美松のはなれでおむすびを2個、うるめ鰯に玉子焼き

午前中の打ち合わせを終え、ランチもそのまま池袋
「美松はなれ」にやってくる。
近所に定食がおいしい本店がある。そちらはずっと昔からのお付き合いで、メニューは豊富。目指しと一緒に食べる麦とろなんて、今日みたいな日にはおいしいに違いない…、って思いながらも「離れ」のココの明るくしかも小さいところが好きでココ。
おむすびの販売コーナーがあって大きな厨房、その厨房の前に7人ほどが座れるだけのカウンター。中で働く人は女性だけで、やさしい手際をながめながら料理を待つのがたまらなく好き。
入口の大きなドアは開け放たれて、冷房はなし。夏の相当暑い時でも自然な風で涼をとる…、というのがここのスタイルで、いいなと思う。

お米にこだわり、なるべく自然な料理にこだわる。
そんなお店がビルの中に入っていたり、冷暖房をなんの考えもなくガンガン効かす。
中途半端なこだわりとエゴを感じるいやらしさから、自由で遠い場所にある。それがうれしく、ニッコリします。

まずはおむすび定食たのむ。
おむすびを一個か2個、20種類ほどのメニューの中から選んでそれに汁と漬物、小鉢がひとつ付いてくるというもの。
焼いたタラコと梅を選んで作ってもらう。
それにおかずを2個追加。
玉子焼きを甘辛味で注文し、ウルメイワシの焼いたのひと皿。
玉子焼きをただ「玉子焼き」と注文すると、どう焼きますか?と聞かれちゃう。醤油だけとか塩だけだとか、甘くしてとか注文つけてもらわなくちゃ…、というサービス精神旺盛なのが本店からのこだわりで、それで甘辛。塩と砂糖で味付けしたのをいつもたのんでる。ちょっとおなじみ気分に浸る。
カリッと焼けたウルメイワシは全部で5尾。小さいながらも磯香りをまき散らし、お腹を鳴らす。オゴチソウ。

汁は大根、人参、ネギに豆腐と具材たっぷり。出汁がしっかり効いていて代わりに味噌は若干控えめ。具材の旨味や風味が溶け出して野菜を食べてるんだ…、って感じがするのがやさしくうれしい。味があることが当たり前と思っている舌が一生懸命味をさぐるような感じがするのも新鮮でよい。
小鉢は厚揚げとキノコをコトコト煮付けたもの。これまたやさしい味わいで、口が潤う。
漬物はきゅうり、人参、大根を軽く糠で漬けたもの。大抵ずっとこの組み合わえで、いつも人参の強い香りがハーブを食べてるみたいでおいしい。
ウルメイワシをガリッとかじる。頭も尻尾もヒレも、それから内臓も、一切合切余さず喰らう…、って感じがたのしい。命を食べてる…、って感じがしてきて体がの底から元気がでてくる感じがうれしい。

そしてメインのおむすびです。
大きく見える。
けれど強くにぎらず空気をたっぷり含ませむすんだおむすびです。
海苔を噛み切ろうとすると大きく形を崩す。
海苔の隙間からご飯がむにゅんとはみ出して、食べて一旦、スノコの上に置くと開きはじめる。
特に焼いたタラコはそれが乾いているからパカンッと開いてむすぶ前の状態に戻っていこうとしちゃうほど。
でもこのやさしく結んだやわらかさこそがここのおむすびの魅力であって、だから食べるたびにやさしく形を戻して口に運ぶ。

ご飯はふっくら、噛んでるうちに口の中でちらかってパラパラにぎやか。ふっくらやけた玉子焼き、厚揚げ豆腐に汁で炊かれた野菜の味わい。すべてがどこかやさしくて、やさしい気持ちと共にお腹が満たされる。オゴチソウです、オキニイリ。

 

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コメント

  1. かーこ

    おむすび定食ごちそうですね。
    いつか上京したら行って見たいです、
    カウンターの白木の板が綺麗です、気持ちの良いお店なんでしょうね、そこに流れる空気と出てくるメニュー、働く人達の雰囲気が一致している気がします。

    卵焼きも美味しそう、
    たらこのおむすび好きの私にとってたまらない写真でした。

    • サカキシンイチロウ

      かーこさん
      気持ちの良いお店!
      おっしゃる通り、本当に気持ちいいんです。手に触れるところがすべてキレイで清潔で、だから出てくる料理にも心地よさが溢れる。
      食べるものを扱うお店にとって大切なものがすべて整っているお店のように感じます。

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