仮装でにぎわう心斎橋にて夜中に寿司をつまむ夜

ワインバーで地元の友人と飲み、語り、そのままホテルに帰ろうか…、と思うもちょっと小腹が空いたような気がした。泊まりのホテルの近所で深夜にやってる店はほとんどなくて、ならばなんばに行ってみよう…、と。
行ったらこれがカオスな状態。海外からの人たちはたこ焼きだったりラーメンだったりと夜までやって店に群がり、いつものごときニギワイ作る。ただそれとは違った群衆があり、みるとハロウィーンの仮装の若者。あぁ、そうだった…、と思ってしばらく街を歩いた。
歩いてさすが大阪と思ったところが、東京だったらおそらく仮装と思える人が、もしかしたらいつもの格好の人かもしれない…、と。例えばブルゾンちえみに見える彼女は多分いつもそういうメークで装いだろうし、一蹴遅れのピコ太郎みたいなおにぃちゃんもおそらくそれがいつもの格好。オモシロイなと思う夜。

しばらく散歩。お腹が本格的にすいて寿司。「市場すし」という地元で手広く展開している寿司のチェーン店。明け方5時までやっているというので飛び込む。カウンターがメインの一階。かなりお客様でニギワッていてちょっとビックリ。
ネタの入ったケースをみると、案外まともでまたビックリ。寿司屋のカウンターでは珍しく、つまみや刺し身をとってはじめる。

鯛の子の煮付けはちょっと甘口で、お酒が進む強めの味わい。噛むと最初はサクッと砕け、パラパラしながらネットリとろける。子持ち昆布をつまみも案外たっぷりはいってしっかりしてる。これもパラパラ、魚卵がちらかりパリパリはぜる。鰹節をたっぷりほどこし、風味を添えているのもうれしい。
河豚の季節もはじまっていて、試しにてっさ。もしかしたら今シーズン初のてっさに気持ちがあがる。関東風とは違ってちょっと集めに切った河豚のお刺身。ゴリゴリとした歯ごたえと、強い旨みはそこそこ上等。

東京にいると河豚はただただ高級。非日常的な素材で料理。
ところが大阪に来ると河豚は東京よりもずっと身近な冬のゴチソウ。
そう言えば、去年ほんの一瞬だけ、大阪から来て家の近所で営業してた河豚のお店も手軽な値段で使い勝手がよかったのに。
あっという間になくなっちゃった。
勿体無いなぁ…、って今更思う。

赤出汁もらう。
大きなお椀の中にたっぷり。
アサリか魚のどちらか選べるというので魚を具材に選んだ。
鯛かなにかの白身の魚が入ってくるに違いないと思っていたら、なんとサーモン。
確かに鮭も白身の魚ではあるけれど、これも時代…、って思って笑う。出汁のしっかりきいた赤出汁。三つ葉がたっぷり。なにより熱々というのがウレシク、お酒で疲れたお腹をそれであっためる。

にぎりをいくつか。しゃこに赤えび。
どちらもネタはしっかりしてる。シャコのしっとりした味わいや、赤海老の甘くてネットリ、口全体を撫で回すような食感なめらか、肉感的で、けれどシャリがうまくてなにより。酸味がきっぱり、鮮やかで、夜中の疲れた体や口においしく感じるところがウレシイ。

貝を一通りとお願いをして日曜の〆。まずはホタテ。柱と身をそれぞれ別々に供するところが大阪的。ネットリとした身のとろけ感。ザクザク歯切れて強い旨みを吐き出す柱の力強さと、これがどちらも同じ貝殻の中にいたんだと思うと不思議になるような味。
続いてとり貝、それからアワビ。
トリ貝の上に甘辛味のつめを塗ってだすとこが、東京の寿司にないところ。クニュクニュとした食感はにぎやかだけど旨みに少々かけるとり貝をこうしておいしく食べさせる。アワビはゴリゴリ。歯ごたえたのしく、噛むととろけてシャリと混じって消えていく。
パリパリ奥歯で壊れるつぶ貝。軽い渋みがおいしいアワビは肝と一緒に軍艦にする。海苔の風味も貝の旨みを引き立てて、お腹は満ちる。時間は12時半手前。さぁ、帰ります。そして寝る。

 

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