サンパサムジャンチャドルテンジャン・大久保ポンガ

お花見で新宿御苑が大賑わいということもあったのでしょう…、夕方の新宿はスゴイ人出で、多分どの飲食店も混んでるだろうと思って、それで大久保。
歌舞伎町を抜けた途端に人出がすっかり少なくなって、目当てのお店にもすんなり入れる。
「本家」ッて言う店。「ポンガ」って読む。職安通りのドンキホーテの隣の店で、この界隈。まるで韓国みたいでちょっとワクワクしてくる。人工地盤のようにさえ見える大きなテラスの上にある一戸建て。スッキリとしたモダンインテリアで韓流男子がニコニコしながら働いている。
テーブルに炭を詰め込んだコンロを収める穴が掘られて、その横に穴。ステンレスの筒を差し込み、それがダクトの役目を果たす。
料理や食器を乗せたワゴンがゴロゴロいきかい、テキパキ目の前で肉焼く準備ができていく臨場感タップリなところがたのしい。オモシロイ。

焼かれた肉をたのしく食べる調味料やら薬味に野菜が続々やってきて、テーブルの上がニギヤカになる。まずヘルムサムジャン。
イカやイカゲソ、アサリやタコ。海鮮類を細かく刻んでコチュジャンに味噌、ごま油に辛子、青唐辛子と一緒にあわせて作る味噌。ココではそれを小さな石釜に入れてグツグツ、沸騰させてやってくる。コレそのものが海鮮類の旨みを持ってておいしくて、野菜をディップするといくらだって食べられる。
大根を水につけて発酵させた水キムチ。そこにわかめや旨味の出汁をいれた冷たいスープがスキッとお腹をすかせてなんとも旨い。肉を包んで食べるようにとサンチュやレタス、小松菜、エゴマにケールの葉っぱといろんな野菜がどっさり運ばれ、さて肉を焼く。

焼くといっても、焼いてくれるのが韓国的。
まず「ウサムギョプ」。
牛肉の三枚肉を薄切りにして積み重ね酸味がほどよくきいた甘めのタレをまとわせそのまま焼く。
最初はくっついていた薄切り肉が焼かれるうちに自然と剥がれてバラバラになろうとする。バラさぬようにトングで挟んでひっくり返してまた焼いて。
肉汁がずっとしばらく閉じ込められて薄切りなのにふっくら仕上がる。
何度かヒックリ返すうちに、表面焦げてパラパラになる。
そこからなおも焼いてくと肉の脂が透き通るほどこんがり焼けてそれが食べ頃。葉っぱの上にのっけてサムジャン。パクリと食べるとサクッと脂が崩れてこわれ、ジュワリ肉の旨みが口に広がっていく。あぁ、旨い。
この肉を焼くという一連の作業をつきっきりでなく他の作業の合間にお店の人たちみんなが分担しながらやってくる。チームワークもおいしい見どころ。

肉のお供に汁かけご飯。テンジャンチゲという韓国の味噌汁とでもいいますか。豆腐にネギ、大根、韓国かぼちゃなどなど、具材をたっぷり入れた汁をご飯を上からかけて味わう。
日本でも汁かけご飯、ねこまんまを食べる習慣はある。けれどこうしてレストランで正々堂々、ねこまんま的なご飯の食べ方を食べさせてくれるというのはなんともウレシイ。おいしいけれどお行儀悪い…、そんな食べ方を認めてくれる懐深さにニッコリします。
日本の味噌汁よりも若干塩気の強い汁。味噌そのものが若干発酵しているから、どこか納豆と一緒に汁を食べてるみたいな感じもしてきて食が進んでしょうがない。刻んだサニーレタスやもやしのナムルを加えて混ぜて食べると、さっぱりとした野菜ビビンパを食べてるみたいな感じがするのもオゴチソウ。

骨付きカルビを焼いてもらいます。
リブの部分を骨がついたまま薄切く削って骨をグルンと包み込むようまず仕込む。甘辛に味を整えた醤油のタレにしばらく漬け込み、肉の芯まで味をいれとく。
肉の色が赤みがかった飴色になり、それを網の上にのっけてこんがり焼いてく。肉だけでなく骨も一緒に。骨の周りに貼り付き残った肉がゆっくり縮んでいって、ブリンとめくれて焦げていく。
おいしくなった証拠を合図にこれはタレを漬けてバクリとそのまま味わう。
タレが染み込み肉そのものがやわらかで、みずみずしくなってネットリ。食感独特。醤油のタレが焦げた香りもおいしくて、顎にガツンと当たる感じもまたオゴチソウ。満たされました。オキニイリ。

 

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