仙台行きの前の仙台、利久の極み

年があけて本格的な出張の第一弾を東京駅からスタートする今朝。朝ご飯を「利久」を選ぶ。
実は目的の場所は仙台。だから仙台牛たんを目的の地で食べればいいに決まっているのに待ちきれず。東京駅の地下グランスタ。麦とろ定食のような手軽なセットもあるけど、やっぱり牛たん焼きを食べたくて注文します。
「5分、10分お待ち頂きますがいいですか?」と聞かれて、了解。その分、早く家を出た。とは言え、忙しい朝において5分と10分の5分の違いは大きな違い。2倍の開きがあるわけだから、おおらかだなぁ…、ってちょっと笑った。
カウンターの間仕切りとメニュー置き場を兼ねた仕切りの構造に、店を作り続けるとこういう工夫ができるようになるんだなぁ…、と感心します。

6分ほど待ち、料理が来ます。

極み焼きという、牛たんの中でも脂ののった部分だけ。
しかも分厚く切り分けて、熱がしっかり入るようにと深い切り目を入れて焼く。
自分の脂で表面、揚がっていくようになる。
だからツヤツヤ。
焼けた表面は濡れたようにキラキラ光って焼きあがる。
その断面は一転ロゼ色。
シットリとして、牛たんならではのきめ細やかな繊維の様子がみてとれる。
麦飯、タンの煮付けにテールスープがついてひと揃え。
せっかくだから山芋とろろをつけてお値段2818円!
朝から贅沢いたします。

それにしても分厚い切り身。
お皿の上でスクッと自立しているようにすら見える凛々しい姿にウットリ。
にもかかわらずスパッと歯切れる。
そして奥歯でザクザクちぎれて、旨みを口に広げてく。
あと引く旨みに炭で焼いたからこその香りにずっと噛んでいたくなるようで、モグモグしてるととろけてく。
ひんやり舌に脂が残って、そこで麦飯。口の中がさっぱりとして次の一枚、おねだりしてくる…、の繰返し。
脂ののった牛たんと、麦飯というこの組み合わせ。どちらもそれぞれをおいしくさせあう絶妙に感心します。地方の食の文化というのは、こういう組み合わせの妙でできてるって思ったりする。

今日のテールスープはいつも以上にネギがタップリ。シャキシャキ、クニュクニュ。寝ぼけた口が目覚ますような食感たのしい。テールの肉も大きなモノがゴロッと入って、口に入れるととろけるおいしさ。
つけあわせの白菜の浅漬けもたっぷりと、シャキシャキ歯ざわり軽快で、お腹の中があらわれるよう。しんなりしていて、なのに歯ざわりたのしいところがサラダのようでオモシロイ。
トロロをとろんと麦飯の上にのっけてズルリ。固くてホツホツした麦粒が、とろろと一緒に口の中をすべりまわってお腹に入る。この組み合わせもまたオゴチソウ。ビリリと辛い味噌漬け南蛮を食べて体とお腹を燃やす。出発します。新幹線。

 

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旅のお供にディーンアンドデルーカの冬の飲み物。ホットグレープを買って乗る。
グレープジュースの中にクローブを沈めて蒸気で温める。オレンジスライスとシナモンスティックを浮かべて風味を整えて飲む。軽い酸味と甘さの中に、ブドウならではの渋みがまじる。クローブ、シナモンの香りが酸味をふくよかにして、渋みを旨みに変えるゴチソウ。
おいしい以上に匂いがアメリカ。クリスマスから新年、そして春に向けてのショッピングモールに漂う香りがずっと手元で香ってる。なんだか気持ちがシアワセになる。
カップの蓋の飲み口の上に、手持ちで移動する途中、こぼさぬようにとシールを貼る。そこに「enjoy!」。馴染みのお店のスタッフに「今年もよろしくおねがいします」って挨拶されて、ニッコリ笑顔になりました。

 

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