レモンプリンにアボカドトマト、四角い木の皿

夕方、四谷三丁目の街に食料品を買いに出る。
ついでにおいしいコーヒーを…、とオールシーズンズコーヒーに来る。
厨房を見通すカウンターには客席は無く、テーブル配置も若干変えて感染予防対策してる。
とはいえ、店の雰囲気はかつてのように戻ってうれしい。
お店のスタッフの笑顔もとびきり。
お店は随分流行っていました。
テイクアウトの人も目立つけれども、お店でくつろぎながらコーヒーをという人も多くてボクが座って2組目にしてめでたく満席。
3組ほどが仕方ないからと帰っていった。
本来用意されていた席数の半分ほどで満席になる。
この店に限らず今の飲食店は売上半分が当たり前…、って状態にある。大変だなぁ。
まだこの店のようにテイクアウトの売上があったり、ピークタイムがない営業ができるお店はマシな方。いつものようにマキアート。ショーケースの中をみると新作デザートがあるではないの。「レモンミルクプリン」なんていう魅惑的な名前のデザート。それも一緒にたのんでためす。

ガラスの瓶に収められてラベルに蓋付き…、というのにまずは心惹かれた。中身は二層にわかれてて、下の部分はおそらくミルクプリンの部。上は透明なジェリーでおそらくレモン味…、なんだろうなと思いながら蓋をパカッと開けてみる。
レモンの香りがふわりと漂う。一緒にミントの葉っぱの香り。スプーンをさすとゼリーの部分はフルンとなめらか。それが途中から若干重たくなる。ミルクプリンはぽってりしていてパンナコッタとレアチーズケーキのちょうど中間みたいな食感。ゼリーはふるふる、みずみずしくて、一口ごとに体がスキッとしてくるおいしさ。食感、味わい、ともに軽くてあっという間にお腹に収まる。
今日のマキアートは酸味穏やかで苦味が強い。ミルクの甘みと旨味が引き立ち驚くほどに飲みやすい。同じマキアートをたのんでいつも、その日の味の趣向が違う。だから飽きずに通えるんだなぁ…、って思ったりする。オキニイリ。

 

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家の近所のスーパーで買物してた。晩ご飯をなににしようか…、とぼんやり売り場を眺めていたら「大変でしたね」って声がする。みるとこの界隈で何度かみたことのある人で、とはいえ面識があるわけじゃない。

ほぼ日の連載を読みました。
彼のことはよく知っていてお亡くなりになる1週間ほど前だったかなぁ…。
ここの隣の薬局でお目にかかって、大丈夫?って声をかけた。
足の状態も酷く見えたし、顔が土気色をしていて心配したのを覚えてる。
そしたらあの連載で、大変だったなぁ…、って。
ボクにとってはぶっきらぼうであまり話をしない人。でもあんなチャーミングな側面があったんだなぁ…、ってしみじみ読ませていただきました、って。

そうか、やっぱり苦しそうに見えたんだなぁ…、もっと気づかってあげればよかったってしんみりしました。
しょうがない。
熟したアボカドが安かった。
色うるわしくしっかりとした状態のトマトもあって、ベイビーリーフと一緒にかった。それぞれほどよく形を整え木の皿に盛りオリーブオイルと岩塩で味を整えサラダで食べた。
実はアボカドは好きじゃなかった。生のトマトは食べることさえできなかったけど、彼が好きで付き合ってるうちに食べるようになった食べ物。木の皿に料理を盛るというのも彼のオキニイリにて、食べると涙が出てきちゃう。

立派なサザエが売られててそれをつぼ焼き。日本酒を垂らして醤油をちょっとだけ。網にのっけて汁がふつふつ、蓋を持ち上げ噴き上がるまで。火からおろしてしばらく休ませ、蓋をつまんでクルンクルンと渦巻させて取り出し食べる。クニュクニュゴリゴリ、おいしく食べる。
メインはお蕎麦。袋に入った蒸し麺を直接そばつゆで煮込んで仕上げるグズグズのそば。
シャキッ、ツルツルと引き締まった蕎麦もおいしい。けれど汁をゴクゴク飲み込みながら仕上がるやわらか蕎麦も別のゴチソウで、今日は蒸し麺をヒガシマルうどんスープで炊いた。別のお鍋でお湯を沸かして豚しゃぶ用の豚バラ肉をゆがいて湯切る。白だしでもみ練り胡麻であえて蕎麦の上にのっけて九条ネギ。一味をパラリでズルっとたぐる。豚の脂と胡麻が溶け出した汁がゴチソウ。風呂にする。

コメント

  1. 蜂蜜

    レモンプリン🍮初夏の演出、さすがです。
    瓶に入り蓋付きも良い感じ😋
    瓶はお持ち帰りして小物入れにしたい位です。
    一度食べて見たいです!

    • サカキシンイチロウ

      蜂蜜さん
      おいしいということも大切ですけれど、目に涼やかでパッケージから味がイメージできる工夫も大切だなぁ…、って思いますよね。

  2. Leocco

    レモンプリン美味しそうだし、見るだけで生唾が出てくる!
    All seasons coffee やりますね。

    榊さんの連載を読むと、天真爛漫で、とてもチャーミングな彼。
    他の方にはぶっきらぼうに見えていたということにびっくりです。
    素敵な人の前だから、自分も素敵で居れるという面もありますよね。

    25年という長い年月。
    そうそうの涙では救われないけれども、一つ一つの涙が、榊さんを少しずつ軽くしてくれることを祈ってます。

    ブログすごい好きなんです!

  3. サカキシンイチロウ

    Leoccoさん
    もともと無口な人だったと思うんです。でも興味のあることに関してはとても饒舌で、人見知りの激しい人だったのかもしれないなぁ。糖尿病が重篤になってからは、ふさぎ込むことも多くなっていたりもしました。
    でも思い出すのはニコニコしながら好きなことに一生懸命だった彼のこと。まだまだ気持ちが前に向かっていってくれないもどかしさに苦しんでおります。

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