朝食バフェを再開した…、というのだけれど。

京王プラザホテルのコーヒーショップが、朝食のバフェをはじめてる…、っていうので来てみる。
「樹林」という店。
超高層ビルの足元とは思えぬほどに、鬱蒼と茂った小さな森に面してお店があって、大きな窓から注ぎ込んでくる朝の光は緑色。
店に入ると入念な体温チェックと手の消毒。
セットメニューにするのか、それともバフェなのかと聞かれてバフェでお願いします。
入り口からまっすぐ伸びる長いカウンター。その内側はキッチンでたしかにバフェをやっている。ただ料理を自由にとれるタイプのバフェではなくて、お店の人に食べたいものを告げてお皿に盛ってもらって受け取るスタイル。だからカウンターの中にも外にもたっぷりのお店の人が待ち受けている。

これだけコストをかけてもやはり朝のバイキングがあるというのは、泊まる人にとって大きな魅力なんだろうなぁ…、ってしみじみ思う。
まず最初にサラダとオムレツ、ハムとベーコン、クロワッサン。
二皿目はポタージュとマッシュルームとエリンギのソテ。再びベーコン、ハムをもらってついでにトースト。どれもキレイに盛り付けられているけれど、これじゃないよなぁ…、って思ってしまう。食べていてもたのしくなくって、なんでなんだろうって思ってなるほど。
ボクがバフェが好きな理由は、たくさん食べることができるからでも、いろんなものをたのしむことができるからでもなくて、「自由に盛り付けることができるから」だったんだ…、って思った次第。

お皿に対してどこに何を置くのか。
その横に何を添えて、その分量の割合をどういうふうにするのがおいしそうで、うつくしく見えるのか。
そんなことを考えなが盛り付けてると、食欲がどんどんわいてくる。
盛り付けって料理の中でもとても大切な要素。
特にレストランの料理がお金がとれる料理であるかどうかを決めるものでもあって、ボクは盛り付けをするということでお店のシェフと共犯関係を構築できる。
それが好きで好きでしょうがなかったんだ…、って思った。だから他の人に装ってもらってもたのしくもなんともないただの食べ放題でしかないってことが今朝わかる。

できたてであるということはすばらしいこと。目の前で作ってもらったオムレツはやはりおいしいし、焼いてくれたトーストも見事な加減でハムとベーコンを挟んでサンドイッチに仕立てて食べると納得の味。
ただコールドドリンクの器がグラスではなく紙カップ。使い捨てであるということが感染予防時代には最高のおもてなしというのを感じて切なく思う。
大きなホテル、しかも老舗ホテルで朝バフェをやっているというのが珍しく同業の人たちが見に来られます…、ってお店の人が言っていたけど真似てはじめるホテルは少なく、やはり限界を見てしまうんだなぁとも思う。なやましい。

 

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コメント

  1. チキタン

    サカキさん
    バフェもどきであってバフェにあらず
    ですね
    ホテルの方も一生懸命考えを巡らせてやってらっしゃるのはよく理解出来ますけど
    1番大事なワクワク感が、、、
    今このスタイルでそこまで求めるのは酷ですよね
    悩ましいですね

    • サカキシンイチロウ

      チキタンさん
      今の状況ではワクワクよりも、ハラハラとかドキドキの方が強くなってしまうのはしょうがないですよね。
      バフェのようなサービスよりも、厨房の中でしっかりと出来たできたての料理でもてなしてもらうほうがありがたいなぁ…、と感じました。

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