渋谷のかつ吉、3人用の盛り合わせ

渋谷で野暮用。ランチの時間。
先日できたばかりのビルに次々人が飲み込まれてく。渋谷の街の人の流れがほんのちょっとだけ変わったように感じる昼時。そのビルの近くにある「かつ吉」に来る。
ちょっと覚悟の必要な店。大人値段のメニュー。丁寧な調理をするから時間がかかる。昔の会社の近所にも姉妹店があってそこでランチをとなると、午後の仕事のスタートを1時半とか2時とかに設定しないといけなかったくらいの店です。土曜はのんびり。覚悟する。
民芸風に作り込まれた落ち着く店です。木の板に商品説明が貼られた大きなメニュー。頭をよせあい覗き込むようにみながら注文をきめていく。昔からのここの景色が今日もあちこちでくりひろげられてる。腹がなる。

テーブルサイドにドレッシングやソースが入った瓶が並びます。どれもそのまま買うことができるようになってて、良い工夫だなぁ…、と思います。売上高をちょっとでもあげたい…、けれど無理をしたくはない気持ちの現れ。
ソースは2種類。普通は甘口、辛口だけどココでは「自然派・超辛口」というのがたのしくわかりやすい。両方使うと甘みに酸味、辛味が整いおいしくなるのがオキニイリ。おかわり自由の漬物に千切りキャベツ、一枚銅板を打ち出して作ったやかんに冷たいお茶といつもどおりにニッコリとなる。
3人用の盛り合わせを二人で分ける。ヒレカツ、ロースカツ、メンチカツ。カニクリームコロッケに大エビフライに野菜のフライ。千切りキャベツと一緒にぎっしり大きなお皿に盛られてやってくる。

2人用もあったのだけど3人用のにしたのはエビの本数。
2人用は一本、3人用のには二尾がついてくる。
ここのエビフライは本当に旨い。
中でも頭の中に詰まった味噌や玉子がタップリで、1尾じゃそのごちそうを取り合わなくちゃいけなくなっちゃう。
ちなみにエビは一尾2500円。
2人用と3人用の値段の違いは2000円。
3人用をたのまなくちゃ割が合わない…、それで3人用にした。身はむっちりと歯ごたえよくて甘くて旨い。でもそれ以上に玉子の旨味、味噌の甘みは力強くてウットリします。味噌のたったひと舐めが小さなエビの一尾まるごとに匹敵するがごとき贅沢をご飯のお供にして食べる。

細かなパン粉が軽く素材を覆って仕上がる上等なカツ。特にヒレカツのおいしいことにはいつも感心。分厚い肉の塊がパン粉衣のなかでまるで蒸されるように仕上がっている。油に触れているのはパン粉。揚がると同時に壁になり、肉そのものは油っこくもなんともなくて、旨味を凝縮させながらしっとり、ジューシーに仕上がるステキ。
ロースの肉は脂がおいしい。クチャっと潰れてほどけるようにとろけてく。
カニコロッケはベシャメルソースがとろけてパン粉がちらかる。粗挽きにした豚肉の間に大きくザクザクとした玉ねぎ、少量のさつまいも。食感楽しいおごちそう。細かく切った青じそで風味をつけたご飯が油をスッキリさせる。渋みと酸味がおいしい赤出汁。なめこがツルンを喉をくすぐり撫で回す。お腹も満たした…、オキニイリ。

 

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コメント

  1. ちい

    今日のお夕飯を何にしようか考えていたところ、この画像。
    もうとんかつしかなくなってしまいました。
    散歩がてら、近所のお店に行ってきます。

    お中日なので朝からおはぎ作り、お仏壇に供えました。子どもたちが、この先覚えててくれるといいなあと思います。

    • サカキシンイチロウ

      ちいさん
      熱さ寒さも彼岸までといいますが、本当にその通り。日差しが強くても上着が恋しくなる季節になった。昔の人の知恵と経験ってスゴイなぁ…、と思うと同時に、正しく引き継いでいきたいとも思いますネ。
      今朝は中津川の栗きんとんを食べて、くる季節をことほぎました。

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