渋谷のアメリカ、シズルガズルでステーキランチ

ランチタイムに再びヒカリエ。
レストランフロアの中のオキニイリ。「シズルガズル」という店にくる。

アメリカンスタイルのレストラン。
グリル料理がメインのメニュー。
ランチにはサラダやミートボール、あるいはハンバーガーやサンドイッチとアメリカのダイナーレストランにあって当然な商品が用意されてる。

サービスはフレンドリーでカジュアルで、お店の雰囲気もかなり好き。
グレーの漆喰壁に宗教画っぽい額絵がズラリ。ハイバックのベンチチェアはネイビーブルーのベルベット張り。錆加工がなされた金属製の椅子のフレーム、革張りの座面と背板と、もしアメリカならこれは完全にメキシコ料理のダイニングレストラン。懐かしい気がする不思議。

ステーキがメインのランチ。まずはスープとサラダが来ます。
どちらも一緒にどうぞと来て、スープが左、サラダが右側。どっちを先に食べるべきかと迷ってスープをまず食べる。温かいうちに食べておかなきゃもったいない…、って思ってそれで。
かぼちゃのスープで甘みを加えずかぼちゃ自身の甘みを塩で引き立てたもの。なかなかおいしく一気に食べて、お腹がせっかく温まったのにサラダで冷やす(笑)。それもよし。さっぱりとしたフレンチドレッシングをドレスさせたレタスとキュウリ、キャロットラペにトマトと色とりどり。二口、三口でなくなってしまう申し訳程度のランチサラダと一線画する充実ぶりに感心します。

メインのステーキ。
USビーフのリブロース。300g焼いてもらった。
ステーキはこのくらい熱く焼かないとおいしくならない。
まず薄すぎると焼けすぎてしまうこと。
折角の肉汁が流れ出してしまうリスクもあって、だから分厚く。

実はちょっと時間がかかった。
表面をフライパンでこんがり焼いて、中の肉汁が逃げないようにしてオーブン。
ほどよきところで取り出して、しばらく休ませ肉汁が落ち着いたところで提供する。だから熱々ではなくほどよく適温。
しかも木のプレートにのせて出すから、よくあるステーキハウスの鉄板の上でジリジリ焼けて、蒸気があがっているようなダイナミックな景色ではない。
でもこれこそがおいしいステーキの証だったりするのです。
そもそも舌を焼くほど熱々であることを、出来たてだとかおいしさだとかのバロメーターにするのは日本独特で、熱すぎるものはジックリ味を味わえない。だから適温。ガーリックとみじん切りにしたキノコを混ぜたメンテルバターが堂々2個、ついてくるのがゴチソウ感をかきたてる。

ナイフを当てるとザックリ切れる。
当然、肉汁が流れ出すこともなく、静かに切れてその断面はキレイなロゼ色。
塩と胡椒があらかじめほどこされていて、そのまま食べる。
歯ごたえのあるがっしりとしたたくましい肉。
ひんやりとした赤身が舌にまず触り、焼けた脂の香りが鼻から抜けていく。
噛むとガツンと奥歯においしい。
顎を動かし、噛み続けると、おいしい肉汁がジワリと滲んで口を潤す。
肉を食べてる!って実感が湧く顎のゴチソウ。

フレンチフライがタップリと。これにも塩がしっかりのっかり、ローズマリーの香りも上等。皮ごとこんがり焼き上げたローストガーリックの皮を剥がすと中からトロンと栗色をしたピュレがでてくる。自分の皮の中で焼け、とろけてピュレになったニンニク。甘くて香りゆたかで旨い。フレンチフライにケチャップだとか、肉に塩や胡椒だとかと調味料をねだりたくなるようなコトないおいしさにウットリします。

脂もバクバク。ところどころに入った筋も噛めば噛むほど旨みに変わり、時間をかけてジックリ全部をお腹に収める。木皿の上にはガーリックの皮。メンテルバターが一個まるごと残っただけで、キレイに食べて元気をもらう。
バゲットとバターは食べずに、それでもお腹が一杯になる。肉とフレンチフライの威力は抜群。
食後にコーヒー。そしてアイスクリームがついてくるのがステーキランチの特徴で、不思議なことにステーキたっぷり食べた後にはアイスクリームの甘さやコーヒーの苦味がおいしい。キャラメル味のアイスクリームをビスケットにのせ食べて食事を終える午後。オキニイリです、また来よう。

 

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