花まるの寿司、帝国ホテルのサンドイッチ

銀座にでてきてあれこれ野暮用。
小腹がすいて、寿司でもつまもうと銀座東急プラザのレストラン街にある「根室花まる」を覗いてみる。
時間は4時前。食事時にはいつも行列ができる店ではあるけれど、さすがにこんな時間帯だから待たずに中に入れるだろう…、と思って来るも、まるで甘い考えでした。
お店の前にズラリ行列。
どのくらい待ちますか?って聞いたら、一時間ほどお待ちになるかもしれません…、と。
ひゃーっ、スゴい。
途中、たまたま歩いたロッテ免税店はお客様より売り子さんの方が多い、閑散とした状況でにも関わらずココのお店の前だけ行列。
何がここまでこの店にここまでの行列を作らせるのか考えながら待つのもいいかもしれないけれど、1時間も待ってそれでもおいしく感じる寿司って多分ないだろうなぁ…、と思って場所替え。
同じビルの地下にある「立喰根室花まる」はどうなんだろう…、と行ってみたらばなんと待ちなし。すぐに案内されて寿司を楽しむことができたというワケ。確かに立って食べるから家族客には適さない。ユックリ食事をしたい人にも不適格。

利用する人を選ぶうえに、食べたら帰るの繰り返しで回転がいい。だから混んでるときにもあまり待つことなくたのしめる。
ウレシイことにネタケースが目の前にあり、立った目線から見下ろすように新鮮なネタを覗き込める。しかも職人さんが満席になると3人貼り付く。ズラリ並んで10人程度が立てるから、お客様3人に対して一人の職人さんというかなり贅沢な環境というのもステキ。早速寿司を握ってもらう。

寿司といえばまず貝です。今日の活きてる貝は3種類。つぶ貝、ほっきに赤貝でそれぞれさすがにみずみずしくて、ボリボリ奥歯で砕けるようなつぶ貝やとろけるホッキ。昆布のような粘りと風味をにじます赤貝と貝それぞれが自分の個性を思う存分発揮する見事な状態。ウットリします。

それから生のボタンエビ。
頭と尻尾をつけたまま胴体の殻だけ剥いてシャリをあわせて軽く握っただけの寿司。
まずは頭をストンと抜いてチュウチュウ吸うとおいしい味噌がとろける。肉はムッチリ。プルプル歯切れて甘いのなんの。

本マグロの赤身とトロがそれに続いてやってくる。
薄く削ぐのでなくて分厚い塊に切り出して、繊維を切るように包丁を入れシャリにのっける、ちょっと変わった姿できます。
この切り方に握り方は、上のフロアーの回転寿司ではせぬコトで、立喰コーナー独特のモノ。どっしりとした重量感にとろける感じが特徴的で、口の中がマグロで満ちる。酸味がおいしい赤身のマグロ。トロンととろける脂の旨みに悶絶するようなトロのおいしさ。堪能します。

それから北海道らしい寿司ネタいくつか。
まずはイカ。甘みの強い白イカに細かく包丁を入れた上にタップリおろした山わさび。ワサビと違ったツーンっと鼻から突き抜けるような辛味がイカの甘みを引き立ておいしくさせる。
数の子のパリポリとても頑丈なコト。魚卵の粒のひとつひとつの輪郭を舌が感じるほどにしっかりした数の子で、味わい濃厚。旨いと感じる。ウニも粒がそろってて、甘くてネットリ。香りもおいしく冬の海ってスゴいなぁ…、って実感します。

仕事を丁寧にしたネタをひとっつ。ヒラメの昆布〆はネットリとした食感がずっと舌を撫で回す肉感的なる食感で、昆布の旨みに熟成きいたヒラメの旨みが混じって旨い。一緒に浜茹でのタコをもらうも、甘くてムッチリ。タコってこんなにおいしかった?ってびっくりするようなオゴチソウ。
生のハラコの醤油漬けは、魚卵がブチブチ爆ぜる食感が痛快で、ネットリとした濃厚な味がいわゆるイクラとはまるで違った力強さ。ウットリします。〆に穴子を焼いてもらってタレをたっぷり。甘くてとろけ、噛むとシャリと混じってキチキチ貼り付くような食感。
たった20分で満たされました…、オキニイリ。

 

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そして再び野暮用すませ、次の用事までのんびりお茶でも飲みましょうか…、と、帝国ホテル。
一階にあるランデブーラウンジにくる。
日本で一番好きなホテルのラウンジです。
東京という街を感じるコトができる場所。フロントが間近にみえて宿泊客や待ち合わせの人。様々な人が行き交うまるで広場のようなロビーに面した優雅なラウンジ。
気取りはあるけど、人をはねつけるような慇懃からは程遠くやさしい空気が漂うところがボクは好き。

キビキビと足早に歩きながらも気配をまるで感じさせないサービススタッフ。
リフィルフリーのおいしいコーヒー。
しかも、お替わりをおねだりしなくともテーブルの上の様子を気遣ってくれるお店の人から「いかが?」と勧めてもらえる、なんとシアワセ。

せっかくだからサンドイッチをひとつもらって、2人でわける。
5種類ほどのサンドイッチが用意されて、中でもココで一番好きなサンドイッチはエビフライのサンドイッチ。迷わず選んで作ってもらう。少々お時間頂戴します…、と、15分ほど待ちましたか。お待たせしましたとうやうやしくも持ってこられたサンドイッチにウットリため息。

よくトーストされた薄切りのパン。レタスを一枚。エビフライをのせたところにひとつはカクテルソース。もう一組にはタルタルソースをたっぷりほどこし、パンで蓋して切り分けたモノ。
カサカサとしたパンの歯ざわりがこれまたカサカサ揚がったパン粉が歯切れる食感に変わって、最後はソースのポッテリ、舌を潤す感じで終わる。その食感のにぎやかなコト。パンもエビも、そしてソースもそれぞれしっかり自分の役目を果たす見事な整えられ方。もしかしたらエビフライを一番おいしく味わう方法は、サンドイッチにすることかも…、って思ってしまうようなおいしさ。
フレンチフライにケチャップタップリ。塩の強めのピクルスにオリーブの実とサイドも適切。寿司の次にはサンドイッチと指でつまめるおやつが続く。シアワセな午後。おやつどき。

 

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コメント

  1. すうさん

    エビフライサンド!私も大好きです、、クラブハウスも大好きですが。

    • サカキシンイチロウ

      すうさんさん
      ココのクラブハウスは本当に手間のかかったサンドイッチですよね。いつも悩みます。ハーフハーフの盛り合わせがあったら、通ってしまいそうなほど。

  2. あーた

    花まるの立食い、通りがかりについつい寄ってしまったことがあります。
    一人でもさっとすきなものが食べられていいですよね。
    あとこのビルは屋上が気持ちいいです。

  3. あーた

    ここ数日エビフライが食べたくて食べたくて、どこで食べるのがいいだろうとかんがえてて、そうかここでサンドイッチという手があるなと。
    私もクラブハウスとのハーフハーフがあったら通ってしまいます。

    • サカキシンイチロウ

      あーたさん
      東急プラザの屋上にある、プールになりきれない水たまりで、水遊びがしたいなぁ…、ってこの夏ずっと思ってました(笑)。
      エビフライを食べるためにエビフライのサンドイッチを食べる…、大人の贅沢ですね。

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