻にきゅうりと、いわゆる焼肉屋さんの典型的な塩サラダ。おひたしみたいなみずみずしさがやさしくおいしい。
白菜キムチに大根のカクテキ。どちらもほどよい浸かり具合で、ビリリと辛口。大人味。もやしと小松菜のナムルもしっかり味がのっかり、ビールを飲め!って言っているよう。なかなか旨い。
この前菜3種に肉にご飯にスープにデザート。それで2500円という新宿的にはお値打ち値段。

肉は全部で7種類。まず塩モノがやってくる。豚トロ、牛たん。
ほどよき厚さの牛たんは胡麻の風味の塩ダレをちょっとほどこし、焼いたらレモン酢。ザクザク歯切れてお腹の入り口こじ開ける。一人一枚、二人分の2枚がお皿に一緒に盛られる。脂の乗った豚肉は、焼くとたちまちツヤツヤ脂が輝いて、口にふくむとヒヤッと脂が揮発するのがオモシロイ。
それに続いてハラミとカルビ。どちらもタレを揉み込んでいる。
ココのタレは焼くと醤油が焦げた風味がおいしいサラサラタイプ。ハラミはジューシー。カルビは脂がジュワッととろける。いい肉だなぁ…、ってウットリします。上ミノ、小腸は味噌ダレまとってやってくる。辛味がしっかりしていて焦げると香ばしくってホルモンの脂を引き立ておいしくなる味噌。またまたウットリ。堪能します。

なによりうれしいところがどの肉、ホルモンも2で割り切れる偶数枚、偶数切れが盛られているとこ。
焼肉店の一人前は奇数であることが多くてだから二人で来ると緊張はしる。
ランチコースを二人前という注文ですから、二で割り切れるのが当たり前ではあるけれどいいなと思う。
今日一番の良い状態というのがミスジ。
これも当然2枚くる。それを一枚づつ焼いてハサミでスパッと2つに切ってご飯に乗せる。焼くとツヤツヤ、肉の表面がみずみずしくなり噛むとサクッと歯切れる肉。旨味濃厚、けれどさっぱりした食感でそれをご飯が支えて口の中でどっしり。食べごたえができるところがウレシイ食べ方。

ご飯がおかわり自由というのがランチコースのうれしいところ。固めでパラパラしたご飯。だから肉の脂と混じっておいしくなる。
豚の脂や焦げたタレ。肉の脂がご飯に染み込み、食べ進めるとどんどんおいしくなっていくのがまたウレシイ。特に焼いたホルモンやミノをご飯に乗せるとおいしいこと。焦げた味噌がご飯をおいしくさせるところにウットリします。
焼肉店の定食、コースのスープは大抵、玉子スープかわかめスープ。無難なライン。けれどココは辛口スープ。いわゆるユッケジャンがついてくる。ご飯をもりもり食べてください。あるいはうちは大人の店です…、ってメッセージでしょう。しかもおいしい。オキニイリ。
今日のデザートは凍ったイチゴ。芯の部分をくり抜いて練乳を詰めて凍らせたモノ。口に放り込みあっためてくといちごみるくに変容するのがたのしい〆。お腹も気持ちも満たされる。

 

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