洋食弁当にコンソメ、〆はプリンの月命日

タナカくんの月命日です。上等な洋食を食べましょう…、と伊勢丹の中の「西櫻亭」。
フランス料理から生まれた洋食。
その生まれたところに近ければ近いほど高級で、遠ければ遠いほど大衆的とされていて、だとすればここは限りなくフランス料理寄りで上等。
テーブルクロスがひかれた食卓に凛々しい立ち姿のサービススタッフ。背筋がのびます。
しかも百貨店の中。窓を持たないフロアの中心にあって天窓仕立ての照明のおかげでとても明るいテラスのような場所がある。そこのテーブルがオキニイリにて、今日もそこで料理を待ちます。
芥子とウスターソースが並んで一緒に料理を待つ景色。これはなんとも洋食店的にて、ニッコリしながら腹、鳴らす。まずスープ。今日なコンソメスープをたのんでみました。カップの中に黄金色の透き通ったスープ。カップの底がみてとれるほどにクリアで香りがなんとも芳醇。

カップを持ち上げ口に近づけるにつれ鼻をくすぐる香りが強くなっていく。
一口コクリ。舌を潤す肉のうま味に豊かなコク。あまりのおいしさに気持ちがおだやかでなくなってしまうほどで、すっきりとした酸味が舌を動揺をおさめてくれる。フーッと深く息をつき、そのおいしさをしみじみ心に染み込ます。
今日のメインは洋食弁当。長方形の二段重ねのお重が到着。上の段には3種類の料理が小皿に入って収められ下の段にはサラダ、揚げ物、それからご飯。重ねられた上の段を持ち上げた途端にラード混じりの甘い香りがフワッと漂う。食卓においしい香りが花を咲かせるごとき瞬間。ウットリです。

エビフライにカニクリームコロッケにメンチカツ。
タルタルソースにレモンにガルニチュ。
ブロッコリにキャロットグラッセ、ポテトグラタンと盛りだくさん。細かなパン粉が明るい色に揚がってる。

上のお重の料理は3種類。
エビグラタンにローストビーフ、ビーフシチューでひと揃え。
デミグラスソースがソースの王様だとすれば、ベシャメルソースは女王様。その王様と女王がひとつ器の中にいる贅沢にウットリ。
グラタンのマカロニはやわらかめに茹でられていてベシャメルソースをたっぷりまとってまるでマカロニ自体がベシャメルソースのようにふるまう。
その後口には青い香りがほのかに漂う。ごく細く切ったピーマンが混ぜられているようで、今まで気づかなかったのか、それとも最近、入れるようになったのか。ともかくおいしい。
肉汁をしっかり閉じ込め仕上がったロゼ色をしたローストビーフ。噛むとジュワッと旨味がにじむ。ゴロンと大きな牛肉にテラテラ光るソースがからむビーフシチューはソースが上等。フォークでそっと押さえるとクチャっと潰れて繊維がほぐれてく。

揚げ物は細かなパン粉がカサカサ前歯をくすぐる感じがたのしくてエビはむっちり。香りがよくて甘みを残す。
カニの香りがごちそう感を盛り上げるクリームコロッケはクリームがとろけてパン粉のカサカサ感を引き立てる。
メンチカツをご飯に乗せてビーフシチューをかけて芥子をちょこん。細かいメッシュのひき肉の中には透き通った肉汁たっぷり。ナツメグの香りがなんともクラシックにて、ソースまみれになってもなおもパン粉衣がカサカサするのにまたウットリ。
〆にプリンをもらいます。焼いて仕上げた硬めのプリン。ほんの少しのホイップクリームと苦味、酸味がしっかりとしたカラメルだけとシンプルなのがいい感じ。紅茶をお供にもらってニッコリ、満ち足りる。

 

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