二度目の「龍の巣」オキニイリ

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夕方、新宿にきて打ち合わせ。それを終えて何かを食べて家に帰ろうと新宿三丁目界隈をウロウロします。あそこは空いてないかなぁ…、と思って「龍の巣」。先日初めてやってきてたちまちオキニイリになってしまったお店でそれで気になりやってきたらばなんとすんなり入れる。
先日もちょっと待っただけで着席できて、相性のいいお店なのかもしれないなぁ…、って密かに感謝。先日は懺悔室のようなトイレの前の小さなカウンター。今日はゆったり座れる厨房前のテーブルで、先日座った席を見ながら、でもあの席も落ち着くんだよなぁ…、って思ってちょっと笑った。

ryu-nikuryu-kiriotosi厨房の周りにズラリとカウンターやテーブル作って、厨房のにぎわい聞きつつ食事ができる。
若いスタッフがゴキゲンに、元気な声掛け仕事をしている様子がたのしい。
ホールスタッフが、馬鹿みたいに騒々しい店は好きじゃない。
けれど厨房がニギヤカで、そのニギヤカを感じながら食事するのは割りと好き。

炭が入ったコンロが運ばれ、たのんだ肉が続々届く。
今日の肉の5種盛りは赤身うつくしい肉ばかり。2つはタレ、残り3つは塩で味わう。
さっぱりとした赤身を噛んでるうちにどんどんお腹が空いて来る気がしちゃう。
それで追加で今日のおいしい肉の切り落とし。

形不揃い。
しかもどんなパーツが入っているわからない分、オトクな値段。
これを「端材」と呼んでしまうとありがたくなく、「切り落とし」って不思議な魅力を持った表現。オモシロイ。

和牛のタンの刺身があって、たのんでみれば色鮮やかですべすべとした艶っぽさ。塩で一口食べてみると最初はコリコリ。噛んでるうちにとろけてネットリ、舌や歯茎にからむおいしさ。ちょっと炙ってたたきにしたら旨み強烈。ドキドキするような味わい深さ。

ryuそう言えば厨房とテーブルを隔てるカウンターに電源の口。
反対側にも同じように電源がとれるようになっていて、スマフォの充電用なんでしょう。
壁や柱にお客様の名刺がびっしり。
それを貼るための画鋲が入った小さな瓶が置かれてたりして、人とつながりたい人たちが来る店なのかなぁ…、って思う。

おかわり自由の生キムチ。
シャキシャキとした白菜の歯切れる食感。噛むとジュワッと生の白菜ならではのみずみずしさにウットリします。
辛すぎず、甘過ぎもせず、しかも酸味が控えめで食べやすいから食が進んで思わずお替わり。
もつ煮をたのむとホロホロ崩れるやわらかさ。丁寧に下ごしらえして仕上げたからでしょう…、香りも爽やか。感心します。
先日食べた牛すじ煮込みもうまかったけど、こういう煮込みがおいしく作れるってステキだなぁ…、って思ったりする。内臓類を焼いて食べます。

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まずはハチノス。茹でて丁寧に掃除して、食べやすいように切り分けた分厚いハチノス。炭の上にのせると繊毛の生えた部分はチリチリ焦げて、サクサク焼ける。反対側には脂がタップリ。それがとろけてやわらかくなり、脂が滴り炭にあたって煙を作る。
煙で燻されなんとおいしい。香ばしくってやわらかく、噛むとジュワリと脂がとろけて口の中を涼しくさせる。ハチノスは煮込んで食べるモノとずっと思っていたけど、焼いて食べると内蔵モノに独特の香りまでもがおいしく感じる。脂をたっぷり抱いたホルモン。焼いても焼いても脂がしっかり形を残し、表面焦げてこんがりしてくる。口の中がひんやり涼しくなるおいしさに身悶えします。オゴチソウ。

ryu-amiryu-tomatoココでなにより感心するのがレバーの見事な状態で、焼く前の姿がまずはキリッと凛々しい。
角が立っていてツヤツヤ。
トングで持ち上げても傷つくことなくそのまんま。

網の上に乗せると一瞬、テロンと網の間から垂れ下がる。
やわらかなレバーのことですから受け止めるものが下になければ、垂れ下がるのは自然なコト。
ところが炭の熱を感じて、キリリと姿を立て直す。
キュキュッと縮んで、角を再びたたせて焼けていくのです…、なんとも健気。
分厚いレバー。だからすべての面をひっくり返しながら焼くのだけれど、レバーが立つ。立っているから固くなっているのかと思いきや、噛むとネットリ。芯の部分はとろけてなめらか。命を食べてる実感が湧く。

塩麹トマトっていうので口を潤す。ホルモン類の脂にまみれて、疲れてしまった舌にトマトは冷たくおいしい。甘くて酸っぱく、みずみずしくて塩麹なんかなくてもトマトは十分おいしく、だから結局麹はどかして食べちゃった(笑)。

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〆のうどん。かすうどんがここの名物。「赤かすうどん」っていうのがあって、聞けば辛さが三段階。ちょうど真ん中程度の辛さをえらんでたのむ。
ドッシリとした出汁にコチュジャン。揚げたカスの脂の旨みも混じってなんだかユッケジャンのような味わい。甘み、旨みがしっかりしててだから辛さが丸まりおだやか。ゴクゴクスープが飲めて後から辛さがしっかりおいかけてくる。
うどんを全部味わって、最後に〆の追い飯入れる。固めに炊いたご飯にわさび。
これがおいしくビックリしました。赤唐辛子の這い回るような辛さの上にわさびのビビっと突き抜ける涙をさそう辛さが混じって、なんとスッキリ。ご飯を入れただけなのにとろみがついておじやのようになっていく。脂の効果でありましょう。お腹満たして、なにより元気なサービスにおじさんファンになっちゃった。

 

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