薄切りにしてレア、和牛の迫力をしみじみ感じる…。

銀座でお昼。肉が食べたいなぁ…、と思う。
しかも牛肉。
しかもおいしいご飯と一緒に味わう牛肉料理。できれば箸で気軽に食べたい。けれど肉そのものは上等なもの。
…、と頭の中で条件検索をかけてくと、でてくる答えは「吉澤」になる。
肉屋さんが経営している日本料理のお店です。ビルの一階に精肉店があり、飲食部のメインはすき焼き、あるいはしゃぶしゃぶ。ランチは気軽な定食がある。
中でも「薄切りステーキ」というのが好きで、たまに無性に食べたくなって今日がまさにそういう気持ち。入り口入って靴を脱ぎ、和服姿のおねぇさんに案内されつつ緋毛氈の敷かれた階段をトントン降りる。大きな座敷があって等間隔で几帳面に座布団が並べられてる。ひとつに座ってまず注文。

「薄切りステーキ」というのがオキニイリ。
たのむと食事がやってくるまでのおしのぎとしての三つ葉のおひたし。いとがきにした鰹節がたっぷりのっかり、出汁まで飲めるやさしい味わい。漬物3点、熱々のお茶。黄色のプラスティックの札は、入り口で預けた靴の下足札。
ステージ付きの大広間で、温泉旅館の朝ご飯…、みたいな感じがするのがまた乙なもの。
大きな座卓の要所要所にステンレスの保温ポットが置かれてて中にお茶が入ってる。最初のお茶は出されるけれど「あとは気軽にご自由に」ってほったらかしにされるところが気軽でよい。

しばらく待ってメインが到着。
すき焼き用の肉よりちょっと厚めに切られた大判の肉。
自分の脂なんでしょう…、表面つやつや。
箸で食べるようあらかじめ切り分けられてやってくる。
感心するのがその断面。
この薄さにして芯の部分はロゼ色で、見た目なんとも肉感的。
塩と胡椒がほどこされていて、そのまま食べても十分味が整っている。唇ひんやり濡らすと同時に、焼けた脂の香りがフワリ。ザクッと歯切れて口に広がる肉の旨みにウットリします。ワサビを乗せると辛味が甘みにかわっていくのにまたウットリ。
醤油にワサビ、大根おろしにポン酢が用意されていて調味料で脂の風味が変化するのがオモシロイ。

醤油に軽くくぐらせてご飯にのせてワサビをちょこん。ご飯を巻いて食べると肉のざっくり歯切れる感じが一層際立ち、肉を食べてる…、って実感が盛り上がる。
ポン酢まみれの大根おろしをくるんで食べると、肉のしっとり感がふくらんでいく。キリッと酸っぱいポン酢と一緒にたべてなお、肉の脂の旨味、風味が損なわれないというのもスゴい。サイドにトマトやきゅうりに水菜。実は水菜はあんまり好きじゃないのだけれど、オリーブオイルとレモンをもみこんだおひたしみたいなここの水菜は、口をシャキッと洗ってさっぱりしてくれる。軽いに苦味もオゴチソウ。
おいしいご飯になめこの赤出汁。グレープフルーツでお腹をブルッと震わせて満ち足りました。オキニイリ。

 

関連ランキング:すき焼き | 銀座一丁目駅東銀座駅銀座駅

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。