白河そばでぶっかけ中華に煮豆腐S飯、ちょいカレー

牛込柳町の「白川そば」で朝。
かつて牛込柳町といえば山手線の内側で一二を争う不便な場所。最寄駅がなくどこに出るにもバスだのみ。昔、住んでてその不便さは身にしみた。
ただタクシーや営業車にとって東京のどこに行くにも便利な場所で通行量はかなり多い。タクシーの運転手さんといえば、安くてうまい店を良く知る移動の達人。店の前にはタクシーがよく停まっている。
今日も一台、黒塗りタクシー。運転手さんはそそくさお店の中に入って食事をはじめる。立ち食いそばのお店です。
この地を離れ引っ越しちゃった今となってはわざわざの店。ここに住んでた頃にもっと贔屓にしとけばよかったなぁ…、ってしみじみ思う。

暖簾をくぐると真正面に大きな厨房。カウンターの上にメニューが貼られてる。
メニューは多彩。特徴的な名前の料理も混じってて、何を食べればいいのか戸惑い入り口前から一歩も動けずただ呆然とメニューをみている人を何度も今まで見ました。
食べたいものはもう決まってる。それでズンズン、中に入って注文をする。カウンターの上には刻んだタクワン、紅生姜。出汁をとったあとの昆布を刻んで佃煮にしたものが並んでそれらは取り放題。サービス精神旺盛にニッコリします。大好物の「ぶっかけ中華」。それにきざみをトッピング。Sサイズご飯に煮豆腐のせてちょいかけカレーをトッピング。カスタマイズを心置きなくたのしむ所存。

中華麺を茹でて冷水でグイグイしめる。
表面ツルツル、芯まで冷えた麺はゴリゴリ、歯ごたえがよい。そこに冷たいそばのかけつゆをかけて仕上げた和中混合的なる料理…、ぶっかけ中華。
つゆもキンキンに冷やされて器を持つと指がキーンっと冷たくなるのが見事な先味。
ちなみにこのつゆ。
鰹節や昆布や塩で仕上げた塩出汁。
明るい黄金色したスープで、薬味やあとがけ調味料で味の印象がガラッと変わる。
天かす、わかめに刻んだ海苔。千切りにした油揚げ浮かべてひと揃え。そのまま食べるとスッキリとした和風の出汁が口に広がり中華麺も日本そばのようにふるまう。ところがそこに「ダチ油」というオリジナルの辛味油を足すと冷やしラーメンのようになってく。オモシロイったらありゃしない。

天かすの油のコクが混じった出汁がふっくらとした刻んだお揚げに染み込み、ゴリゴリ歯切れる中華麺の食感引き立て口の中をみずみずしくする。
サイドの煮豆腐ご飯も独特。牛丼用の肉と一緒にくつくつ炊かれたかなりの色黒。おそらくもともとはもっと大きな豆腐だったんでしょう…、水分を吐き出し代わりに煮汁を飲み込み、ギューと縮んで硬くなってる。割ると断面には無数の穴があいていて、味はまるで肉の味。
かけてもらったカレーはビリっとスパイシー。ドスンと重たいカレーの辛さを甘い煮豆腐がなだめてくれるも、それでも舌はヒリヒリ熱い。そこでぶっかけ中華をチュルリ。リセットされた舌が再びヒリヒリカレーを恋しく思う…、の繰り返し。辛いの甘いの冷たいの。お腹がたのしく満ちました。

 

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