天一で天丼。控えめご飯で天ぷら主役の昼とする。

天丼食べたい…、伊勢丹に行く。
食堂街にある「天一」の特製天丼をずっと食べたく思ってたんだけど、さすがにゴールデンウィーク期間中の伊勢丹食堂街はスゴイ人出で、よりつくことを敬遠してた。
今日もまだ連休の続きといえば続きの最後の休日で、けれどすっかり人出が落ち着いていた。何しろデパ地下の床が見えるほどでしたから…(笑)。
モノトーンの壁に床、天井のモダンな箱の中に真っ赤なテーブル、黒い椅子。今のように改装された直後はここで天ぷら?ってびっくりしたもの。けれど今や、これが天一スタイルとでもいいますか。これもひとつの「日本的」の表現なのかもしれないなぁ…、と思えるようになっちゃった。

目当ての天丼たのんで待ちます。
メイン厨房は壁の向こうにあるのだけれど、一段高いところにオープンキッチンがあって、お好み天ぷらを揚げている。
そのカラコロと油の中で衣が爆ぜて揚がってくおいしい音が、香りと一緒にふりそそぐ。
お腹がなります。
やってくる。

蓋つきの立派な丼で、ちょっと前までは朱に金押しの華麗な柄のものだった。衣替えでしょうか…、白地に淡い藍色の涼しげな柄にニッコリ。
蓋を開けると中から揚がったばかりのおいしい天ぷらの香りがふわりと鼻をくすぐる。喉がなる。

天丼のお供は定番。
野菜サラダと漬物、しじみの赤出汁。
どれもおいしく、なにより熱いものは熱く冷たいものはキチンと冷たい。
中でもサラダのドレッシングがボクは好き。

何ドレッシングといえばいいのか、強い生姜の香りとやさしい酸味にほのかな香り。味噌でもなければケチャップでもない独特の朱色も鮮やか。
アメリカ風でなく、フランス風でもイタリア風でもない東洋的。といってタイ的でもベトナム的でもましてや中国風でもなく、落とし所は結局、日本的な味に違いない…、って力技で腑に落とす味。
アメリカの鉄板焼きのお店、ベニハナのドレッシングにも似ているから多分、アメリカ人が感じる日本的な味はこういう味に違いない。
パリパリシャキシャキ、冷たくみずみずしいレタスの葉っぱにしっかりからんでおいしくさせる。あまりさらさず辛味をいかした玉ねぎやトマトもそれぞれいい役割を果たすゴチソウ。天ぷらの合間の口を潤わす。

ご飯を控えめで…、とお願いしました。
そしたらお思いがけずも本当に控えめ。お茶碗に軽く一杯程度のご飯の上に天ぷら。
熱々の天ぷらが冷めぬようにとしたに熱々ご飯をよそおい、保温材の代わりに使った…、ような出来栄え。かなり大人な感じでニッコリ笑う。
小さいながらも尻尾までキレイな色合いの新鮮なエビ。それが二尾、サクッと揚がって小エビと小柱のかき揚げに身を添わす。
鱚に穴子にエビ真丈を傘の裏側に詰めた椎茸。アスパラガスが彩り添えてひと揃え。
衣はほどよき厚さでさっくり…、素材の持ち味や食感を邪魔せぬていど。けれどタレは甘めで濃厚。上品と力強さが一つ丼の中に共存し、それが口の中で混じり合うというおゴチソウ。ちなみに友人が椎茸が苦手で好きな椎茸えび真丈を2個食べる。なんたるシアワセ…、日曜日。

 

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