缶詰のカニをカノビアーノが料理する…。

朝寝坊して朝食兼用の昼をキッチンステージにくる。
伊勢丹のデパ地下、食品売り場の中にあるガラスの箱の中の店。オープンキッチンを眺めるように作られたカウンターと一人がけの席。有名店や有名シェフのレシピに従い定期的にメニューが変わるたのしい場所で、先日から「カノビアーノ」のメニューになった。
野菜使いが上手な店として有名で、かつては恵比寿にあった店。知らないうちに目黒雅叙園の中に移転しているんだという。ビックリしました。あのゴージャスな雅叙園と瀟洒なカノビアーノ的料理が果たして合うんだろうかって思ったりした。

ちなみに毎回、食材だったり調味料のテーマが変わって、それにあわせてメニューができる。
今回はなんとマルハニチロのカニの缶詰がテーマというのにちょっと笑った。

前菜の「金線たらばがにとあぶりホタテのタルタル フルーツトマトのソース」なる料理の金線たらばがに。
どこかの地名かカニの名前かと思ったら、マルハニチロの最高級カニ缶のブランド名。
あまりにあけすけで笑っちゃう。
炙ったホタテもキュウリ、山芋とカニ以外の食材はみんな同じ大きさに切りそろえられていて噛み心地がとても良い。
ホタテと山芋を一緒に食べるととろけ感が見事で旨い。ソースというよりトマト味のスープのようで、具沢山のカルパッチョみたいな味がさっぱり、夏のお腹にアリガタイ。

メインはパスタ。ひとつは「べにずわいがにとカラフルトマト ラディッキオの人肌ぐらいのスパゲッティーニ」。名前以上でも以下でもないまんまそんな味のスパゲティ。人肌というのもたしかにそうで、素材それぞれの味や風味が引き立つ温度なのでしょう。それにしても缶詰のカニって家庭にあっては高級食材。けれどレストランの料理の中に発見すると、なんだかなぁ…、って思ってしまう。オモシロイ。
鯖のパスタは絶品でした。粗みじんの玉ねぎがたっぷり、しかもシャキシャキで魚の旨みを吸い込みそれがパスタにからむ。こういうパスタは自分じゃやっぱり作れないなぁ…、って思ってニッコリ。バゲットが絶望的においしくなくてせっかくのソースを拭って食べられなかった。それが残念、そんな昼。

 

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コメント

  1. koku

    トロミが少ないソースでもけっこう抱え込んでくれるからショートパスタの中でも好きですカサレッチェ。私もよく鯖のパスタ作ります。カニ缶ならぬ鯖缶ですけどねっ(゚Д゚) 今度食べに行こう。しかし美味しいソースが目の前にあってパンが絶望的に・・・なんてことでしょう。きっとこれはデパ地下往来ガラス張りの大公衆の面前でお皿もってペロペロしろというお店からの挑戦状。私のアリンコ並の自制心(蟻に失礼)に勝ち目はない。受けて立たねば!

    • サカキシンイチロウ

      kokuさん
      パスタにパンまで食べてしまったら糖質とりすぎになっちゃうでしょう…、ってことなんだろうなぁって思いました(笑)。
      鯖の缶詰ってあるととても重宝しますよね。トマトソースで煮込んでオリーブをどっさりいれると本当においしい。赤唐辛子の辛味もキリッと引き立ててくれる。ひさしぶりに作ってみようか…って思いました。

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