太陽を盗んだ男を観ながらのラバゲットのパン

昨日はちょっと夜ふかした。
いろいろあって眠れなくって、夜中手前に観はじめた映画が思いがけず面白くってそれで夜ふかし。
土曜の朝用に買ってたラバゲットのミッシェルを、サンドイッチ分だけ残して残りをトーストしました。
端っこの硬い部分は切り目を入れてオリーブオイルを注いで焼いた。塩をパラリ。他に何も必要とせぬ完全な味にもううっとり。
残り一枚はいちごジャムで甘くしてカフェラテ添えてお目々ぱっちり。オゴチソウ。
さて土曜日の朝。焼かずにそのまま食べるのもおいしいミッシェル。何しろやわらかいバゲットって感じの仕上がりだから塩の味わい、小麦の香りがそもそもおいしい。それで焼かずにたまごサラダとハム、マスタードでシンプルに仕上げてざっくり切り分け食べる。トマトを切ってオリーブオイルと塩かけて朝のお腹をよろこばす。

ボクを夜ふかしさせた映画は、Netflixで配信がはじまった「太陽を盗んだ男」。
1979年の封切りという日本映画。
当時、人気絶頂だった沢田研二が主演。プルトニウムを盗んだ彼が、原子爆弾を手作りしそれでテロを起こす硬派な映画。
タナカくんが大好きで、DVDを一度借りたけど結局みずに終わった映画で、なんの気なしに観たのだけれどこれが感激。
こんな映画を昔の日本は作って公開するだけのエネルギーがあったんだなぁ…、ってしみじみ思った。
スゴい作品。
しかも一緒に観とけばよかったなぁ…、ってすごく思った。
それというのも、彼がしばらくボクにいろんなことをふざけたように言ったいろんなことの理由が観てはじめてわかったのです。

タナカくんが西新宿に行くたびに、住友ビルを下から見上げて「これって手で押さえていないと倒れてきそうにみえるんだよね」って言っていた。
銀色の壁に手を当て「ほら、横に来て一緒に押さえて倒れないようにしようよ」なんて笑うのだけど、そのときはただただふざけているようにしか見えなかった。
あまりしつこく誘うから壁を押さえてみたんだけれど、あのとき彼は沢田研二で、ボクは池上季実子を演じていたんだってはじめてわかった。
渋谷のヴィロンに行くたびに、向かい側の東急百貨店の屋上をみて、一万円札が降ってこないかなぁ…、と言ったのも映画を見れば理由がわかる。

西田敏行は昔から足が短い
水谷豊は交番勤務時代にとんでもない失態を演じたから、のちに「相棒」で閑職に追いやられたんだ。
エアコンはやっぱり日立のビーバーエアコンだね…、とか熱血刑事の運転する車は空を飛ぶ。
そんな何気ないあれやこれやも、もしボクがこの映画をみてれば気の利いた切り返しができたはずだとちょっとしんみり。
そんなセンチメンタルを抜きにしても、いい映画です。何度見返しても新しい発見に飽きること無く観られるんだろうって思いもしました。オキニイリ。

コメント

  1. チキタン

    サカキさん
    横尾忠則のポスターのよう
    かなり尖った作品ですね
    今見ても遜色ない感じしますね

    • サカキシンイチロウ

      チキタンさん
      当時の走りのアーティストが寄ってたかって作った映画のようです。
      絶対、今は作れないだろうなぁ…、遜色ないどころかもう一度、この時代に戻りたくなっちゃう名作でした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。