大阪モーニン

早朝移動で宿泊先から大阪につく。電波も届かぬようなところで一晩いて、梅田の街の朝のにぎやかにちょっとクラクラ。

yc阪急梅田の駅近く。
だから通勤客がひっきりなしに通っていく「梅田新食道街」にて、朝食食べようと喫茶店にくる。
「New YC」という名前の昭和な喫茶店。
近所にもう一軒「YC」というお店があって、そちらの方が大型店。
お店の雰囲気も優雅で落ち着くのだけれど、「New」の方がより大阪的でボクは今朝のような時にはたのしい。

朝からほぼほぼ満席で、サラリーマンが朝食とったり、朝から威勢のいい仕事の話で盛り上がったり。
おばちゃんたちがマシンガントークで嫁の話をしていたり。
大阪の人はなんでこんなに声が大きくて通るんだろう…、って感心します。
10分ほどの間におばちゃん3人の息子夫婦の家族構成からプライバシーがほとんどすべてわかってしまう臨場感(笑)。
人間臭くて自分のことをわかってほしくてしょうがない。
大阪の人のステキの中で本格的に目がさめる。

yc coffeeサンドイッチを本当は食べたかったのです。
ここのベーコンオムレツサンドイッチはなかなかのもの。大好きで、けれど今は朝食メニューだけなんです…、と、それでセットを選んでたのむ。

セットのコーヒー。ホットにします。
ブレンドでもなく、コーヒーでもなくただ「ホット」というだけで、ブレンドのコーヒーがホットでやっくてるステキ(笑)。
「YC」という店名は、経営している会社が「山本コーヒー」だからというんですね。
なるほど「Yamamoto Coffee」…、その頭文字でYCという。
だからでしょうね。
コーヒーが本当においしい。

やわらかくってなめらかで、喉にひっかかるようなエグミがまるでない。
にもかかわらずしっかり苦い。
苦味の中にも甘みがあって、軽い酸味がコーヒー自体の甘みをひきしめおいしくさせる。

香りもとてもいいのです。鮮やかで華やかな香りがずっと持続する。
熱すぎるようなこともなく、一口目から適温でズズッとすすりあげずともコクリと最初から普通に飲めて、鼻先あたりでずっとおいしいコーヒーの香りが漂い、気持ちさわやかにしてくれる。

yc setしみじみコーヒー味わいながら、やってきたのが朝のプレート。
トーストにサイドの料理がいくつかついてやってくる。典型的なる喫茶店の朝食スタイル。
トーストが2種類あって、バターかジャムを選べます…、って。
ハードボイルドにバタートーストでと言いたいところ、ジャムはなんですか?と聞いたらいちごジャムだというので、思わずそれをと、注文してこれ。

ほどよき厚さの食パンをこんがりやいて、上にたっぷりジャムをのっけてやってくる。
塗るのでなくて、一筋のっけた!ってその無造作がボクは好き。
だって、ジャムをまとわぬただ普通のトーストも食べられて、ジャムトーストも味わえる。
できればジャムを塗る前に、トーストの上にバターをたっぷり塗り込めてくれていたらば、ほぼ完璧なジャムトースト。

yc tama関西でトーストといえば厚切りトーストがほとんどなのに、ここのは薄めでだからさっくり、乾いた食感がボク好み。
しかもそこに乗っかるジャムが普通のジャムなんですね。
給食なんかででてきたビニールパックに詰まったジャム。
あるいは紙のカップに入ったソントンジャムのような、甘くて酸味がほのかでやさしい味わいの、昔のジャムの味わいステキ。
やさしいおいしさのコーヒーと相性ピッタリでニッコリします。

サイドの料理はとてもシンプル。
千切りキャベツの上にハム。
ほんの一口分のバナナに小さなゆで卵。
ブロッコリーの小さなひと房が茹でられて、ゴマの風味のドレッシングがかけられてるのが、なんだかいとしく目にやさしい。ハムが肉。玉子と一緒にメインディッシュを形成し、茹でブロッコリがメイン料理の付け合わせ。千切りキャベツがサラダなんだと思えばこれでどうどう一つの定食料理の体をなす。サービス精神旺盛がいい。

yc denpyo小さな玉子。
おそらく新鮮だったのでしょう、剥くのにちょっと難儀しました。
大きくてするんと剥こうと一生懸命になるのだけれど、殻が細かくくだけてポロポロ、落ちていく。
殻と白身の間の膜がとても頑丈で、殻を剥いてもしっかり残っておりました。
膜をめくると中はツルツル。パカンと割ると、黄身はほどよく熱の入った状態で、塩をパラリとふって味わう。
キニイッタ。

おねぇさんたちのキビキビとした働き方も気持ちよく、完全喫煙という、大阪の喫茶店はこれでいいんだ…、って主張する感じる痛快な空気の中でじんわり旅情にひたってたのしむ。
それでたった480円というが、申し訳ないほどうれしくて、得した感じにしてもらう。

関連ランキング:喫茶店 | 梅田駅(大阪市営)梅田駅(阪急)大阪駅

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。