チーズケーキ食べたら、かつ丼食べたいと彼が言う…

日曜の朝、寝坊してベッドでグズグズ。
今日、一日を家でぼんやり過ごそうと食材買いに近所のスーパーの開店時間に合わせて外出。
目覚ますためにオールシーズンズコーヒーで甘いものでも食べようと思った。
今日はチーズケーキだなぁ…。
ここのチーズケーキはオレオクッキーを砕いて土台にしたところに、どっしりとしたフィリング流して焼き上げたもの。チーズケーキの上にもオレオがのっけられてて、ザクザク、前歯のところで砕けてオレオの苦味とチーズケーキの酸味、甘みが奥歯のところで混じり合う。
口の中に入ってきた瞬間はもったりしてる。フィリングが乾いた感じで粉っぽさすら感じさせ、それがたちまちとろけてチーズの風味を口に広げる。

おいしいなぁ…、甘くて酸っぱく、チーズが焦げた香りと風味。オレオクッキーが砕けて散らかりチョコの風味と苦味がチーズに混じってく。
本当においしい。おいしいネ!
ショーケースの真ん前にある小さなテーブルを囲むように設えられたベンチチェアがオキニイリの場所。中に収められたプリンやケーキをみながら、次に来たらあれを食べようネ…、なんて言いながらニコニコしながら食べていた。お供にマキアートをもらって飲む。
ぽってりとしたミルクの泡と酸味おだやかなエスプレッソ。
次にきたときには大好きだったアイスカフェラテをたのんで飲もうか…。やっぱりそしたらプリンを食べなきゃって思ったりした。さて、お買い物。

 

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買い出しを終えて家に帰る途中で、尾張屋の前を通る。
どうしようかなぁ…、お腹は空いてる。
「カツ丼食べたいネ」って空から声が聞こえるような気もする。どうしようか…、大丈夫かなぁとお店に入る決心がなかなかつかず、しばらくずっとお店の前に立っていた。
彼が逝って数日目かにやってきてカツ丼食べた。
そのときは逝ったことをまだ受け入れていなかったのでしょう…、不思議と寂しくなかったけれど、一ヶ月目くらいから寂しくってしょうがなく、近所の馴染みの店に行くのが辛くなってしばらく来てない。
でも「カツ丼食べたい」って声に素直に勇気を出して。お店に入ると「今日は1人?」と聞かれることもなく、いつものテーブルに座っていつものカツ丼たのんでぼんやり待った。特別なにも言わなくてもご飯少なめ、卵硬めでやってくる。

一口食べて涙がでてきて、しばらくしたら鼻水までもが出て止まらない。
おいしくってどうしようもなく、これをひとりで食べているんだというコトがさみしくってしょうがなく、食べるどころの騒ぎじゃなくてお箸をもったままで泣いてたら、お店の人がティッシュペーパーをポンッと置く。
ありがたいネ…、箱を置いたらなにも言わずに入り口の方を見てくれてるのがまたありがたく涙をふきふきゆっくり食べた。ひとくちひとくち、噛みしめて、味噌汁飲んでタクワン食べて。おいしかったよ…、今度来るときにはカレー南蛮そばにしようと思って席を立ちました。

 

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