上野池之端、伊豆栄本店の姫はどうにも大食漢!

上野でお昼。ひさしぶりに「伊豆栄本店」。不忍池の辺りにあって、見上げるように立派なビルが建ってる。
鰻の店です。
江戸の時代の上野界隈は、良質な鰻がとれる産地のひとつ。池之端には鰻を食わせる店がたくさんあったんだという。そんな中のひとつがここで、八代将軍吉宗公の時代からずっとこの場所でやっている店。300年を超える歴史の果がこんなビルだと思うと、続くということはすばらしいコト。
二階へどうぞと案内されて、不忍池を見通す窓際の席をもらった。
着物をキチンと着こなす仲居さんのサービス確実。あぁ、この人たちにまかせておけばおいしい時間が過ごせるんだと、ホッとしながら料理を待ちます。

鰻だけでなく日本料理も揃う店です。懐石仕立てでメインが鰻というコース料理や松花堂のメニューも多彩。日本料理とうな重を同時にたのしむことができる手軽なセットも用意されてる。
中でも1番人気だという「姫重」というセットをもらう。
本来は二段重ねの丸い重箱。一段目にはうな重が。二段目には吹き寄せ仕立ての季節の料理が盛り付けられる。そのうな重は控えめサイズ。追加料金でうな重だけサイズアップできるというので、上うな重にしてもらう。吹き寄せ料理は円形の蓋付きの重。うな重は四角いお重に入って到着。漬物、肝吸いでひと揃え。器の蓋をひとつ、そしてまたひとつ。開くたのしみにワクワクするのがまずおゴチソウ。

丸い器にギッシリ詰められた料理の数々。
エビの煮たのに麹漬けの鮭の焼いたの。鶏肉とゴボウの八幡巻きに甘い卵焼き。
練り物、こんにゃく、酢蓮にかまぼこ。
野菜の煮含めだったり生麸だったりと料理さまざま。味わい多彩。
量もたっぷり。
このおかずだけで十分小腹が満たせるほどのボリューム感。「姫」と名前が付きながら男のお腹にうれしい料理。上野の姫はかなりの大食漢だなぁ…、とサービス精神旺盛ぶりにニッコリします。
のんびりできる昼下がりなら、これで日本酒。あるいはビール。今日はうな重のおかずに食べる。ちなみにうな重は鰻一尾がこんがり焼かれてご飯の上をキチッとキレイに覆って仕上がる。つやつやとした焼き加減も目に麗しいおゴチソウ。

甘み控えめのスッキリとしたタレの蒲焼。脂ののりはほどほどで蒸し加減はお江戸の鰻としては若干控えめです。崩れるほどにはやわらかくなく、はっきりとした歯ごたえがある。固めに炊けたご飯と一緒に口に入るとほどよくとろける。好みの状態。オキニイリ。
さっぱりとしたタレをご飯にまんべんなくまぶして仕上げる。だからご飯だけを食べても鰻の味がするのが得した感じ。
種類豊富な漬物に塩味控えめの肝吸いとサイドの料理もしっかりしてる。おかずもご飯も鰻も全部キレイに食べてお腹一杯。テーブルチェックでお金を払い、お釣りと一緒にパンダの飴をもらえてニッコリ。ちょっと散歩をいたしましょう。

 

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