寿司清で鯛の胡麻和え、鯛茶漬け

東京駅から出発する日帰りの今日。朝を東京駅の寿司清にくる。
昔は本当に重宝した店です。サラリーマンが自腹で食べることができる上等な寿司。しかもカウンターに座って好みを注文し、お腹をたのしく満たせる店が銀座や赤坂といったサラリーマンの憧れの場所にあったのですネ。
今ではずいぶん変わってしまった。赤坂の店は姿を消して築地本店は観光地にある観光レストランのようになった。伊勢丹、大丸と言った百貨店の中のお店が多くをしめて、つまりサラリーマンを主な顧客にしなくなった。その方が商売をしやすいからかもしれません。ちなみに東京駅の駅ナカのココ。移動の途中にテキパキ寿司をつまめる店で、特に朝の時間は出勤前のサラリーマンのお腹を満たすよきお店。

さすがに寿司をつまむと1000円超えだけど、1000円かからぬ値段で寿司屋の魚をたのしむことができるのが良い。

一番人気は鯛茶漬け。ねり胡麻をたっぷりまとわせた鯛の切り身をご飯にのせて、熱々の出汁をかけてサラサラ味わう料理。
サラサラ急いでたのしめる。
お腹にやさしくあったまり、ご飯がたっぷり食べられるのもいいからでしょう…、料亭や割烹料理店のランチなんかに重宝されてた。
最近、いろんな店で見かけるようになった料理でもあったりします。

養殖の鯛が安定的に供給されるようになったからなんでしょう。
鯛茶漬けに限らず、鯛めしだとか鯛を使った料理を提供するお店が増えた。鯛出汁ラーメンなんて時代の料理の1つだったりするくらい。
ちなみにここの鯛の切り身も、昔に比べて形が整い大きくなった。
ただブリブリとした鯛独特の力強さはなくして、ねっとり、馴れた感じがするようになった。これも関東地方の好みと思えば、まぁ、よしとする。

干した大根の醤油漬けと寿司屋の厚焼き卵が付きます。
甘い卵焼きは食後のお供にぴったり。
コリコリバリバリ、奥歯で砕ける干し大根は唾液と出会ってみずみずしさを思い出し、口を潤しおいしくなってくオキニイリ。

しらすおろしを追加でとった。
お腹が大根おろしを無性に恋しく感じたから。
やってきたのは思う以上に釜揚げしらすがたっぷりで、「大根おろし+しらす」ではなく「しらすの大根おろし添え」。
ちょっとイメージと違ったけれど、分量以上に大根おろしがみずみずしくて甘くて最後にびりっと辛みでお腹を起こす。

それにしてもねり胡麻がずいぶんシャビシャビになりました。ねり胡麻というより胡麻だれだとか胡麻ソースのような感じでなのに、鯛の切り身にしっかり味が乗っかっていく不思議な感覚。鯛の食感が弱々しく感じた理由のひとつがこれ…、って思ったりもする。

まずはご飯の上に鯛の切り身をのせて、あられをパラリ。鯛の切り身でご飯をくるんで、パクっと食べる。
胡麻の風味とタレのおいしさ。鯛の食感、旨味が口に素直に広がる。
ひんやりとした鯛の切り身の温度感。熱々で舌を焼いてしまいそうなご飯の持ってる温度感。それがじんわり、口の中で混じり合い熱が入った鯛の旨味や香りがググッと強くなっていくのがたのしい。
ご飯に重ねてのっけた鯛の切り身の上に、熱々の出汁を注いでしばらくそのままにする。ゆっくり切り身に熱が入って色が白く変わってく。ご飯と出汁と一緒にサラッと口の中へと誘い入れて、噛むとホロリと鯛がほぐれる。生の時とは違った味わい。キチキチ奥歯で繊維が壊れていく食感に、これも鯛のおいしさだなぁ…、とうっとりします。鯛を全部キレイに食べて、残ったご飯にあられにのりにワサビに出汁。出汁かけご飯を心置きなく味わって、さぁ、出発と席を立つ。

 

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