尾張屋で、きしめんじゃなく、天カレーそば
昼、近所で昼食。
冷たい雨がふる祝日です。
遠出をするのも面倒くさくて、それでご近所。
「尾張屋」に来る。
東京にして珍しい、きしめんがおいしいのが売りの店。まさに「尾張」の麺処。
とは言え、きしめんだけじゃなくうどんも蕎麦も自家製麺で、おいしいのです。麺だけじゃなくドッシリとした豊かな出汁もなかなかなモノ。
四谷三丁目の交差点の角。
目立つ場所にあるのだけれど、間口小さくやる気があるのかないのかわからぬのどかな外観。だからずっと来ずにいたのだけど、二年ほど前に思い切って入ってみたら大当たり。それからずっと贔屓のお店。
その外観のせいでしょうか…、いつも静かでほぼ確実に座れるところが申し訳なくもあり、うれしくもあり。
今日も先客一組だけで、しずかな空間ほぼ独り占め。
カレー南蛮蕎麦にしました。
ほどよく涼しく、体を芯からあっためるものを食べたくカレーそば。
カレーと言えばずっと「うどん」とイメージが直結してた。
ずっと熱々が持続するスープ。
だから蕎麦ではのびてグダグダになってしまうと勝手に思い込んでたのです。
かと言って、カレーうどんが好きかというとカレースープと麺とのからみがあまり良くなく、だからほとんど食べなかった。
ところがカレーと蕎麦。
実は相性抜群で、たしかに蕎麦は伸びるけれども伸びて台無しになるかというと、蕎麦の風味は強くなり、カレーとからんでポッテリ、口の中でとろける。
出汁とカレーの相性もまた格別で、ときおり無性に食べたくなるようなオキニイリ。
ココのカレーにはスベスベとした玉ねぎタップリ。
豚ロース肉がたっぷり入って、しっかりとした食べごたえがある。
そこにエビの天ぷらを一本追加でトッピング。
ここの天ぷら。
分厚くポッテリとした衣をまとって仕上がっている。だから汁の中にずっと浸かっても衣がへたれず形をそのままとどめてくれる。カレーをまとって若干ポッテリ。噛むととろける。エビはがっしりした正直なエビ。歯ごたえ確かで噛むと甘みが滲み出す。
ココのかつ丼が案外おいしい。
揚げ置きのカツ。
厚めで肉はふっくらやわらか。
ムチュンと歯切れる。
出汁とかえしをタップリ含んだパン粉衣がシットリとして溶いた玉子と混じり合う。
玉子はふんわり。
ご飯にタレが染み込んで、口に含むとカツより旨い(笑)。
丼っていうのは渾然一体感と、にもかかwらずすべてがご飯をおいしくさせるためにあるという料理なんでしょう。元気がでます。
出汁のきいた味噌汁にシコシコとしたワカメがタップリ。出汁が旨いからドッシリとした味わいで、しかもカレー蕎麦の汁もおいしくて代わる代わる飲んでたらどちらもすっかりなくなっちゃった。堪能ス。