田んぼの朝は、炊きたてご飯に皮パリパリに焼いた鮭

代々木の「お櫃膳田んぼ」で朝食。
住んでる四谷三丁目から代々木の街は直線距離だと近いんだけど、公共の交通機関を使うと必ず乗り換えのある、ちと遠い場所。
だから今日もレンタル電動アシスト自転車で移動をしました。
夏のはじめにも一度同じルートで移動した。そのときはショートパンツにサンダル履き。
さすがに師走になると切る風冷たく、念のためにと首にまいてきたマフラーに助けられます。あったかい。
開店時間の20分後に到着し、お店に入ると今日、はじめてのお客様になる栄誉に浴する。とは言え厨房の中はにぎやかで、お弁当用の小鉢料理が次々できて並んでく。入り口近くからダダダダダダッて乾いた音が響いてくる。何なんだろうと思って見ると精米機がフル稼働中。おいしいご飯の予感がします。

「田んぼの朝ごはん」が今日のお目当て。開店から10時までの限定商品。
おひつにたっぷり入ったご飯。鮭の塩焼き、厚焼き玉子。刻んだ海苔に漬物、なめこ汁でひと揃え。なめこ汁の出汁は釧路の昆布と枕崎の鰹節。味噌は甘み、辛味のバランスがよくとれている仙台味噌。ご飯は精米したて炊きたてという、押し付けがましくない程度の普通のこだわりがあってうれしい。
何よりありがたいのが鮭の皮パリパリを謳っているとこ。それならボクも食べられる。定食の他に追加でしらすおろしとぬか漬け、南高梅と海苔をもらってご飯をもりもり食べる準備の出来上がり。

おひつからご飯を茶碗にまず装います。
おひつの蓋を開けた途端に、おいしいご飯の匂いがふわり。
ご飯の量は茶碗に軽く3杯程度。
おひつが水分をほどよく吸収してくれて、ご飯はパラリと口の中で踊るおいしさ。
それから鮭の皮を剥ぐ。
パリパリとわざわざ謳うだけのことはある、バリッと皮目は焦げて仕上がり噛むとザクッ。生臭さもなく焦げた脂の香りと共にじゅわっと脂の旨みが口に広がる。魚の皮はタナカくんにほとんど譲っていたけれど、こんなにおいしいものをなんで食べないんだろう…、って思って1人で食べてたんだろうなぁ。ちょっと悔しい。それも思い出でございましょう。

小骨をしっかりとって焼いた焼き鮭です。ご飯のお供にしみじみおいしい。なめこ汁のなめこがまたいい。
トゥルンと唇の間を滑って口の中へと流れ込み、噛んでやろうと思うも滑って逃げ回る。鰹節の酸味が後口すっきりさせる汁もおいしくあったまる。
昔ながらに酸っぱい梅干し。ポッテリとした実はなめらかで、唾液をねだり食欲わかす。すりおろしたばかりの大根おろしに釜揚げしらす。自家製のぬか漬けは大根、ニンジン、山芋、たくわん、それからきゅうりに奈良漬けと種類豊富でサラダのごとし。
変わったものがあるわけでなく、普通のものが本当においしい。朝ご飯でこれでいいんだ…、ってしみじみ思う。オキニイリ。

 

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コメント

  1. でゅその

    サカキさん
    何と魅力的な朝ご飯の風景でしょう。朝は和食党ではないのですが、あまりの美味しそうさに喉がごっくんと鳴ります。

    • サカキシンイチロウ

      でゅそのさん
      本当に普通の献立なんですよね。
      でもおいしい。ひとつひとつの料理が丁寧に作られているのにウットリさせられます。
      凡庸の中の非凡。ありがたいです。

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