海のおやじの漬けハマチ

南に移動の前にぼんやり。電車の時間を待つためにお茶。四国各地の大きな駅に必ず出店しているパン屋のカフェにくる。どこも結構流行ってて、売り場のパンをそのまま食べることができるのも便利なのでしょう。
それに考えてみれば、駅の周りに昔は普通にあった喫茶店がどんどんなくなり、コンビニエンスストアになった。だからかつてなら喫茶店に行ってた人がこういう場所を選んでたのしむ…、というコトなんでしょう。サービスだけでは払えぬ家賃を、モノを売ることで補うモデル。日本全国、そういうコトになっているんだと思うと時代を変化を感じる。
樽型のステンレスのマグに入ったアイスコーヒーが、かつての喫茶店的でもありだからなおさらちょっと切なく感じる午後。そろりと出発いたしましょ。

 

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ちなみに昨日。夜食にちょっと気になるお店をのぞいてみた。
「海おやじ」という近海物の魚が旨いので有名な海鮮居酒屋が駅前にある。
そこの丼専門店がこれまた駅の前のビルの中にある。
そのお店。
メニューの要は海鮮丼。3種類ありイクラの丼、ハマチの漬け丼、宇和島風の鯛めしとある。
さすがにイクラ丼は瀬戸内よりも北の地方で食べた方がおいしいだろうし、生卵を使う宇和島鯛めしは食べることができないゴチソウ。
それで漬け丼。
せっかくだから、北海道から空輸しているというイクラを単品で追加した。
ちなみにココのいくら丼はグラム売り。50gから好きなグラム数を選んで乗せることができるというのがオモシロイ。

お膳の上に漬け丼。ちょっと小さめの丼で上にはギッシリ、ハマチの漬け。その丼に比べてたっぷりのワカメの味噌汁。小鉢はじゃこ天の煮付けが二切れ。いくらは大根おろしと一緒に盛られておりました。

ハマチの漬けのうつくしいこと。
キラキラ光る分厚い切り身。
角が立っていてほどよく厚い。脂ののった切り身は全部で7枚で、わさびたっぷり。もろみの味噌にゴマをパラリと彩りにする。
まずは一切れ。ハマチの漬けだけ食べてみる。

ゴリッとしてます。歯ごたえがいい。スパッと切れてはくれないほどに力強くて、口を大きく開けて頬張る。
噛んで噛んで、けれどなかなかちぎれてくれずずっと噛んで、また噛んで。
漬けダレは甘くて旨い。九州の馬肉醤油のようなどっしりした味わいで、最初はタレの味が強烈。
ところがどんどん噛んでくうちにタレの味が消え失せて、ハマチ自体の味わい、脂の旨みに変わる。
いつ飲み込めばいいんだろう…、と思いながらも噛んで噛んで、そしてあきらめゴクンと飲み込む。昨日の夜に食べた寿司のネタもそう。活け〆の魚は頑丈。食べるというより、噛んで飲み込むって感じの食べもの。堪能します。オゴチソウ。

わさびをたっぷりのっけて食べても、辛味を直接感じない。強い脂と一緒になって、わさびの辛味が甘く感じる。ツーンっと鼻から抜ける香りがおいしくて、ハマチの風味をおいしくさせる。
ハマチを数切れ食べ終えて、イクラをのっけて一緒に食べる。プチプチ爆ぜるイクラも脂がおいしい食べもの。ただ魚卵の脂とハマチの脂は風合い、食感、香りが違って互いを引き立てなんともおいしい。
魚や魚卵のおいしさに負けぬ汁の力強きこと。麦の白味噌がぽってりとした喉越しつくり、イリコの出汁もどっしりしてる。ワカメたっぷり、この味噌汁で十分おかずになりそうなサービス精神旺盛にニッコリしました。満たされる。

 

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