岡山のカレーにコーヒー、桃太郎

岡山にきてランチにカレーをごちそうになる。
駅から10分ほど歩いたところにある古いビル。ビルの前には川が流れて木が並び、東京の中目みたいな風情があってビルがこれまた昭和な風情。
半ば朽ち果てそうな怪しさに、中に入るかどうしようかとビクビクしながら飛び込むと、オモシロイ店がずらりと並んだ不思議な空間。
南インド料理のお店が一軒あって、入り口はいるといきなり倉庫。ドライストレージとでもいいますか…、お米やスパイスが棚にギッシリ並べられててそれらを買っても帰れる仕組み。
名前はミレンガ。カレーの香りに誘われてダイニングスペースに行くとなんとギッシリ、アジアの人々。いつもはこんなコトはない静かな店…、っていうのだけれどカレーをいつも食べていそうな人たちがおいしそうに食べてるところを見ると気持ちも盛り上がる。

おすすめのカレーの盛り合わせを選んで食べる。
ステンレスの丸いトレイにビリアニご飯。長粒米をハーブ、スパイスと一緒に炊き込みパラパラに仕上げたモノがタップリと。チキンカレーに豆のカレー。スープのカレーとカレーが全部で3種類。辛いペーストがサイドにつけられ、それらをビリアニご飯と一緒に食べる。
パラパラ、乾いた感じのお米と一緒に、ホツホツだったり、シットリだったり、あるいはサラサラカレーが混じって口の中へとやってくる。香辛料の香りに気持ちが高揚し、味わい深くてしかもとことんスパイシー。
食べ続けるとじんわりお腹が汗をかき、けれどなんだか体にいいものがお腹の中に流れ込んでくる気持ちがたのしい。
カルダモンを混ぜて仕上げたミルクティーがお供にどうぞとやってくる。ちなみにご飯はおかわり自由。おいしいからと食べすぎて、動けなくなる人もいるの…、とお店のマダムが不敵に笑う。不思議な魅力の実力派。

食後にコーヒー。
燻し銀的喫茶店に来る。
同じビルの中にあって、ランチがおいしいから近隣のおじさんたちのたまり場のようになってるんだというお店。
ちなみに今日のランチは、「酢豚のランチ・コーヒー付き」でらっしゃった!
なんと自由でステキなんでしょう。

ハンドドリップでいれるコーヒー。
大きなカップにタップリやってくるのがうれしい。
しかもやさしい味わいで、のみくちなめらか。苦味がほどよく、なにより酸味がおだやかで飲んでもお腹を重たくしない。
思わずお替わりねだって二杯、飲んじゃった。

実はこの建物を再開発で建て替えて、おしゃれな商業施設にしようという計画があるんだそうな。
お金をかけてビルにする。
家賃があがる。今あるお店は今のままではやってけないから、家賃が払える人たちが家賃を払うための店を作って商売することになるのでしょうネ。結局そこにはどこにでもあるお店が並んで、ショッピングモールみたいになっちゃう。なんて愚かでつまらぬこと。是非にこのまま。変わらぬこともおしゃれのひとつ…、と思ってぼんやり時を重ねて熟していけばオンリーワンになれるのにって思ったりした。なやましい。

 

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仕事を終えて夕方になるちょっと前。新幹線で移動をします。
昼のカレーがおそらくお腹によかったのでしょう…、お腹がグーグーなるほどなんだかお腹がすいて、これ幸いと祭り寿司を買い電車で食べる。
この歳になって、何がうれしいってお腹がなるほど空くことほど、元気を実感することはない。お腹がならなくても食べてしまうような仕事をしてて、なおさらお腹が空くのは素晴らしいコト。
パカッと開けた弁当箱の中の景色も格別です。ご飯の上に錦糸卵をギッシリしきつめ、それをベッドに並んだ具材。酢〆の具合が本当によくて、何よりシャリが味が大好き。パクパク食べて、広島県に入る直前にほとんどお腹におさまった。

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