ラ・タベルナでタベルノム

夜のタベルナ。市ヶ谷のかつて日本テレビの本社があった場所の近所のお店。
どういうお店と説明すればいいだろう…。昼はおいしい料理でお腹いっぱいに気軽になれる食堂みたいなレストラン。夜にはお酒がたのしめて、ほろ酔いのままで帰るのもよし、お酒のついでにお腹を満たして帰るのもよし。ワインバーのようにも、ビストロのようにも、あるいは食堂のようにも使える。誤解を恐れず比喩すれば「スゴく上等でおいしいサイゼリヤ」…、みたいなお店。
昔、近所にすんでたときには自分ちのダイニングルームみたいな感じで使ってた。二駅離れたところに引っ越し、昔ほど頻繁にはこれなくなってしまったけれど、ひさしぶりに来てもひさしぶりとは思えぬ景色。あったかい。

ただ、いつもいたサービスのおじさんの姿が見えず。
どうしたのかなぁ…。
365日休まぬお店。
だから今日はたまたまおやすみだったのかもなとちょっと心配。
また来て確かめなくちゃ、と思ってテーブルにつく。

まずは牡蠣。
この時期に生牡蠣を用意してくれているお店はステキ。
しかもココの牡蠣はおいしい。
殻が分厚く立派な牡蠣で、まず大きい。
しかもポッテリ…、腹の部分が太った牡蠣でナイフをそっと殻に沿わせて柱を削る。
ザクッと硬い柱が切れると、スルンとすべって殻の中でユルユル動く。
レモンを搾って殻を唇にあてて斜めに傾けてやるとツルンとすべって口の中へと飛び込んでくる。塩の旨味が口の中を準備させ舌の上に牡蠣がのっかる。
プチュンと噛みます。
噛んだ途端に牡蠣独特の香りと旨味が口に広がりウットリさせる。

二個目の牡蠣にはタバスコをほんのちょっとだけ注いで食べる。タバスコの持つ辛味と酸味が牡蠣の旨味を甘みに変える。お供はビール…、ヒューガルデン。トニックウォーターをチェイサーに細かくやわらかな泡で口をすすぎつつ、苦味で舌をリセットしてやる。あぁ、旨い。

料理をあれこれ。小さなエビをシェリー酒とアメリケーヌソースで煮込んだ料理はとてもなめらか。サイズは小さいけれども身はしっかりとしたエビで、エビそのものが甘くて旨い。ソースと一緒にスプーンですくって味わい、食べる。
それからトリッパ。オモシロイのがトマトソースではなくミートソースで煮込んでいるとこ。ひき肉がホツホツ、ソースと一緒に口にやってきてムッチリとしたトリッパの食感引き立て、旨味も引き立つ。ペンネが少々入っているのもムチムチとした食感たのしめ、いい工夫。
ほうれん草のサラダは、炒めたベーコンの脂の風味とトマトの水煮で味がととのう。ドレッシングを使わぬこういう食べ方もいいもんだなぁ…、って家でも真似してみるつもり。

〆にココのランチの名物。スカロピーネを選んでたのむ。
牛のもも肉。赤身を薄く切り分けて、まず包丁を細かく入れる。筋をキッチリ切ったところで、タンタン叩いて薄く伸ばしてそれを焼く。
筋がすっかり切られているからふっくら、やわらか。ハムでもないしハンバーグでもない。ちょっと不思議な食感でなのに味や香りはあくまでステーキという不思議な料理。
それをバジリコのスパゲティーとサフランライスの上にのっけて一緒に食べる。スパゲティーは茹でおきを、オリーブオイルで乾燥バジルと一緒に炒めなおして仕上げたもので、モサモサしていてなのにおいしい。
サフランライスはブイヨンと塩の味がしっかりしていて、そこにエビのシェリー酒煮込みのソースをまとわせ一緒に食べる。あぁ、シアワセなり…、オキニイリ。

 

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