安売りしなくてすむランチに、未来のお菓子のお勉強

甘味でお腹のスタンバイ終え、本格的にお勉強。
「いちにぃさん」という黒豚しゃぶしゃぶの専門店に来る。
そば出汁でしゃぶしゃぶを食べるという食べ方を一躍有名にした店で、夜はしゃぶしゃぶがメインのコース。
昼は黒豚を気軽に食べる食べ方を提案していて、勉強になる。

高価な料理を昼に売るため、そのまま安く提供する。
そういうお店もあるけれど、それではただの「安売り」になる。昼に安く食べられるのなら、ワザワザ夜に高いものを食べなくていい。つまり自分で自分のライバルを作ってしまうことになる。
同じ食材を使いながら、ランチにはランチの名物料理を作ってはじめて専門店。
ココのランチは安売り感がまるでなくって、なのに手軽な値段であるというのがステキ。それでかお店の中はニギヤカ。ランチタイムがはじまって30分ほどでほぼ満席。待ちの行列ができていた。

黒豚のしゃぶしゃぶを食べた気分にさせてもらえるランチ商品。「ネギ黒豚定食」をまずたのむ。
たっぷりの蕎麦のかけ出汁の中にたっぷり刻んだネギ。しゃぶしゃぶ用の黒豚の薄切りの肉。黒豚をひき肉にして作った団子が入ったスープを大きな丼にたっぷり入れる。肉でネギをくるんで口に運ぶと蕎麦だれしゃぶしゃぶを食べてるような気持ちになれて、ご飯もすすむ。
そのご飯。熱々ご飯の上に玉子をポトンと落として、蒸気を当てて蒸し上げる。白身だけが固まって黄身は半熟。とても上等な卵かけご飯のような感じでおいしく、甘めのそばつゆをかけて食べると、雑炊みたいな料理にもなる。

このしゃぶしゃぶ風のかけそばスープで、冷たい蕎麦を食べる提案。
せいろにかける贅沢感と、具材がたっぷり味わえるというお得感がたのしい一品。
これも考えてみれば黒豚料理。
かつ丼も黒豚を使った贅沢なモノ。
浅めで、その分、口が広くひらいた塗りの器が料理の上等感を盛り上げる。

ただこのかつ丼。甘いです。
そばつゆやスープも甘めではあるのだけれど、玉子を閉じた丼のかえしはとっても甘くて少々ビックリします。
醤油自体が甘い鹿児島の醤油を使って作っているから。そして甘さが黒豚の脂の甘さに負けない力強さを作っているのでしょうネ。ご当地的でこれはこれだと思えばおいしい。
そう言えば、ずっとココで頑張っている支配人さんの顔が見事に薩摩顔。言葉の訛もカゴンマ的で、そこまで含めてココの魅力なんだろうな…、と思ったりする。オモシロイ。

 

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お腹が満ちて、別腹の勉強。ちょっと歩いて数寄屋橋の交差点にある東急プラザの地下2階。「SALON Ginza SABOU」という和カフェに移動。
最近、外食事業に積極的に攻め込んでいるアパレル会社がやってるお店。アパレルといえば不況業種のひとつで、洋服だけを売っていてはどうにもならない。おしゃれなライフスタイルの提案の先に洋服を買いたい気持ちがあるんだと…、そのライフスタイルの一部に「食べる」ということがあり、それでこの店。

アパレル会社の外食熱は定期的にやってきては冷めていく。1990年代に一度大きな波があり、そのときは「外食ブームに乗り遅れないよう」にというモティベーション。バカげたお店が多かった。
今度は「本業の縮みをなんとかしよう」と真剣で、未来に向けたチャレンジ精神旺盛な料理、商品を生み出している。
そんな真剣で未来志向を勉強しにくる。

甘味をいくつか。
ほぼ生チョコに近いなめらかにして軽いケーキにきな粉を合わせる。
トゥルトゥル、やわらかに仕上げた寒天にネットリとした練りきりをあわせた涼しいお菓子。
どれも洋菓子と和菓子の間をたゆたうお菓子。

ビックリしたのが「温かいレアチーズケーキ」を名乗るお菓子で茶器でやってくる。
中は泡立ち柚子の香りがフワリ漂う。
酸っぱいです。チーズの風味もしっかりしている。
ほのかにあったかでこれをチーズケーキと呼べるかどうかは別として、好奇心をくすぐるたのしいお菓子ではある。
飲み進めると何か固形物が口にトゥルンと入ってくる。
それがなんと炊いたご飯で、なるほどこれって松江の郷土料理のひとつ。おこわや煮豆を番茶に入れて茶筅で泡だて食べる「ぼてぼて茶」のなぞりのようで、感心します。

抹茶のティラミスをたのんで分ける。夕方のご婦人向けのニュース番組で最近、頻繁に紹介されるココの看板料理のひとつ。
白木の二合升の上にホワイトチョコレートで蓋をする。蓋の上には石庭風の模様が抹茶で描かれて、そこで最初の写真をパチリ。蓋をずらすと中にはたっぷりの抹茶のムース。ライスパフが散らかっていて、苔寺のお庭のような風情を見せる。そこで二枚目の写真をパチリと、撮りどころ満載のさま…、SNS時代のお菓子ってまた感心。
ふっくらとしたムースの中にわらび餅や寒天、あんこが隠れてて食べるところで味や食感がまるで違って感じるところもよく出来ている。お腹一杯になってしまいそうな分量も、現代版の虫養い…、って思ってたのしく分け合った。

 

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