回転寿司の夜、漬け丼の朝

東京に帰ってきて何を食べようとちょっと考え、寿司にする。
新宿にでて「沼津港」にて回転寿司。
早めの時間だったということもあったからでしょうか…、お店は静かでベルトの上にもあんまり寿司が回ってなかった。これ幸いと食べたい寿司を次々注文。にぎってもらう。
まずはやっぱり貝類でしょう。活きたミル貝、ホッキに赤貝。それからホタテの柱を次々やってくる。さっくり歯切れるミル貝は強い旨味とずっとサクサク歯切れる感じがとてもたのしい。ホッキはむっちり。赤貝は大きく分厚く粘ってとろける。ホタテはまったり、口の中を満たして口のすみずみ撫でる。やっぱり貝はおゴチソウ。
ただ、今日はどれもが小さめで、海がそろそろ貝には向かぬ温度になってしまったのかなぁ…、って思う。

それに今日はメニューが少ない。
壁にネタが書かれた札が吊り下げられているのだけれどいつもはほとんど壁いっぱい。
ところが今日はひっくり返った札が多くていつもの3分の2ほどの品揃え。
特に青い魚が全滅状態。
海が荒れていたのでしょうか…。
何が今日はおすすめですか?と聞いたらカンパチ。
ザクッと歯切れてひんやり唇つめたくするような脂のおいしさ。香りもよくてニッコリします。
それからウニ。粒がそろって目にうつくしい。海苔がパリッと壊れると、あっという間にネットリとろける。甘くて海の香りがおいしい。

シャコに穴子と甘辛タレをまとわせたネタを続けて食べる。こういう店でもシャコをたのむと「ガレージね」って注文が厨房にむかってとんでいくのがオモシロイ。
トロ鉄火を〆にもらおうとお願いしたら、今日はトロの切り落としがない。
全体的に魚の入荷がやっぱり少なかったよう。それで普通の鉄火をもらう。わさび多めでってお願いしたら「追いわさび」までついてきた。クニュっと潰れる食感やおいしい酸味がもしかしたらトロより巻いておいしいのかもって思ったりした。気がすんだ。

 

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東京駅の朝。寿司清に来てみる。
ちょっと迷った。ひさしぶりに鯛の出汁かけご飯にしようか、それとも海鮮漬け丼かって、心置きなく迷うかと思うもここは先払い。レジに置かれたメニューを何度も何度も見比べ、早く決めなきゃと焦る気持ちが迷いに拍車をかける朝。
結局、海鮮漬け丼にしてとろろ山かけを追加で添える。
いつものようにお膳の上にキチンと料理が並んで揃い、醤油皿が裏返ったままやっくる。まだこれは使っておりません…、という「無垢」を尊ぶ日本的なるおもてなし。ひっくり返して醤油をちゅちゅっ。漬け丼に添えられていたわさびを移して食べる準備はほぼ完成。

サーモン、ホタテ。
ハマチにマグロの赤身に中落ち。
いくらの醤油漬けと厚焼き玉子がギッシリ、ご飯の上にのっかりキレイに並ぶ。
真ん中にちょこんとわさびがのっかりひと揃え。
それにしても赤い!
マグロも中落ちもいくらも赤くて丼の中がしまらない。
大葉一枚があるだけで、まるで違って見えるのにな…、ってやっぱり思う。一年ほど前まではいくらの醤油漬けが大葉にのせられていたので今でもなんだか大葉を添えるのを忘れてしまったように見えちゃう。
すりおろした山芋とろろの中にもマグロの赤身。
これには青のりがほんのちょっとだけ。わさびの緑と相まってほどよき景色になっているのにホッとする。

まずはサーモンを一枚取り上げパクリと食べる。
独特な脂の匂いとネットリ舌にずっと貼り付く存在感がやっぱり苦手。サーモンはバターでソテして食べるもの。それでも今や回転寿司の王様食材。ボクの舌は時代遅れなのかしらんって思ったりもした。おじぃちゃん(笑)。
ハマチを醤油にしばらく漬け込み漬け風にする。そういえば昨日までいた九州地方の醤油は甘い。今日の醤油はそれに比べればそっけない味。甘くて旨い醤油がほんのちょっとだけ恋しくなった。味噌汁の味噌も出汁を邪魔せぬ程度の風味、味わいで食の違いをしみじみ感じる。
ひんやりとしたマグロの酸味。いくらはプチプチ、奥歯で爆ぜる。やまかけに醤油を注いで混ぜ合わせ丼の上に流してザブザブかきこみ、お腹を満たす。これから北に向かいます。

 

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