新宿で昼、食後の甘味の栗汁粉

sanpei祝日となると営業しているお店がいささか限られて、野暮用もあり新宿に出る。
三平ストアの5階にある「はやしや」というレストラン。
先日、はじめてやってきてみて、それからずっと気になっている。

どこといって変わったところのない店。
どう変わったところがないかというと、昔、百貨店の上だとかちょっとした商業施設に必ず一軒用意されてたファミリーレストランみたいなお店。
その変わったところがないままずっと生き残っている店が、今やとっても少なくて、だから若い世代にとってはもしや、変わったお店に鳴っているのかもしれないなぁ…、と。

メニューも洋食、和食はなんでもござれ。中国料理こそないものの刺身定食からビーフシチューまで家族みんなが自分の食べたいものを発見できる構成。
さすが祝日のランチ時ということもあってなんでしょう…、ファミリー客が数多く。ジョッキを片手にハンバーグを食べるお父さんがうれしそうなこと。

sanpei-eosanpei-kaki新宿まで車で来たのではないのでしょうネ…。
かつて自家用車は家族を結びつける便利な道具だった。
それが今では家族団らんを邪魔する存在になってしまった。
郊外のファミリーレストランがつまらない場所になってしまったのも、もしかしたらビールを飲めないお店になった…、からかもしれない。

さてランチ。
オムライスとハンバーグとエビフライの定食たのんで、おつまみカキフライっていうのをとって2人で分ける。
オムライスにはハヤシライスをかけてもらって、サラダとスープをセットにします。

薄い卵焼きでチキンライスをくるんだ昔なつかし系のオムライス。
チキンライスの中に思いがけないほどタップリの鶏の胸肉が入ってて、ハヤシライスの中にはとろとろに煮込んだ牛肉、マッシュルームとクラシック。
おじさんのお腹にほどよきボリュームで大盛りになると150円でほぼ倍くらいになるんだそうな。

ハンバーグはふっくらとした合い挽き肉を焼いたもの。ナツメグの香りが漂うソースがなんともなつかしい。サイドについてやってくるのがガルニじゃなくて千切りキャベツというのがいかにも洋食店の感じでそれもなかなかによし。

sanpei-sidesそれにしても若い人たちにはハンバーグは人気がないようで、食べているのはおじさんばかり。
カキフライとか海鮮丼を子供が食べてる横でハンバーグを食べ悦に入ってるパパたちという景色がそこここ。
ひき肉を焼いて食べるということが、もうゴチソウじゃなくなったのかも。
ハンバーガーなら喜ぶけれどご飯のおかずのハンバーグは家で気軽に食べるモノ…、なのかもしれない。オモシロイ。

ちなみにココのエビフライ。スゴくおいしい。決して大きくはないのだけれど、しっかりとした正直なエビ。サクサクちらかるパン粉の軽くて、これだけ4、5本食べたくなるほど。
見た目は悪いけれどカキフライもとてもフレッシュ。感心します。
カキフライのお皿の上に漫画的なるウ◯チの形の練り辛子。あまりに立派でパシャッと接写。スパゲティーのケチャップあえじゃなくて春雨サラダが乗っているのがまた面白し。飛行機の中で飲むようなコンソメサラダもほどよくおいしく、満足ス。

 

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tora-toratora-glasse気持ちゴキゲン。
家に帰る前に甘いものを食べよう。
伊勢丹の地下の虎屋菓寮が空いていたらば…、とやってくる。

夏にはずっと行列できる人気のお店。
ところが本日、すんなり座れてニッコリします。
かき氷が終わって随分、静かになったようであります。
かき氷ばかりがココの売り物でなく、季節季節においしいお菓子があるのにね…、って、メニューを開くと「あぁっ」と切ない声が出る。

栗汁粉でございます。
蒸し栗を丁寧に潰して炊いてピュレのようにしたものに、白玉を落として食べるというモノ。
他にもメニューが随分変わって、安倍川餅や磯辺焼きと餅の料理があれこれ揃う。すっかり気持ちは正月シフト…、って思いながらも、やっぱり今は栗汁粉。
キュウリの柴漬けと一緒に蓋したお椀できます。
蓋をあけると、テーブルの上が栗の香りでむせるほど。
しばしウットリ、お椀の中を見つめつつ秋の香りをしみじみたのしむ。

お供に抹茶グラッセ選ぶ。冷たい抹茶の飲み物で、泡立て仕上げた濃茶を氷の上に注いで仕上げる飲み物。これまた抹茶の香り、爽やか。しかも泡がポッテリと氷の上にのっかる様がウットリするほどうつくしい。

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さて栗汁粉。まずは汁粉だけを口に含んで味わう。
まさに栗です。ポッテリと舌にのっかりとろけてく。栗の甘みに軽い渋みとほのかな塩味。中津川の栗きんとんをピュレにしたらばこういうふうになるんじゃないかと思える味わい。しかも熱々…、口の中で香りがずっと持続する。
お椀の中には白玉団子が3つ沈んで、それと一緒に食べるとネットリ。歯茎や舌にからみつくような団子の食感と、栗の汁粉が一つになってずっと口の中にいてくれるのがなんともシアワセ。秋はおいしい季節なんだ…、としんみり感謝するオゴチソウ。

tora-momijitora-chaちなみにこれ。
白玉団子か焼き餅を選べるのです。
ちょっと迷って、焼いた餅より栗の香りを素直にたのしめるに違いないって思って白玉。
そのスベスベを堪能はした。
けれどココに焦げた香りがもし混じったら、どれほどおいしくなるだろう…、と。
次はそれだなと決心します。

友人は「紅葉重ね」という生菓子と抹茶グラッセ。分け分けにする。
色づく秋を表す姿。白あんを芯にまわりは栗きんとんで、これまた秋の風情を味わうステキなお菓子。
甘さに疲れた舌をやさしくリセットさせる冷たい抹茶。カランカランと氷がグラスを叩く音が、夏の名残のようでもあってすべて飲んでも泡が氷の上に残って揺れる。大人の秋のおやつどき。

 

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