ロールキャベツだけじゃない新宿のアカシア

ひさしぶりに新宿のアカシア。
ロールキャベツで有名な店。10年ほど前に一度積極的にお店を増やした時期があって、新宿2丁目近くにあった小さな食堂みたいな店が好きだった。
けれど飲食店は屏風と同じ。
開きすぎると倒れてしまう。閉じてしまったらおしまいで、ほどよい程度に開いているのだいいんだという、昔からのことわり通り今では新宿アルタの裏側にあるこの本店と、羽田空港の全日空のターミナルの中。あとはドイツのミュンスターっていうフランス寄りの小さな街にと、3軒だけ。どちらかと言えば、ほぼ本店だけ…、と言ってもいいような縮まり方。
でもそれでよかったのでしょうネ。一時期、ばらついていた商品やサービスが安定していて老舗らしさを取り戻している。お店の中もほどよき賑わい。超満員というわけではないけれど、相席をお願いされてもしょうがないか…、と思える程度のにぎやかさ。

ほとんどの人がロールキャベツを目当てにやってくる。
お店の看板にも「当店独特ロールキャベツシチュー」とある。今風に言えば、当店オリジナル料理、あるいはシグニチャーメニューとでもなりますか。白いソースで煮込まれたゴロンと大きなロールキャベツで、同じソースで煮込まれたポークシチューも人気の料理。
それ以外にはオムライスとかコロッケだとかポークソテとかメンチカツといわゆる洋食料理が20種類ほど揃ってて、ロールキャベツかシチューとセットで注文する…、というのがここのスタイル。
ロールキャベツはあらかじめ大量に作って保存してあるから、注文するとあっという間にやってくる。そのあっという間があまりにあっという間なので、はじめた来た人はみんなあっけにとられる。今日も出された水を飲む間もないほどあっという間にやってきた。

ここの隠れた名品、コールスローももあっという間に到着。
それからご飯。
平皿じゃなくて丼でくるのが気軽な感じでうれしい。
そして最後に今日のもう一つのメインの「釜揚げソーセージ」がやってくる。これで今日のひと揃え。

釜揚げソーセージはかなり独特。
四角い器に入れて固めたミートローフのような仕上がり。
腸詰めじゃなくて、フワッでふっくら。焼けた鉄板の上におかれてずっとジリジリ、焼かれ続けて香りがなんとも香ばしい。ナイフをあてるとスパッと切れる。表面サクサク。口に含むとムチュンとちぎれ、ハーブの香りと肉の旨味が広がっていく。
練り辛子が用意されてくるんだけれど、酸味が強くて辛味よりも風味の強い仕上がりでたっぷりのっけて食べると脂の匂いがスッキリしてくる。ドイツに支店があるからこその本格的な味なのかなぁ…、オキニイリ。

ロールキャベツはしっとりやわらか。分厚くキャベツで巻かれた挽肉にまでシチューがしみこみみずみずしい。胡椒をたっぷり、タバスコ少々かけて辛味と酸味でホワイトシチューの味をキリッとひきしめ食べる。
ご飯の上にのっけてパクリ。キャベツから染み出したシチューがご飯に染み込んで口も潤う。塩で味が整っているシチューです。だからそのまま食べると塩の輪郭が強すぎて塩辛く感じるのだけれど、胡椒やタバスコ、ウスターソースと調味料をほんのちょっとだけ使うと味の印象がまるで違って感じるところがオモシロイ。
コールスローもまた独特です。自家製のマヨネーズとドライフルーツと一緒に漬け込み仕上げたもので、しっとりしていてザクザクシャキシャキ歯切れる感じがとても軽快。そう言えばロールキャベツもコールスローもキャベツの料理。キャベツを沢山食べました!

 

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