ロイヤルホストの夢はいつか叶うんだろうか…。

ひさしぶりにロイヤルホストにやってくる。
かつてファミレスが「ファミリーレストラン」とあこがれをもって呼ばれていたとき。
そのファミリーレストランが外食産業の花形で、業界の人たちがこぞって勉強し目指した時代のファミリーレストラン世界の王者。
それがロイヤルホストだったのですね。
今でもそのときのことを忘れることができない人たちが、「うちだけはファミレスじゃないだ」と必死になってる。それが今のロイヤルホスト。
確かにいまだに品位の高いサービスを彼らは必死に維持してる。
派手すぎぬメークにひっつめ髪。働きやすいユニフォームと、どれもが「よきサービスを合理的にする」ための工夫で、昔ながらのファミリーレストラン的姿。今となっては「ファミレス的」に見えてしまう。

大きなホール。
同じ形のテーブルが几帳面に並び、3人、4人のグループ客を効率よく収容できるように設計された店の姿。
いろんなお客様に叱られないよう、過不足なく品揃えされたメニューのすべてが、「結局、ここはファミレスなんだ」って叫んでる。
だから、ファミレスじゃないと言い張ろうとしてもなかなかむつかしいのが今のロイヤルホストの現状。しょうがないかなぁ…、って思います。

かつて「ホテルのコーヒーショップ」のようでありたい…、と業態開発していたココ。
今ではそのホテルのコーヒーショップ自体が姿を変えつつある中で、あるべき姿の指標をなくしているのかもネと思いもします。
朝食時間が中でも一番、ホテルのコーヒーショップ的なる営業時間。

和朝食あり、洋朝食あり、パンケーキとかフレンチトーストとかこれだけのメニューを朝からこなすのって大変だろうなぁ…、って思う。あまり変わらぬ朝の料理。和朝食の汁とご飯の配膳は、左手側の手前に汁、奥にご飯とやっぱり変わらずへんてこりん。新商品のブランチプレートを選んでたのむ。
トーストにチーズオムレツ、グリルドベーコン、野菜サラダにハッシュブラウンがお皿の上にぎっしりのっかりやってくる。

あぁ、このチーズオムレツか…、って思います。
アメリカのホテルの朝のバフェにいき、オムレツを作ってもらうとこういうオムレツが出来上がる。
フライパンで具材を炒めて、そこに溶いた玉子を流す。
チーズを乗っけて手早くかきまぜ玉子全体に火を通し半熟状態になったところでパカンっと2つに折りたたむ。
お皿に移して出来上がり。

半月型の卵焼きとでもいう仕上がりで、これを見るたび、アメリカの人って不器用だなぁ…。
こんなオムレツしかできないんだものって思ってしまう、そんなオムレツ。
フライパンの柄をトントン叩いて玉子をゆっくり形作って仕上げる技術が無いのか、人手や時間が足りないからこんなオムレツしかできないしかできないのか、どちらにしてもスゴく寂しい。中にはたっぷりグリルした玉ねぎ、ソーセージが入っててふっくらとした玉子の状態も悪くない。でもこれじゃぁ、まるで「うちはプロを育てておりません」って言ってるみたいでどうかと思う。

ケチャップをピュピュっとほどこし味を整え味わい食べる。
グリルドベーコンはガリッと上手に焼けていました。よく焼いてってお願いをしたトーストはもしかしたらグリドルの上で焼いたのかしら…、しっとりしていて歯ざわりあまりよくない状態。良くは焼けていなかった。
オムレツを挟んでサンドイッチにすることにした。一緒にベーコンも挟んでパクリ。ケチャップの旨みと玉子の食感、風味でパンがおいしく感じるステキ。お腹はほどよく満たされる。
それにしても100席以上のある店に、朝の時間は20人ほどのお客様。にもかかわらずメニューは30商品ほども用意されてて、そんなに種類が必要なんだろうか。数少なくてもいいからキチンと提供できるものだけをいい状態で提供するほうがいいんじゃないの…、と思ったりした。難しい。

 

 

コメント

  1. comfort

    Royal Host の記事には敏感に反応してしまいます。

    「新商品のブランチプレート」、ロイヤルホストのHPで確認しました。
    榊様の撮った実物の写真とHPの写真はほぼ同じ。そう言う所は手間を惜しまずですか、、、
    今更ですが会社のロゴに「Hospitality Restaurant」が乗っかってるんですね。

    「パンの上にハッシュブラウン(パンに油が~!)」だと私のようにその油が苦手な人は
    「嫌ならパンを残す」「メニューで他のを探す」って事になるのでしょうか?
    パン・ベーコン・サラダ等がお互い離れている方が自分の好みで頂けて良さそう、でも駄目?

    最近のロイホ、やたら「○○フェア」とかが多いし提案?が規則や拘束に感じられます。
    そんな事よりも、例えば朝食だと
      主力メニューをパンケーキ・トースト関連に絞込む
      パンケーキは「これが創業以来目指す物です」と自信を持って提供する
      「レストラン」に拘るなら喫茶店のモーニングセットと競わない。
    という感じだったら良いなあ~!なんて事を還暦前の素人は夢見るのです。

    榊様がこのブログで紹介して下さる店には「チェーン店で(も?)愛されて続いている」店も
    あります。私は Royal Host には末永く続いて欲しいんです。

    長文、失礼しました。

    • サカキシンイチロウ

      comfortさん
      チェーン店だからこそできることがたくさんあると思うのです。
      こうしてブログで書いた記事の大部分が、東京にこないと経験できないコトであり、けれどロイヤルホストのようなお店の経験は共感なり、ご意見なりを頂戴することができる、つまり多くの人たちと経験をともにできる事柄。
      だからこそ尊く、温かい目でみたいなぁ…、と思うのですが、好きな分、そしてなによりかつての状態を知っていればからこそ厳しい目になってしまいます。
      おっしゃるように、出来ることだけに絞ってお客様を喜ばせる努力をすればチェーン店であれ必ずやお客様からの共感を得ることができると思います。
      頑張って欲しいですネ。だからまだまだ、諦めず見続けようと思っています。

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