木蘭の夜

夜、家の近所の木蘭に来た。ひさしぶりでございます。
隠れ家みたいな小さな店で外観も店の中のインテリアもスナックっぽいぱっとせぬ感じなんだけど、店の実力は大したもの。調理の腕は一旒だし、サービスのおじさんの手際に気づきにいつも感心させられる。
ほとんどすべての料理にハーフサイズがあるのもウレシイ。小皿を3つ。まずは春雨サラダがきます。バサバサとした春雨に胡麻ダレ、錦糸卵にハム、キュウリ。どこを食べても、何が混じっても春雨がカラカラ口の中を転がるような感じがオモシロイ。

それから揚げたイカ団子。
プチュンと歯切れて、粘る食感。
イカ独特の強い旨みに、鼻から湯気が抜けていくほどの熱々具合にハフハフ、パクパク。
豚バラ肉とザーサイの炒め物にはネギもたっぷり。
コリコリとした薄切りザーサイの固さをネギのジャキジャキとした食感が引き立て奥歯がおいしくなるようなおごちそう。

通いはじめて2年弱。
季節メニューを除いてもうほとんどの料理を試しているような…。
まだ食べてない料理を探すと、ホタテと青梗菜のクリーム煮っていうのがみつかる。
中華料理のクリーム煮は当たりハズレが激しくて、それでおそらく後回しにしていたのでしょう。たのんでみると、これもおいしい。
クリーム自体がとてもなめらか。チキンスープの旨みとクリームのバランスがよく青梗菜はザクザクトロリ。ホタテはむっちりと具材の食感もクリーミーにてとてもなめらか。

中国料理の青梗菜ってなんでこんなにおいしんだろう。家で作ると絶対こんな風にトロトロになってくれないもんな…。
油通しのおかげなんでしょう。
たっぷりの油がいつも鍋の中にある、お店の厨房ならではの油で煮て、素材が味を飲み込みやすくするひと仕事。
なのに油っこくはないというのがスゴいとこ。

今日はちょっとお腹が疲れているようで、それであんかけ料理が食べたくなった。
それで五目そばをたのんだ。
五目といいつつ具材たっぷり。エビのイカ。豚バラ肉に青梗菜。ニンジン、きくらげ、筍にネギと多彩な上に、素材それぞれに一番おいしい状態でそこにあるのにウットリします。
鶏ガラスープにほんのほのかな醤油の風味。ネギの香りが香ばしくあんかけ自体はオイスターソースの風味と甘み、ぽってりしてる。スープはずっとあったかく、麺にからんで口の中をトロリとさせる。お腹がジンワリあったまる。

夜の定食をひとつたのんで分け合い食べる。鶏胸肉をキャベツと一緒に味噌炒めした回鍋肉の鶏肉バージョンみたいな料理。鶏胸肉がふっくらしていて、とてもやわらか。甘辛味の味噌とからんでご飯をおいしくしてくれる。キャベツもキュッキュと、油通し効果で甘くしかもおいしい。
平皿にこんもり盛ったご飯にスープ。スープの中には錦糸卵とネギが浮かんで、しっとりとした食感とネギの風味がなんともおいしい。
ご飯にホタテを煮込んだクリームをかけて食べるとドリアのようにふるまって、夜のお腹がたのしく満ちる。明日から出張。遠出です。

 

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