メリー・マーブル・クリスマス

クリスマスの朝。ゆっくり、そして贅沢に過ごしましょうとヒルトンホテルのバフェにくる。

aクリスマス気分を競うホテルの中で、ひときわクリスマスをお祝いしましょうムード濃厚なホテルのひとつ。
外資系のホテルならではのにぎにぎしさと華やかさ。
特にロビーフロアのキラキラ具合は格別で、そのキラキラの真ん中にあるのがマーブルラウンジ…、朝食バフェを提供しているこのお店。

ロビー、フロントと隔てる壁がまるでなく、普通ならばお茶程度しか提供しないであろうラウンジで、食事を提供する。それも終日、ほぼバフェというこの店が出来た時には、日本のホテル業界、騒然となった。
不特定多数の人が集まる場所とフロントを分け隔てせぬのは宿泊客に失礼だって、大騒ぎ。ならば宿泊客にばかりを特別扱いしてレストランの利用者はどうでもいいのか?っていうと、実はシティーホテルはレストランで儲けていたりするわけで、にもかかわらず宿泊客ばかりを贔屓するのは筋違いじゃないかと彼らは反論したのです。

ひっそり、人目をはばかる大人需要で稼ぐようなホテルであればまだしも、にぎわいを提供することもホテルのひとつの役目。かつて、それぞれの街を代表するような大型ホテルはそういう存在だったりもした。
実はこの後、ココを真似するホテルが続出もした。
どんな世界も正解がひとつしかないというコトじゃない。
ホテルの世界も多様であることが、ステキなコト…、だろうと思う。案外、ボクはココが好き。テディーベアがぶら下がるクリスマスツリーの真横の席をもらってたのしい朝食タイム。

a platea siruいつもココで最初の一皿はご飯を真ん中に、周りに料理を盛り付けたワンプレートカフェ飯的なるモノにする。
飾り付ける料理も大抵決まってて、スクランブルエッグにケチャップたっぷり。
レタスの葉っぱにハッシュブラウン。エシャロットと一緒にソテしたインゲン豆にグリルベーコン。
ご飯の上には刻んだネギをたっぷり散らし、醤油で軽く味付けをした。

うれしいコトに今日は豚肉シュウマイが置いてあった。
あるコトもある。
ないコトもある。
ある時には、今日は中国からの旅行客が多いのかなぁ…、って思ったりもして、確かに焼売の横には中国風のお粥と揚げ麩。黒酢も用意されていた。
欧米におけるヒルトンホテルは可もなく不可もなくってイメージだけど、アジアにおけるそれは比較的高級ブランド。だからかお行儀の良い人たちが背筋伸ばして食事をなさってらっしゃいました。トイレに行ったらトイレットペーパーが床に散乱していて、流石と思いもしたけどしょうがない(笑)。

a sandwichボウルにご飯。味噌汁を注いでそこに海苔の佃煮。ネギをちらしてねこまんま。
かまぼこ、茹でたオクラにトマトのおひたし。焼売をおかずにサラサラ。スープ代わりにお腹をやさしくあっためる。

ベルトコンベア式のトースターがあって横には薄切りのパン。
外国人向けかどうかは、食パンの種類と薄さで見て取れる。白い食パンの厚切りのモノしかないホテルというのはほぼ日本のおじさん向けにできていて、胚芽パンがあったり薄切りだったりするとそれは欧米系が多い証。
ライブレッドの薄切りパンがあるココは、やはりヒルトンホテルなんだなぁ…、と、それを良く焼き。
ハムとチーズを上に並べて、レタスの葉っぱと一緒に挟む。パン一枚を折りたたみ作った即席サンドイッチで、具材たっぷり。噛むとザクザク、ハムの歯切れる食感がして、それに続いてチーズの旨みと香りがズシンとやってくる。
焦げたパンのカサカサ感に、甘い香りがおいしくて、口の中で全ての素材がパラつく騒々しさもまたオゴチソウ。

ジュースコーナーに緑色の飲み物があり、飲んでみたらば苦くて渋い青汁でした。びくっとするほど体が震えて、本格的に目がさめる。
コーヒーがステンレスのポットでやってくるのがちょっと贅沢。磨き上げられたキラキラにクリスマスツリーが映って見えてウットリします。

a pbココで少々、体をいためつけてやりましょうか…、と、ピーナツバターに手を伸ばす。
パンコーナーにこんがり焼けたバゲットがあり、そこにたっぷりピーナツバター。塗るというよりのっけてバナナ。
一本丸ごともらってきて、それをフォークでスライスし、挟んでパクリ。
あぁ、悪い(笑)。
口の中に広がるピーナツバターの甘みと渋み。ほどよき塩味と切ない香り。そこにバナナの味が混じって、食感とろり。ピーナツバターが前歯にしがみつくようなねっとりとした力強さに、気絶しそうになっちゃうおいしさ。

ピーナツバターってアメリカ人にとってのグリコなんだろうなぁ…、グリコだったら一粒300メートルで、ピーナツバターはひと舐めどのくらいのエネルギーになるんだろう…、って思って笑う。

コーンフレークスにブランを加えて、ピスタチオやらカシューナッツで彩りそえて、サクサク食べる。体を芯から甘やかす。

a baconそれにしてもここのベーコンのおいしいコト。
極薄に削いだようなベーコンをサクサクするまで焼いている。焼いたというより、自分の脂で揚がったように仕上がっていて、おそらくこれ…、苦肉の策なんでしょうね。
欧米の人はベーコンはガリガリになるまで焼いて食べるモノ。日本の人はガリガリするまでは焼かないモノで、分厚いモノだと焼き加減が難しいのでしょう。極薄ならばガリガリであるとも受け取れて、しっとりだとも思い込める…、のでありましょう。
で、この極薄サクサクを食べるとまるで、鰹節を食べてるみたいな味わいがある。口の中でじんわりとろける食感が、鰹節を醤油まみれにして噛んでるような感覚さえあり、不思議な充足感に満たされる。

しかもそれにパンケーキ。
ホイップクリームをたっぷりのっけてメープルシロップまみれにさせて、パクリと一口。口の中にまだその甘さとふっくら
感があるうちに、ベーコンひと切れ放り込み、一緒に食べるとウットリするほどおいしくて、延々に食べ続けることができるんじゃないかと思ってしまう。それほど好きで、オキニイリ。
危険な朝も、そろそrバフェがクローズしますと促され、終わりとします。クリスマス。

 

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