新宿三丁目もゆっくり動きはじめてる…。

新宿で朝。喫茶店のローレルにくる。
長らく休業していたけれど、めでたく再開。愛想の良いマダムに韓国からの留学生でやってるお店。今日はおそらく新人さんでしょう…、ちょっと言葉遣いがたどたどしい男の子がボクの担当。
ボクの注文はお店に入る前からすっかり決まってる。
朝の商品は3種類。厚切りトーストがメインか、フレンチトーストがメインのセット。あるいはトーストに焼いたソーセージ。サイドを茹で卵、サラダ、デザートから好みを一つ選べるセットで、いつもそれ。
サラダ選んでアイスコーヒーをお供にし、トーストはよく焼きでお願いします…、と言ったらひとつひとつ丁寧にメモに書いて厨房に行く。厨房の様子を感じることができるテーブルです。言った通りにしっかりと厨房に注文届いてニッコリします。一生懸命はステキなコト。

一階に好きなテーブルが一個ある。大きな柱に食い込むようにしつらえられたテーブルで、ちょっと秘密基地みたいな雰囲気があってオキニイリ。厨房の気配も近く、今日は厨房手前のカウンターで作業をしている手元が見えた。ナイフとフォークを紙ナプキンで包む仕事で、キュッとしっかり端が留められ仕上がっている。こういう仕事を見ると昭和の喫茶店的を感じてほのぼのシアワセになる。
まずアイスコーヒーがやってくる。それと一緒にキュッと端が留められた紙ナプキンとナイフとフォーク。アイスコーヒーにはピッチャーにたっぷりはいったミルクが添えられタオル生地のおしぼり一本。きれいな空気とともに待つ。

待ちました。
理由のひとつがトーストが思うように焼けなかったから。
もう一度焼かせてくださいというので快諾。
アイスコーヒーをゆっくりゆっくりちょっとづつ、なめるようにして飲んで待ちます。
厨房で作ってくれた本人がワザワザお皿を運んできます。
「この焼き加減でいいですか?」って聞かれて見たお皿の上のトーストの、きれいに焼けておいしげなこと。しかもバターをたっぷり塗り込みツヤツヤしていてこれ以上望むべくもないよく焼きトースト。
レタスの葉っぱをドレッシングを揉み込むようにあえて仕上げた野菜サラダに2枚に開いてこんがり焼いたソーセージ。マスタードがちょこんと添えられひと揃え。焼けた小麦と焼けた脂のおいしい匂いでお腹がグーッと思わず鳴った。

トーストを噛むとサクッと歯切れてカサッと前歯を焦げたパンがくすぐる。たっぷり塗ったバターが唇なでてひんやり。噛むとジュワッとバターが滲んで口全体が潤う感じ。塩をパラッとほんの少々ほどこすと、バターの風味が一層引き立ちゴチソウ味になっていく。
パンをちぎって半分ほどに切り分けたグリルソーセージを挟んでカプリ。焦げたパンの風味がソーセージの旨味、香りを引き立てる。
芥子をちょこんとのっけてパクリ。ツーンと芥子が鼻から抜ける。どこと言って特徴のないパン。けれどこんがりキレイに焼けば、香りも風味も上等になる。歯ざわり、歯ごたえたのしくて朝のお腹もたのしく満ちる。ごきげんな朝…、おゴチソウ。

 

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