メインディッシュはおしゃべり…な隠れ家、Amoshi

熊本の夜はたのしくて困る。
街中…、ちょっと町外れ。ビルとビルの間の小さな路地を入った突き当りに、秘密めいた階段がありそこをトントン上がるとぼんやり、暗闇の中に明るい看板。「Amoshi」とお店の名前。
兄弟二人でやっている個性的なるフランス料理の小さなお店。
オモシロイのが鉄板焼きのカウンターがあり、そこで料理ができあがるとこ。
座ると、お皿の上にナッツとナッツクラッカー。殻付きのマカデミアナッツでそれを自分でバキンバキンと割って食べるという趣向。おにいさんが厨房の中で料理を作り弟さんがカウンターの外でソムリエとしてお酒を選んでふるまうスタイル。
シェフはフランス料理出身で「鉄板焼き」ではなく「鉄板を使ったフランス料理」のお店。それがちょっとオモシロイ。

ごめんなさいね…、今日二軒目の夕食なんですというと軽めの料理がいくつかやってくる。
塩ウニと塩トマトをオリーブオイルと一緒に味わう軽い前菜。ウニの風味とトマトの酸味、そして甘みが口の中でたちまちスープのようにふるまう。
皮がついたままのヤングコーンを皮ごと鉄板でこんがり焼いて、開いてそこにオリーブオイル。パルミジャーノで味整えた料理はコーンを手づかみにしてサクサク食べる。実と皮の間の繊維をフォークでしごいて食べると甘く、カッペリーニを食べてるみたいな感じがするのが新体験。
ホタテの柱に粉をまとわせレアに焼き、そら豆とマーマレードのソースで味わう1品は見事にフレンチ。しかもシェフ。手を動かしながらずっとおしゃべり。おいしい話で場が盛り上がる。

お店を選んで来てくれた人をシアワセにしてお帰ししたい。
だから、もしかしたらメインディッシュはたのしい会話。その会話を引き立て盛り上げるためにボクは料理を作っているのかもしれませんって言いながら料理を作る。
にもかかわらずそういう人が作る料理の見事なるコト。料理もやっぱりメインでござる。オモシロイ。

低温で時間をかけて調理した肉を最後に鉄板で炙るだけという料理のたしかでおいしいコト。オリーブオイルにつけたフレッシュの胡椒に若くて甘いアスパラガスとやっぱりフレンチ。
オモシロイのがシェフは鉄板の上で絶対料理を切らない。切り、盛り付けるときは振り返って作業台で仕事をする。だって鉄板はボクにとっては鍋と一緒。鍋の上で包丁を使って料理をきる料理人なんていないですもん…、って。
なんだかたのしい。今度はもっとお腹をすかせて、じっくりきたいって思う店です。オキニイリ。

 

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