磯丸水産で居酒屋の原点のひとつを感じる…。

磯丸水産。24時間、365日休まぬ居酒屋チェーン。
場所がありさえすればどこにでも出す。
よくぞ、ここまで安く店を作れるよなぁ…、と感心するほど安普請でなのに案外流行ってる。
特に新宿の店はどこもインバウンドで朝からにぎわっていたりして、なぜ、こんなに人気があるんだろうといつも不思議に思ってた。
関心はあった。けれどどうにも入ってみることに抵抗があって今まで未体験。なぜ抵抗があったかというと、かつての飲食店の店作りから逸脱していてその店作りの法則を作ってそれで指導してきた立場としては、いささか居心地悪く感じていたからでした。でも何事も経験してみなくてはつまらない。それで今日はじめてやってきてみてびっくりしました。なるほど…、って感心もした。よく考えられ、よく練り込まれたコンセプト。

テーブルの上には小さなガスボンベを熱源にした卓上ロースターが置かれてる。メインの商品はそのロースターにおいた網で焼く貝類で、お通しもししゃもに練り物。網の上で焼いて食べてくださいっていう仕組み。
厨房の調理作業を極力節約する仕組みでもあり、焼かれる食材はあっという間にやってくる。
貝類なんてアルミのボウルに無造作に放り込まれた状態で、きれいに盛り付けようなんていう手間はまるでなし。ソーセージもぶつ切りにしたのをアルミホイルで包んだ状態で冷蔵庫の中に入っていたんでしょう。飲み物の提供速度もあっという間で、待たされた…、ってまず思わない。

飲食店でお客様が不快な気持ちを感じる理由。
つまりクレームが発生するきっかけで一番多いのが料理の提供時間が遅いというコト。
おそらくこの店で、待たされたってクレームつける人はほとんどいないでしょう。
タブレット型のオーダー端末が置かれていて、そこから注文するのだけれどそのメニュー構造や操作体系がわかりやすい。
わかりやすい上、メニューの種類は絞り込まれて注文しやすい。メニューのひとつひとつを見ると、提供時間がかかりそうなものがほとんどなくて、商品開発の優先順位の上位にあるのが提供時間。その割り切りの良さに感心。
貝の品質は見事でした。ホタテにはまぐり、大アサリ。サザエとどれもがしっかりとしたサイズで新鮮。こういう素材は余計な手間をかけないことがおいしく食べる基本なんだな…、ってしみじみ思う。

自分で焼いて仕上げる料理の素材が早くでてくることは当たり前。
けれどここの料理は圧倒的に提供時間がスピーディー。ゴマあえのカンパチなんてあっという間。アオサを衣に混ぜて仕上げたスルメの天ぷらもササッと出てくる。
同じくアオサ混じりの卵焼きもほんのちょっと待っただけだし、マカロニサラダはたのんで気づけばテーブルの上にあったほど。黒いマカロニサラダというのが正式名で、胡椒がたっぷりふりかかってた。お酒がすすむ大人のマカロニ。一番時間がかかったのはホッケの塩焼き。とは言え10分かからず到着でした。たのんですぐにやってくるということは、追加注文をこころおきなくできるという居酒屋にとってよいイメージでよく出来てるなぁ…、って思った。勉強いたします。

 

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