ロンのコーヒー、ミックスサンド

四谷に移動。ちょっとお仕事、それからお茶を飲んで気持ちをリフレッシュ。
ロンに来ました。四谷の駅の近くにあって、コンクリートの柱と壁が道路に突き刺さってる…、って感じの昭和中期のモダン建築のひとつの様式。今でも独特。
中は意外と小さくこじんまり。天井が高くて入り口扉と縦に入ったスリット状の窓以外には外に開いた開口部はなし。陰が豊かで落ち着く感じ。しかも天井が高い構造だから閉塞感とか圧迫感がないのが不思議。オモシロイ。
ちなみにロンは「LAWN」と書きます。ローンテニスとかで使われる芝生のローン。
最初は麻雀のロンかと思っていたのだけれど、ローンと知ってからはそれがテニスのローンなのか庭いじりに由来するローンなのか気になって、気になって。ただ置かれているゴルフ雑誌を見て、あぁ、なるほど。たしかにゴルフは芝生のスポーツ。合点した。

タバコ天国です。
入り口、ドア脇にわざわざ「喫煙」と書いてある。
分煙じゃなく喫煙。
禁煙者が権利を自由に行使するのであれば、喫煙者も時に権利を行使できてこそ平等社会。
大人の社会はすべての立場に寛容な社会であるはず。
どこでもかでもを禁煙にして当然だったら、そんなタバコを売らなきゃいい。売られているということは、買った人にも主張すべき権利があるんだろうと思う。

タバコのにおいが体についてしまうのは好きじゃない。
けれどタバコの煙自体はそんなに嫌いじゃないし、タバコをゆったりくゆらせる人を見るのも不快じゃない。
そんな程度の禁煙者だからこういうお店もときによし。
各テーブルには灰皿ひとつ。中にはコーヒーを落としたあとのコーヒーかすを乾かしおいて、それがタバコの匂いを吸い込み煙を穏やかにする役目を果たす。…、とは言えやっぱりしばらくいるとタバコの煙が体につきます。しょうがない。せっかくだからサンドイッチを作ってもらう。

トーストやサンドイッチと言った食パンを使った料理が喫茶店の軽食メニューの基本の基本。
コンロひとつとトースターでできる料理で、コーヒーを作る作業を邪魔しない。
香りも控えめ。
スパゲティーとかカレーを作って売る店は、すでに喫茶店じゃなくて「軽食喫茶」あるいは「コーヒー食堂」というべきじゃないか…、って思っちゃうほど。
ハムとチーズのミックスサンドを選んでたのむ。
分厚いパンに薄切りのハム。チーズもスライスチーズが一枚といわゆるサンドイッチのパンと具材のバランスを考えるなら明らかにアンバランス。なのに実際食べるとハムはハムの味がするし、チーズもしっかりチーズの風味。パンを食べてるんじゃなくてサンドイッチを食べてる感じがするのがたのしい。

おそらくパンがそっけないからなんでしょう。甘くない。塩の風味がしっかりしてる。ちょっと乾いた感じもしてて厚みがあるから噛んだ途端に一生懸命、口が味わい回路を発動させる。
唾液もしっかりでてくるし、噛んでるうちにどんどんとろけてチーズやハムと混ざり合い立派にサンドイッチの味になるのがオモシロイ。
コーヒーがおいしいのがまたうれしい。
昭和喫茶にして酸味がほとんどないコーヒー。どっしり濃くて旨味ほどよくゴクゴク飲める。飲んでもお腹を重たくさせず、後味すっきり。ミルクを注ぐと苦味がやさしく穏やかになり、おかわりください…、ってもう一杯をねだるおいしさ。オキニイリ。

 

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